札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「【内もも】太ももの内側を鍛える効果的な筋トレ種目についての再考」というタイトルで記事を書いていきます。
はじめに
以前「【ワイド】内ももを鍛えるためにスクワットで足幅を広くする必要はあるのか?」こんなブログをアップしました。
内容を簡単にまとめると、
一般的に、太ももの内側を鍛えるためには、外に開いた脚を内に閉じるような動作 = 股関節の内転が要求される種目、例えば足幅を広く取ったワイドスクワットが推奨されている。太ももの内側には、大内転筋や長内転筋といった「内転筋群」と総称される筋が存在しており、これらは文字通り股関節の内転に作用するためだ。しかし、大内転筋や長内転筋など、内転筋群のうちのいくつかの筋は、前に上げた脚を後ろに蹴り出すような動作 = 股関節の伸展にも作用することが確認されており、つまりは足幅に関係なく「しゃがんだ所から立ち上がる」という動きでも十分に刺激が入る。よって、足幅を広く取ったワイドスクワットではなく、足幅を肩幅程度に位置させたスタンダードなスクワットでも、太ももの内側をしっかり鍛えることが可能である。
的なものになっています。
そんな中つい最近 X (旧Twitter) で、とても面白いポストを見かけました。
Research Article by K Takahashi et al. (@DoshishaUniv_PR @twakahar) Redefining muscular action: human #adductormagnus is designed to act primarily for #hipextension rather than adduction in living young individualshttps://t.co/MTGzuWEZ0g pic.twitter.com/8Ec0od0b5x
— Journal of Applied Physiology (@japplphysiol) May 2, 2025
どうも大内転筋は「股関節の内転よりも伸展を主に働くよう設定されている」とのことです。
少し深掘りしていきます。
股関節の内転と伸展 大内転筋について
太ももの内側には、内転筋群と総称される複数の筋が存在しており、最も大きな体積を占めるものが大内転筋です。
大内転筋は「股関節の内転」と言って、下のイラストのように外に開いた脚を内に閉じるような作用を有しています。
よって、足幅を広く取ったワイドスクワットをはじめ、外に開いた脚を内に閉じる際に負荷がかかる種目では、大内転筋に対して刺激が入ることになり、これで太ももの内側を鍛えられるわけです。
しかし、先ほど添付した X に貼り付けられている、大内転筋の構造や力学的特性を調べた研究によると、むしろ「股関節の伸展 (前に上げた脚を後ろに蹴り出すような作用) 」により影響することが確認されました。
つまり、足幅を肩幅程度に位置させたスタンダードなスクワットでも、要はしゃがんだ所から立ち上がる際に負荷がかかる種目であれば、大内転筋に対して刺激が入ることになり、しっかり太ももの内側を鍛えられるというわけです。
今回の研究結果を踏まえると、太ももの内側を鍛えるために、あえてスクワットやデッドリフトなどで足幅を広く取る必要性はそこまで高くないかも、と言うことができるかもしれません。
機能を考えると、大内転筋ではなく「大伸展筋」と名称した方が適切な印象も受けます。
もっとも、股関節の内転に一番関与する筋には間違いありませんし「内ももに特化して」とか「内もものみを局所的に」とか、そのような目的なのであれば、足幅を広く取る系のエクササイズをメニューに組み込んでも良いでしょう。
しかし、もしそのような目的が特にないのであれば、今一度メニューを見直されても良いかもしれません。
最後に
今回は「【内もも】太ももの内側を鍛える効果的な筋トレ種目についての再考」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。