札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「レッグエクステンション vs. レッグプレス 疲労の回復の違いについて」というタイトルで記事を書いていきます。
レッグエクステンション vs. レッグプレス
Different time course recovery of muscle oedema within the quadriceps femoris and functional performance after single- vs multi-joint exercises
研究内容をザックリ書き出します。
健康な若年男性を対象に、一方の脚をレッグエクステンション、もう一方の脚をレッグプレスに振り分け、それぞれを10RMの70 〜 90%・10回・8セット・セット間休憩時間は2分で実施した。
トレーニング前・直後・24時間後・48時間後・72時間後・96時間後に、片脚ごとのピークトルクを測定した。
レッグエクステンション脚 (Nm) | レッグプレス脚 (Nm ) | |
トレーニング前 | 254.19 ± 29.32 | 251.28 ± 40.75 |
直後 | 206.44 ± 39.32 | 197.15 ± 44.45 |
24時間後 | 242.23 ± 36.81 | 236.04 ± 41.27 |
48時間後 | 243.50 ± 35.00 | 238.44 ± 45.73 |
72時間後 | 250.21 ± 35.00 | 248.76 ± 44.67 |
96時間後 | 252.45 ± 26.96 | 252.69 ± 45.42 |
レッグエクステンション脚は直後にピークトルクが有意に低下し、24時間後に回復した。
レッグプレス脚は直後と24時間後にピークトルクが低下し、48時間後に回復した。
この研究では、健康な若年男性を対象に、一方の脚をレッグエクステンション (下のイラスト左) 、もう一方の脚をレッグプレス (下のイラスト右) に振り分けトレーニングを実施し、その前・直後・24時間後・48時間後・72時間後・96時間後に、片脚ごとのピークトルクを計6回測定しています。
簡単に説明をすると、例えばここに誰かいたとして、右脚はレッグエクステンションで、左脚はレッグプレスでトレーニングを行い、どれくらいの力を出すことができるのかを、専用のマシンを用い時間を追って調べた、みたいな感じです。
そして結果ですが、レッグエクステンションを行った脚も、レッグプレスを行った脚も、トレーニング直後は有意なピークトルクの低下が確認されました。
これに関しては「追い込んだことによって疲労がかなり溜まっている状態だった」というだけで、ピークトルク (発揮できる力) が落ちてしまうのは当然と言えば当然でしょう。
注目したいポイントは「24時間後」なのですが、レッグエクステンションを行った脚はピークトルクが回復したのに対して、レッグプレスを行った脚はピークトルクが低下したままだったという点です。
レッグエクステンションもレッグプレスも、太もも前の筋肉である大腿四頭筋を鍛えるエクササイズとして知られていますが、疲労の回復には違いが見られたということになります。
では、なぜこのようなデータが得られたのかというと、正直なところはっきりわかりません。
レッグエクステンションは膝関節のみを動かす単関節運動、レッグプレスは膝関節と股関節を動かす多関節運動に分類されるため「動かす関節の数から、レッグエクステンションよりもレッグプレスの方が疲労が溜まりやすく、その影響で回復が遅くなったのではないか?」と思いきや、上半身では単関節運動の方が多関節運動よりも筋力が戻るまでに時間を要した、という対照的な報告があったりして、今現在不明です。
しかし、これと似たような研究はいくつか行われているのですが、どうもトレーニングにおける疲労の回復には、種目ごとでバラツキがある印象を受けます。
相当ハードなトレーニングや、相当久しぶりのトレーニングでもない限り、時間にして72 〜 96時間、日数にして3 〜 4日程度あれば疲労は回復する印象を受けますが、種目によってはもっと早く筋力が戻ることもあるでしょう。
そのため、もし今よりももっとトレーニングの効果を高めたいのであれば、疲労の回復を種目ごとに把握し、それを元にメニューを組み替えてみても面白いかもしれません。
最後に
今回は「レッグエクステンション vs. レッグプレス 疲労の回復の違いについて」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
⇩も合わせてお読みいただけると、さらに理解が深まるかと思います。
筋トレの回復期間について 男女で筋力が戻る日数・時間が違うって本当?
【トレーニング】疲労の回復にはどれくらいの時間・日数がかかるのか?
次回作もご期待ください。
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