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トレーニング

筋トレ初心者にBIG3 (デッドリフト) をあまりお勧めしていない理由

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

スクワット・ベンチプレス・デッドリフトの3種目は、通称「BIG3 (ビッグスリー) 」と呼ばれており、トレーニングを行うのであれば、いつかは必ずメニューに取り入れたいエクササイズとして知られています。

当ジムでも、かなり有益なエクササイズとしてBIG3を位置付けており、つい昨日もお客様に指導したばかりです。

しかし、筋トレの経験がない or ほとんどない初心者の方に対しては、BIG3をあまりお勧めしていません。

厳密に言うと「デッドリフト」をあまりお勧めしていません。

今回は「筋トレ初心者にBIG3 (デッドリフト) をあまりお勧めしていない理由」というタイトルで記事を書いていきます。

筋トレ初心者になぜデッドリフトをあまりお勧めしていないのか?

筋トレ初心者の方に対して、なぜデッドリフトをあまりお勧めしていないのかというと、

① フォームの習得が比較的難しい
② 重量が重すぎる場合がある
③ 強化される部位に偏りが出るかもしれない

という3つの理由があります。

① フォームの習得が比較的難しい

一般的なデッドリフトは「床引き」とも呼ばれており、文字通り「床に置いてあるバーベルを挙上する」という動きになります。

スタートポジションでは、上体をググッと前傾させる (前に倒す) わけですが、この時注意しなければいけないポイントがありまして、それが「腰の丸まり」です。

こんな感じで腰が丸まる姿勢は、腰椎椎間板の内圧を増加させることがわかっており (1) 、椎間板ヘルニア・慢性的腰痛、といった傷害を引き起こすリスクを高めると考えられています。

そのため、理想としては、上の動画にあるように生理的湾曲、つまり「綺麗なS字」を背骨が描いた状態で動作を行うことが望ましいのですが、筋トレ初心者の方では、身体のコントロール能力・筋力・柔軟性の不足などから、なかなかこの姿勢を取るのが難しい印象です。

とするのであれば、

・デッドリフトのフォームを習得するに必要な要素を、安全かつ効果的に向上させてくれる別のエクササイズから始める。
・頃合いを見て、デッドリフトに挑戦する。

という流れが良いでしょう。

② 重量が重すぎる場合がある

先述した通り、デッドリフトは床に置いてあるバーベルを挙上するわけですが、この際スタートの位置 (高さ) は、取り付けるプレートの直径によって決定されます。

基本的に、重いプレートになるほど直径は大きくなるためバーベルの位置は高く、軽いプレートになるほど直径は小さくなるためバーベルの位置は低くなります。

バーベルの位置が高くなるほど、スタートポジションにおける上体の前傾角度が弱くなり、腰の丸まりを防ぐことに繋がるため、筋トレ初心者の方では、直径の大きいプレートを活用したいところです。

しかし、そうすると重量が重たくなり、力の問題で持ち上げることができない可能性が考えられます。

一般的なスポーツジムでは、20kgのバーベル、そして一番大きな直径のプレートとしては20kgが用意されており、つまりそれらを取り付けると、なんと60kgがスタートラインです。

上級者にとっては、別にどうってこと無い重量でしょうが、普通に考えると相当な重さかと思います。

特に高齢者の方では、まず扱うことができません。

では、直径の小さいプレートならどうかというと、確かに重量の点に関しては解決できるかもですが、スタートポジションにおける上体の前傾角度が強くなり、今度は腰の丸まりが懸念されます。

③ 強化される部位に偏りが出るかもしれない

BIG3のうち、スクワットは太もも前の大腿四頭筋・お尻の大臀筋・太もも内側の内転筋群といった下半身の筋肉を、ベンチプレスは胸の大胸筋・肩の三角筋前部・二の腕の上腕三頭筋といった上半身の筋肉を、そしてデッドリフトは太もも後ろのハムストリングス・腰の脊柱起立筋・背中の僧帽筋といった、身体後面の筋肉を鍛えることが可能です。

こうやって見ると、 BIG3では全身を強化していますが、もちろんフォームによって変わってはくるものの、デッドリフトではハムストリングスと同じくらい、大腿四頭筋にも刺激が入るとの報告があります (2) 。

一方、スクワットでハムストリングスを鍛えることは、なかなか難しいようです (3) 。

つまり、BIGでは、確かに全身を強化できますが、その度合いは大腿四頭筋 > ハムストリングスとなり「バランスよく」「均等に」とはなり得ないでしょう。

特に筋トレ初心者の方だと、満遍なく全面的に刺激を入れたいものです。

大腿四頭筋とハムストリングスの筋力差は、肉離れのリスクになる可能性も示唆されていますので、ということを考えると、デッドリフトよりも、もっと重点的に、太もも後ろを強化してくれるエクササイズを取り入れた方が良い気がします。

最後に

今回は「筋トレ初心者にBIG3 (デッドリフト) をあまりお勧めしていない理由」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

① フォームの習得が比較的難しい
② 重量が重すぎる場合がある
③ 強化される部位に偏りが出るかもしれない

以上3つの理由から、筋トレの経験がない or ほとんどない初心者の方に対しては、BIG3をあまりお勧めしていません。

次回作もご期待ください。

 

参考文献

(1) New in vivo measurements of pressures in the intervertebral disc in daily life

(2) An electromyographic and kinetic comparison of conventional and Romanian deadlifts

(3) Effects of squat training with different depths on lower limb muscle volumes

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