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トレーニング

フル vs. パーシャルレンジ 長い筋長でのトレーニング効果は全可動域と同等

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

トレーニングで得られる効果は、可動域 (関節が動く範囲) で変わることが確認されており、詳しくはこちら ⇨ 「【トレーニング】関節可動域が筋肥大効果に及ぼす影響について」をご一読いただきたいのですが、

① 深くしゃがむスクワットと浅くしゃがむスクワットでは、深くしゃがむスクワットの方がより筋肥大が起こる。
② ウエイトを、大きく上げ下げするアームカールと小さく上げ下げするアームカールでは、大きく上げ下げするアームカールの方がより筋肥大が起こる。

との報告がなされています。

つまり「トレーニングの効果は、可動域を広く取る方が狭く取るよりも高まる」見方を変えると「全可動域 (フルレンジ) と部分的な可動域 (パーシャルレンジ) とでは、全可動域の方がトレーニングで得られる効果が高い」ということです。

しかし、この「部分的な可動域」に関しては、以前から「どの局面を切り取るかによって、トレーニングの効果は変わるのでは?」との考察がありました。

例えば、下のイラストはアームカールを行う男性を表したものですが、

上半分 (青矢印)・中間 (緑矢印)・下半分 (黄矢印) では、部分的な可動域という点は同じでも、肘関節の屈曲角度 (ウエイトを動かす範囲) が異なるのがわかるかと思います。

先ほど例に挙げた ② の研究では、緑矢印 (中間) と赤矢印 (全可動域) を比較しており、もしこれが青矢印 (上半分) だったり黄矢印 (下半分) だったりすると、また違った結果になっていたかもしれません。

実際のところ、どうなのでしょうか?

今回は「フル vs. パーシャルレンジ 長い筋長でのトレーニング効果は全可動域と同等」というタイトルで記事を書いていきます。

長い筋長でのトレーニング効果は全可動域と同等か?

Lengthened Partial Repetitions Elicit Similar Muscular Adaptations as a Full Range of Motion During Resistance Training in Trained Individuals

研究内容をザックリ書き出します。

トレーニング経験者を対象に「長い筋長での部分的な可動域グループ」と「全可動域グループ」の2つに分けた。

週2回の頻度で8週間に渡り、チェストプレス・フレンチプレス・アームカールなど上半身を鍛えるエクササイズを、5 〜 15回・4セット実施した。

結果、両グループで同様の筋肥大が上腕で確認された。


この研究では、イラストでいうところの、黄矢印と赤矢印におけるトレーニングの効果についてを調べています。

言い方を変えると、筋肉を伸ばした (ストレッチさせた) 局面 = 「長い筋長での部分的な可動域」vs.「全可動域」と捉えていただければ、大きな問題はありません。

そして、結果はどうだったのかというと、どちらのグループも同様の筋肥大が上腕で確認されました。

感想

詳しくはこちら ⇨ 「シーテッド vs. ライイングレッグカール 筋肥大効果はどっちが大きい?」をご一読いただきたいのですが「筋肉量の増加」という点では「より筋肉を伸ばした状態でのトレーニングが効果的」である可能性が、以前からいくつかの研究で示唆されていました。

個人的な経験論としても、対象筋にビキーッとストレッチのかかるエクササイズは、ギューッと縮める系のエクササイズと比較して、成長のスピードが明らかに速い印象を受けます。

先ほど紹介した研究では、どちらのグループに対しても「対象筋が最も伸びた位置で1秒静止するように」といった指示が出されており、しかし可動域が異なっていたにも関わらず、同様の筋肥大が上腕で確認されたことを踏まえると「いかに筋肉をストレッチさせた状態で負荷をかけるか?」が、トレーニングの効果を決定する1番大きな要素になるかもしれません。

もちろん、まだ断言することはできませんが、トレーニングの効果を少しでも高めたいのであれば、今一度メニューを見直してみて、ストレッチ系のエクササイズを、できるだけ多く取り入れてみるのもアリかと思います。

最後に

今回は「フル vs. パーシャルレンジ 長い筋長でのトレーニング効果は全可動域と同等」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

次回作もご期待ください。

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