札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「主観的運動強度とは? RPEをトレーニングにどう活用するか?」というタイトルで記事を書いていきます。
主観的運動強度とは?
まず初めに「主観的運動強度 (自覚的運動強度) 」とは「その運動の強度を主観で数値化したもの」になります。
英語では「Rating of Perceived Exertion」と呼ばれており、頭文字を取って「RPE」と略され、まぁ簡単に言うと「どれくらいキツイか?」を数字で表したものです。
RPEは、心拍数のコントロールが重要になるスポーツ現場で広く利用されており、ここ最近は、トレーニングにも活用されている風潮を感じます。
RPEを調べるにあたっては、グンナー・ボルグ発案の「ボルグスケール」か、のちに開発された「CR-10スケール」が一般的に使用されており、分かりやすく簡単との理由から、トレーニングでは後者をよく見かける印象です。
数値 | 主観 |
0 | 何も感じない |
1 | かなり楽 |
2 | 楽 |
3 | 楽でもないがキツくもない |
4 | 少しキツイ |
5 | キツイ |
6 | |
7 | とてもキツイ |
8 | |
9 | ほぼ限界 |
10 | 限界 |
※ このCR-10スケールは、当ジム用に若干改変しています。
RPEは、私たちパーソナルトレーナーにとって有益な指標となっており、
「仕事の関係上、〇〇さんはトレーニング時間を十分に確保できないから、効果はそのままに、でも時短になるスーパーセットでのメニューを提案してみよう。ただ、スーパーセットは従来のトレーニング方法と比べて、RPEが有意に高かったと報告されている。〇〇さんにスーパーセットを指導する時は、これまで以上にキツく感じる可能性があること、そしてフォームが乱れやすくなることを注意点として伝え、怪我のリスクを最小限に抑えるべく、最初は重さを10%ほど減らしたところから始めてみよう」
こんな感じで利用されたりします。
RPEをトレーニングにどう活用するか?
先述した通り、私たちパーソナルトレーナーは、RPEをあんな感じで利用したりするわけですが、では実際に、トレーニングを行う皆様はどのように活用すれば良いのかというと、個人的には「重量の設定」および「疲労の管理」の2点をオススメしています。
1つ目の「重量の設定」ですが、基本的にトレーニングを行う際は「50kg・10回・3セット」みたいな感じで、扱う重さが決まっているかと思います。
しかし、体調や気分・栄養状況などによって、同じトレーニング内容であったとしても、この50kgの「感じ方」は、その日その日で違うはずです。
軽く感じる分には問題ありませんが、重く感じるようであれば、結果フォームが乱れ、怪我のリスクを高める可能性が考えられます。
一方、RPEを活用した重量の設定では、大まかな目安はあるものの、扱う重さは特に決まっていません。
「RPE7 〜 8 (あと2 〜 3回はできる重さ) ・10回・3セット」このようにメニューを組んでいきます。
数値 | 説明 |
10 | もう1回もできない |
9 | あと1回はできる |
8 | あと2回はできる |
7 | あと3回はできる |
5 〜 6 | あと4 〜 6回はできる |
※ これは、CR-10スケールをもとに作られた、トレーニング用のスケールになります。
つまり、その日その日の体調や気分・栄養状況などに合わせて、扱う重さをコロコロ変えるわけです。
こうすれば、結果フォームが乱れ、怪我のリスクを高める可能性をゼロに近づけることができます。
2つ目の「疲労の管理」ですが、CR-10スケールを参考に、その日のトレーニングにおけるキツさを、まずは数値化します。
そして、今度はその数値に対して「分」に直したトレーニング時間を掛けます。
仮に、RPEが「8」トレーニング時間が「60分」なのであれば「480」となり、これが「疲労度」です。
ここからは、完全に個人的な経験論になるのですが、もちろん状況によって変わってはくるものの、1週間あたりの疲労度が、1,000 〜 1,500を超えてくると、例えば体調を崩したり、どこか関節を痛めたり、何かしらの悪影響が出てくる方が増えるかな〜、、という印象を受けます。
そのため、RPEを活用して疲労の管理を行う場合は、最初のうちは疲労度を500前後に留めておき、様子を見ながら、600 ⇨ 700 ⇨ 800 ⇨ と増やしていくのが無難でしょう。
「疲れれば疲れるだけ効果が高まる」とは言いませんが、目に見えた結果を残したいのであれば、やはりそのなりの疲労度は必要で、しかし体調を崩したり、どこか関節を痛めたりするのは、できる限り避けるべきです。
500前後の疲労度からスタートし、大きな問題がないようであれば、徐々にレベルアップを図るのが良いかと思います。
最後に
今回は「主観的運動強度とは? RPEをトレーニングにどう活用するか?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
このように、RPEを活用すれば、トレーニングの質を高めることが可能です。
次回作もご期待ください。