札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「タンパク質はトレーニング終了 〜 48時間以内にできるだけ多く摂取した方が良い」というタイトルで記事を書いていきます。
合成と分解
まず、私たちの身体にある組織は筋肉のみならず、常に「合成」と「分解」を繰り返しています。
※ 厳密な意味合いは異なりますが、合成は同化、分解は異化とも表現される時があります。
簡単に言うと、タンパク質から筋肉を作る作用が合成、筋肉をタンパク質に戻す作用が分解、合成と分解の釣り合いが取れていれば筋肉量は維持、合成が分解を上回れば筋肉量は増加、合成が分解を下回れば筋肉量は減少、です。
例えばここに30人のクラス学級があったとして、1人転校してきて1人転校していけば30人のまま、3人転校してきて1人転校していけば32人に増加、1人転校してきて3人転校していけば28人に減少、これと同じようなことが筋肉をはじめとした身体組織にも起きているとイメージしていただければわかりやすいでしょうか。
よって、ボディメイクや健康の促進を目的に筋肉をつけるためには、合成が分解を上回る状態を構築しなければなりません。
では、一体何をすればそのような状態を構築できるのかというと、筋肉に負荷刺激を与える必要があります。
筋肉に負荷刺激を与えることによって、合成が分解を上回る状態の構築スイッチが押され、そしてそれを達成する有効な手段の1つとして知られているのがトレーニング = 筋トレです。
そのため、誤解を恐れずにお伝えすると、トレーニングそのもの自体に筋肉をつける働きは備わっていません。
トレーニングはあくまでも、筋肉に負荷刺激を与える有効な手段の1つに過ぎず、合成が分解を上回る環境を生み出すきっかけであり、そこに材料となるタンパク質が十分量供給されることで、ようやく私たちの身体は強く発達します。
この一連の流れは、しばしば「職人」「建築資材」「家屋」の要素で表されるのですが、いくら職人を揃えようと = トレーニングを行おうと、そもそも建築資材がなければ = タンパク質がなければ、立派な家屋を建てることは = 筋肉をつけることは不可能です。
逆も同じで、いくら建築資材があろうと = タンパク質があろうと、そもそも職人が揃っていないと = トレーニングを行っていないと、これも立派な家屋を建てることは = 筋肉をつけることは不可能です。
簡潔にまとめると、筋肉をつけるためにはつまり「運動」と「栄養」が大切になります。
トレーニングとタンパク質
さて、筋肉がつくまでの基本的な過程を把握できたところで本題へと進みましょう。
先述した通り、トレーニングを行うことで合成が分解を上回る環境が生み出されるわけですが、それには「持続時間」の存在が確認されています。
要は、摂取したタンパク質が筋肉を作る材料として利用されるリミットがあるということです。
去年の2024年に公開された上の論文では、トレーニング後におけるタンパク質合成反応がどれほど続くか? についてを全79件の研究から分析しています。
それによると、
・トレーニング後は、タンパク質合成反応が有意に増加することが示された。
・ただし、その程度は年齢で違いが見られ、50歳以上は35歳未満と比較して小さかった。
・また、その程度は対象となる筋群、運動歴、プログラム内容なども影響し、大きなばらつきが認められた。
・タンパク質合成反応は、トレーニング後最大48時間まで持続した。
とのことです。
ここで注目したいのは、最後4つ目の「タンパク質合成反応は、トレーニング後最大48時間まで持続した」ですが、これは「摂取したタンパク質が筋肉を作る材料として利用される時間帯は、トレーニング終了から最大48時間続く」と言い換えることができます。
※ 時間の経過とともに、タンパク質合成反応は徐々に低減するとの報告もなされています。
トレーニングを終えてからの約2日間は、筋肉をつけるモードに身体が切り替わっている、と捉えていただければ。
したがって、仮にトレーニング終了 〜 48時間以内にタンパク質を200g確保する場合と、トレーニング終了48時間 〜 96時間以内にタンパク質を200g確保する場合とでは、前者の方が筋肉をつける効果は間違いなく高くなるはずです。
なぜなら、前者は筋肉をつけるモード最中に材料となるタンパク質を供給しているのに対し、後者は筋肉をつけるモードが終わった後に材料となるタンパク質を供給しているのですから。
とは言えど、トレーニング後におけるタンパク質合成反応がどれほど続くか? は、箇条書きにしたように年齢・対象となる筋群・運動歴・プログラム内容なども影響するため、必ずしも「トレーニング終了から最大48時間続く」とは断言できません。
もしかしたらもっと短いかもしれませんし、もしかしたらもっと長いかもしれません。
しかしながら、似たような報告を眺める限り、1時間前後のごく一般的なトレーニングを行うのであれば、タンパク質合成反応は最低でも終了後6 〜 24時間は高まる印象を受けます。
最後に
今回は「タンパク質はトレーニング終了 〜 48時間以内にできるだけ多く摂取した方が良い」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。