札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「加圧トレーニングでクロスエデュケーション効果は見られますか?」というタイトルで記事を書いていきます。
用語の確認
・加圧トレーニング:腕や脚の根本に専用のベルトを巻きつけ、血流を制限した状態で筋に刺激を加えるトレーニング方法。「血流制限トレーニング」「Blood Flow Restriction:BFRトレーニング」とも呼ばれる。
・クロスエデュケーション効果:一般的に、トレーニングの効果は鍛えた部位に対して現れるのが普通だが、左右においては鍛えていない部位に対しても現れる時がある。片側を鍛えると反対側も鍛えられる、この現象は「クロスエデュケーション効果」と呼ばれる。
加圧トレーニングとクロスエデュケーション効果について
この研究では、過去半年の間トレーニング経験のない成人男女を対象に、片腕によるアームカールを「血流を制限した状態で行うグループ」と「血流を制限しない状態で行うグループ」に割り当て、筋力(アームカールの最大挙上重量)がどのように変化するのかについてを調べています。
※ 説明をわかりやすくするため、省略している部分が多々あります。
トレーニングは週3回の頻度で6週間に渡り行われ、両グループともに「負荷は30%1RMとし2セット、レップ数は1週目に最大反復回数の70%、2週目に最大反復回数の75%、3週目に最大反復回数の80% … と段階的に増やす」との指示が出されました。
その結果、トレーニングをした側の腕では、
・血流を制限した状態で行うグループ:+ 0.54 ㎏
・血流を制限しない状態で行うグループ:+ 0.45 ㎏
このように有意な増加が見られた一方、トレーニングをしていない側の腕では、
・血流を制限した状態で行うグループ:+ 0.29 ㎏
・血流を制限しない状態で行うグループ:+ 0.17 ㎏
僅かな変化に留まり、統計的に有意な増加が見られなかった = クロスエデュケーション効果は確認されなかった、とのことです。
先日、クロスエデュケーション効果、および加圧トレーニングをテーマにブログを更新しました。
それらの投稿を読まれたお客様から「加圧トレーニングでクロスエデュケーション効果は見られますか?」とのご質問をいただき、返答として先ほどの報告を紹介する流れでしたが、どうも加圧トレーニングでクロスエデュケーション効果は見られなかったみたいです。
これと似たような研究はいくつも行われており、得られた結果を眺める限り、クロスエデュケーション効果が生じるかどうかは強度 = 扱う重さに依存する可能性が示唆されています。
もっとも、期間を6週間ではなく12週間とか長くしたり、セット数を2セットではなく4セットとか増やしたりすれば、加圧トレーニングでもクロスエデュケーション効果が認められていたかもしれませんが、しかしながら効率はあまり良くないでしょう。
クロスエデュケーション効果を狙うのであれば、加圧トレーニングよりも「普通の筋トレ」と言いますか、おおよそ10回前後で限界が来る負荷を使用するのが無難な印象です。
最後に
今回は「【筋トレ】加圧トレーニングでクロスエデュケーション効果は見られますか?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。