札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「【筋トレ】スーパーセットとトレーニングパフォーマンスについて」というタイトルで記事を書いていきます。
スーパセットとは?
トレーニングでは「まずはベンチプレスを4セット頑張って、次はスクワットを4セット頑張って」といったように、各種目に定められたセットをまとめて実施し、それを終えたのち違う種目へと移行する流れが一般的です (ストレートセットと言います) 。
一方「まずはベンチプレスを1セット頑張って、次はスクワットを1セット頑張って、戻ってベンチプレスを1セット頑張って、また戻ってスクワットを1セット頑張って」といったように、異なる2つ以上の種目を交互に取り入れる方法は「スーパーセット」と呼ばれています。
スーパーセットには3つのタイプが存在し、
① 同じ筋が対象 (agonist muscles) :ベンチプレス & チェストプレス どちらも大胸筋
② 関係ない筋が対象 (unalike muscle regions):ベンチプレス & スクワット 上半身と下半身
③ 拮抗する筋が対象 (opposing muscle regions):ベンチプレス & ベントオーバーロウ 胸と背中
大抵の場合 ② か ③ を指すことが多い印象です。
先述した通り、スーパーセットは異なる2つ以上の種目を交互に取り入れる方法であるため、やり方次第ではストレートセットと同等のセット間休憩時間を確保しながらも、トータルの所要時間を短くすることが可能です。
イラストは、上がストレートセット、下がスーパーセットを描いたものですが、例えばベンチプレスとスクワットを4セットずつ行うとして、ストレートセットのセット間休憩時間を2分に設定した場合、インターバルは全部で7回挟むことになるため、トータルの所要時間は「種目の動作時間 + 14分」になります。
一方スーパーセットは、セット間休憩時間を1分と短く設定していますが、1セット目のベンチプレスから2セット目のベンチプレスまで、同じく1セット目のスクワットから2セット目のスクワットまでは2分空くことになり、要はストレートセットと同等のセット間 = 種目間休憩時間を確保でき、しかしながらトータルの所要時間は「種目の動作時間 + 7分」に抑えることができるわけです。
とは言えど、ストレートセットとスーパーセットはトレーニング密度が違い、言い換えるとスーパーセットはストレートセットよりもひっきりなしに動くことになるため「質が下がってしまうのでは?」という懸念が生じます。
そんな中つい先日、この疑問に答える形である報告がなされました。
ストレートセット vs. スーパーセット
この研究ではトレーニング経験のある若年男性を対象に、以下3つのプログラムにおける総負荷量を調べています。
※ 総負荷量は重量・回数・セット数を掛け合わせたもので「筋にどれだけの刺激が入ったか?」を示す指標のようなもの。
① 4分間のストレートセット:ベンチプレスを5セット、スクワットを5セット行い、各セット間は4分間の休憩を挟む。
② 8分間のストレートセット:ベンチプレスを5セット、スクワットを5セット行い、各セット間は8分間の休憩を挟む。
③ スーパーセット:ベンチプレスを5セット、スクワットを5セット「交互」に行う。ベンチプレス ⇨ スクワット間、スクワット ⇨ ベンチプレス間は4分の休憩を挟む = ベンチプレスからベンチプレスまで、スクワットからスクワットまでは8分の休憩を挟む。
結果は以下の通りです。
4分ストレート | 8分ストレート | スーパーセット | |
ベンチプレス総負荷量 | 1,668.3 ± 365.9 kg | 2,164.0 ± 519.1 kg | 1,911.3 ± 453.9 kg |
スクワット総負荷量 | 2,336.7 ± 618.5 kg | 2,899.2 ± 471.9 kg | 2,777.7 ± 814.0 kg |
所要時間 | 約40分 | 約80分 | 約40分 |
・ベンチプレス総負荷量:4分ストレートと8分ストレートでは、前者の方が有意に小さかった。スーパーセットは、他の条件と有意な差が見られなかった。
・スクワット総負荷量:4分ストレートは、他の条件よりも有意に小さかった。8分ストレートとスーパーセットでは、有意な差が見られなかった。
結論「スーパーセットはトレーニングの時間効率を高め、かつ総負荷量を増やす手段となり得る」とまとめられます。
スーパーセットに関しては、
トレーニング スーパーセットにおける筋力向上・筋肥大効果について
スクワットとベンチプレス スーパーセット vs. ストレートセット 効果の違いについて
以前もいくつかブログに投稿しており、個人的な見解ですが結構優秀なトレーニング戦略であると考えています。
トレーニング密度の関係で疲労はその分ストレートセットよりも溜まりますが、時間を節約できるメリットは魅力的でしょう。
ただ、現実問題として「取り入れられるか?」は難しいところです。
ベンチプレスとスクワットでスーパーセットを組もうとするとラックが2台必要になり、おそらく施設側から高確率でNGが出されます。
そのため、無難と言いますか迷惑のかからない範囲と言いますか、例えばアームカールとフレンチプレスとか「1つのエリア」で完了できるエクササイズを選択されるのが望ましいかもしれません。
最後に
今回は「【筋トレ】スーパーセットとトレーニングパフォーマンスについて」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。