札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
世の中には様々なトレーニング方法がありますが、その中の1つに「加圧トレーニング」と呼ばれるものがあります。
加圧トレーニングは、上の動画にあるよう「腕や脚の付け根を専用のベルトで圧迫し、血流量を制限しながら筋肉に刺激を加えるトレーニング方法」です。
加圧トレーニングは、血流量を制限する関係で、本来なら軽すぎる負荷でありながらも、筋肉に大きな刺激が加わり、さらには成長ホルモンが多量に分泌されるため、従来のトレーニング方法と比べて、筋力向上や筋肉量増加に効果的とされていたりします。
が、これ本当でしょうか?
今回は「加圧トレーニングの効果は?意味ないって本当?普通の筋トレとの違い」というタイトルで記事を書いていきます。
※「従来のトレーニング」「普通の筋トレ」は、加圧をしない「一般的なウエイトトレーニング」と定義して話を進めていきます。
結論
最初に結論からお伝えしますが、もちろん加圧トレーニングには、筋力向上や筋肉量増加の効果があります。
「加圧トレーニングに意味はない」とは全く思いません。
しかし、加圧トレーニングは、従来のトレーニング方法と比べて、筋力向上や筋肉量増加に効果的かと言われれば、おそらくそれはノーです。
詳しく説明していきます。
加圧トレーニング vs. 普通の筋トレ
Effects of high-intensity and blood flow-restricted low-intensity resistance training on carotid arterial compliance: role of blood pressure during training sessions
研究内容は以下の通りです。
20代前半の若い男性を対象に「加圧トレーニンググループ」と「従来のトレーニング方法グループ」の2つに分け、ベンチプレスを週3回の頻度で6週間実施した。
加圧トレーニンググループは、30%1RMで30回・15回・15回・15回の4セット、従来のトレーニング方法グループは、75%1RMで10回を3セット、トレーニングボリューム (重量 × 回数) は同等に設定した。
トレーニング前後で、ベンチプレスの最大挙上重量・大胸筋および上腕三頭筋断面積の変化を測定した。
加圧 | 従来 | |
ベンチプレス | + 8.7% | + 11.8% |
筋断面積 | + 6.9% | + 11.8% |
加圧トレーニングと、従来のトレーニング方法における、筋力向上や筋肉量増加の効果を調べた研究は他にもなされており、例えば (1) でも、加圧トレーニングより、従来のトレーニング方法の方が、その効果に若干の大きな増加率を示す、同じような結果が得られています。
確かに加圧トレーニングは、血流量を制限する関係で、本来なら軽すぎる負荷でありながらも、筋肉に大きな刺激が加わり、筋力向上や筋肉量増加に効果的ではあるでしょう。
先述した通り「加圧トレーニングは意味ない」なんてことは無いかと思います。
しかし、加圧トレーニングより、(しっかりと重量を扱う) 従来のトレーニング方法の方が、筋力向上や筋肉量増加の効果は、まず間違いなく大きそうです。
加圧トレーニングを選択して普通の筋トレを非選択する場面
筋力向上や筋肉量増加の効果は、加圧トレーニングより、従来のトレーニング方法の方が大きいため、基本的には、ダイエット・ボディメイクなどの目的に関係なく、従来のトレーニング方法をオススメしています。
一方、例えば「身体のどこかに痛みを抱えていて、あまり重たい重量を扱うことができない」とか「通っているスポーツジムに、重たい重量が置いていない」とか、何か理由がある場合は、加圧トレーニングの方が良いかもしれません。
最後に
今回は「加圧トレーニングの効果は?意味ないって本当?普通の筋トレとの違い」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
まとめると、
・加圧トレーニングには、筋力向上や筋肉量増加の効果がある。
・「加圧トレーニングに意味はない」とは全く思わない。
・加圧トレーニングは、従来のトレーニング方法と比べて、筋力向上や筋肉量増加に効果的かと言われれば、おそらくそれはノー。
・基本的には、従来のトレーニング方法をオススメしている。
・何か理由がある場合は、加圧トレーニングの方が良いかもしれない。
となります。
次回作もご期待ください。
参考文献
(1) Relationship between limb and trunk muscle hypertrophy following high-intensity resistance training and blood flow-restricted low-intensity resistance training