札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「【筋トレ種目】バイラテラル・ユニラテラルって何? 違いについて」というタイトルで記事を書いていきます。
バイラテラル・ユニラテラルについて
筋トレ種目には、様々な種類がありますが、左右対称な動作が要求される種目は「バイラテラル種目」左右非対称な動作が要求される種目は「ユニラテラル種目」と呼ばれています。
通常の両足で行うスクワットはバイラテラル種目、片足で行うスクワットはユニラテラル種目です。
※バイラテラルトレーニング・ユニラテラルエクササイズ、とも呼ばれます。
一般的なトレーニングでは、バイラテラル種目を中心に実施されることがほとんどで、ユニラテラル種目はあまり取り入れられていない印象です。
実際当ジムでも、お客様に20種目のエクササイズを指導するとなると、バイラテラル種目16 〜 18種類、ユニラテラル種目2 〜 4種類、くらいの比率になるかと思います。
特に筋トレを始めたばかりの方においては、メニュー全てがバイラテラル種目で構成されている方もいらっしゃることでしょう。
しかし、ある程度経験を積み、さらなる高みを目指したいのであれば、ユニラテラル種目に挑戦しても良いかと思います。
バイラテラル種目よりも優れた長所が3つ、ユニラテラル種目にはあるとされているからです。
① 左右差の把握
まず1つ目の長所が「左右差の把握」です。
バイラテラル種目でも可能ではありますが、ユニラテラル種目ではより詳細に左右差を把握することができます。
「右脚でのスクワットは楽に10回いけるけど、左脚でのスクワットは3回が限界だ」みたいな感じで。
もっとも「左右差を把握してどうするのか?」「左右差はそもそも悪いことなのか?」といった議論はありますが、過度な左右差は「見た目や姿勢に悪影響が及ぶ」「トレーニングのフォームが乱れる要因になる」との理由から、可能な限り少ない方が良いと一般的には考えられています。
ということを踏まえると、バイラテラル種目に比べて、より詳細に左右差を把握することができるユニラテラル種目を取り入れるに越したことはないでしょう。
なお、左右差について詳しく知りたい方は「【初心者必見】筋肉の左右差の直し方 トレーニング・改善方法を紹介」をご一読ください。
② 片側性筋力の向上
2つ目の長所が「片側性筋力の向上」です。
片側性筋力は、文字通り「片側の筋肉で発揮できる力の大きさ」になります。
大雑把ですが「両脚スクワットでどれくらいの重さを持てるか?」が両側性筋力「片脚スクワットでどれくらいの重さを持てるか?」が片側性筋力だと思っていただければ問題ありません。
片側性筋力の向上は、バイラテラル種目でももちろん起こるのですが、ユニラテラル種目でより大きくなる可能性が示唆されています (1) 。
そのため、例えばバスケのように、片脚でのジャンプ能力が要求されるスポーツ競技においては、バイラテラル種目だけでなく、ユニラテラル種目も重要になると言えそうです。
ちなみに余談ですが、ほとんどの場合、両側性筋力は、片側性筋力の合計値よりも小さくなることが確認されており、これは「両側性欠損」とか「両側性機能低下」とか、英語では「bilateral deficit」とか呼ばれたりしています。
左右の片脚スクワットで仮に30kgの重りを持てたとした時、両脚スクワットでは60kgの重りを持てそうな気もしますが、50kg程度になってしまうという現象です。
これに関しては、いずれブログにしたいと思います。
③ 腰部への負担減少
最後3つ目の長所が「腰部への負担減少」です。
例えば、両脚でスクワットを行う場合、一定以上の筋力がある方では、自重のみだと負荷が少なすぎるため、大抵はバーベルを担いでトレーニングをすることになるかと思います。
どれくらいの重さのバーベルを担ぐかは人それぞれで変わりますが、男性だと40kg、女性だと20kgほどが当ジムの平均になるでしょうか。
一方、上の写真にある「ランジ」と呼ばれる種目になると、片脚 (基本的には前の脚) に対して負荷が集中するため、両脚でのスクワットに比べて、持てる重さはガクンと下がります。
つまり、このランジは、両脚でのスクワット同様に脚を追い込みながらも、腰部への負担を減らすことができるわけです。
言い換えるならば、バイラテラル種目と比較し、ユニラテラル種目は腰痛のリスクを下げることができるということです。
最後に
今回は「【筋トレ種目】バイラテラル・ユニラテラルって何? 違いについて」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
ユニラテラル種目には、
① 左右差の把握
② 片側性筋力の向上
③ 腰部への負担減少
という、バイラテラル種目よりも優れた長所が3つあるとされています。
しかし、実は③だけは賛否両論があり「バイラテラル種目ではなく、逆にユニラテラル種目の方が腰部への負担を増やす = 腰痛のリスクを上げる」という考え方があります。
ユニラテラル種目は、冒頭で説明した通り、左右非対称な動作が要求される種目です。
結果、脊柱に対して左右不均一の負荷が加わり、それが腰痛を生じさせる原因になるという意見です。
どちらの主張も理屈としては通っていますので、もしユニラテラル種目を取り入れる場合は、1日あたり1〜2種目前後に留められたほうが良いかもしれません。
そうすれば、バイラテラル種目よりも腰部への負担を減らし、脊柱に対して左右不均一の負荷が加わったとしても、最小限に抑えることができるはずですから。
次回作もご期待ください
参考文献
(1) Specificity and transfer of lower-body strength: Influence of bilateral or unilateral lower-body resistance training