札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
これまで、何人ものパーソナルトレーニングを担当してきましたが、筋トレの効果が出やすい人もいれば出にくい人もいました。
筋トレの効果は、例えばジムへ通う頻度、どこまで追い込みをかけるか、生まれ持った才能 (遺伝子) 等々、様々な要素によって決定されるわけですが、実は「ストレス」も関係するという報告がなされています。
今回は「【筋トレ】ストレスが多い人ほど力や筋肉がつきにくいって本当?」というタイトルで記事を書いていきます。
ストレスの高低がトレーニングの効果に及ぼす影響について
Strength gains after resistance training: the effect of stressful, negative life events
研究内容をザックリ書き出します。
大学生を対象に、週2回の頻度で12週間のトレーニングを実施した。
エクササイズは、ベンチプレス・インクラインプレス・オーバーヘッドプレス・アームカール・トライセプスエクステンション・ダンベルロウ・ラットプルダウン・スクワット・レッグプレス・ハイプルから構成された。
トレーニング前後で、彼らを「高ストレスグループ」と「低ストレスグループ」に分け、筋力や筋肥大の変化を計測した。
高ストレス | 低ストレス | |
ベンチプレス1RM | + 11.68% | + 14.60% |
スクワット1RM | + 22.41% | + 25.06% |
二の腕のサイズ | + 17.13% | + 19.68% |
太もものサイズ | 有意な変化なし |
ベンチプレス1RM・スクワット1RMは両グループで増加したが、高ストレスよりも低ストレスで大きかった。
二の腕のサイズは両グループで同等に増加した。
この研究では、ストレスの高低が、トレーニングの効果にどのような影響を及ぼすのかについてを調べています。
参加者たちは、ベンチプレスやスクワットなどの基本的なエクササイズを、週2回の頻度で12週間に渡り取り組んだわけですが、それと並行してストレスレベルのチェックも行いました。
質問票を用意し、過去3ヶ月間で経験した出来事に対しての点数をつけ、中央値よりもストレスレベルが高ければ高ストレス、低ければ低ストレスに分類される、といった流れです。
そして、結果は先述した通り、
① ベンチプレス1RM・スクワット1RMは両グループで増加したが、高ストレスよりも低ストレスで大きかった。
② 二の腕のサイズは両グループで同等に増加した。
となっています。
ストレスの少ない生活を
先ほど紹介した研究で「トレーニングの効果において、特に筋力に関しては、ストレスが多い人ほど増加が抑制される = 力がつきにくい」このような結果が得られた理由としては、日常生活での精神的な負担が、交感神経系・免疫系・ホルモンの分泌量等々に、悪影響を及ぼすためだと考えられます。
もっとも、筋肥大 (二の腕のサイズと太もものサイズ) に関しては、高ストレスでも低ストレスでも有意な差は確認されませんでしたが、個人的な見解としては、ベンチプレスやスクワットの1RM (最大挙上重量) 増加率を見る限り、12週間ではなくもっと長い期間であれば、高ストレスよりも低ストレスでより大きな増加 (= ストレスが多い人ほど筋肉がつきにくくなる) が見られたのではないかなという印象です。
トレーニングに収まらず、ありとあらゆるところで「ストレスの少ない生活を」というセリフを耳にしますが、これは全くもってその通りではあるものの、なかなか実践するのは難しくなっています。
そもそも、自分自身ではどうしようもできないストレス、例えば「身近な人の死」や「自然災害」などは確実に存在するわけで、これらは対処の仕様がありません。
しかし一方で「自分自身でどうにかできるストレス」も確実に存在するわけで、これについては、いくらでも対処可能なはずです。
そのような理由から、パーソナルトレーニングを担当する時は「当ジムでの指導受講を良いきっかけだと思っていただき、できるだけストレスの少ない生活を目指していきましょう!」とお伝えするようにしています。
最後に
今回は「【筋トレ】ストレスが多い人ほど力や筋肉がつきにくいって本当?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。