トレーニングの中断による筋力や筋肉量の減少について 筋トレは継続が重要

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

身体は、その環境に適応します。

トレーニングによって、筋力や筋肉量が増加するのは「日常生活よりも強い刺激が加わる環境に身体が適応したから」と言い換えることが可能です。

したがって、トレーニングを中断すれば、今度は日常生活よりも強い刺激が加わらない環境に身体が適応し、増加したはずの筋力や筋肉量は徐々に減少します。

では「一体どれくらいの筋力や筋肉量が落ちてしまうのか？」というと、それについては以前「寝たきりの生活になると筋肉量や筋力はどれくらい減少するのか？」⇦ のブログで触れていますので、ご興味のある方はご一読ください。

しかし、上の記事はタイトルにあるよう「寝たきりの生活」を送った場合の話であり「トレーニング ⇨ 日常生活」という流れではありません。

今回は「トレーニングの中断による筋力や筋肉量の減少について 筋トレは継続が重要」というタイトルで記事を書いていきます。

トレーニングの中断による筋力や筋肉量の減少について トレーニング ⇨ 日常生活の流れ

Time Course of Changes in Muscle and Tendon Properties During Strength Training and Detraining

研究内容をザックリ書き出します。

トレーニング経験のない男性を対象に、等尺性の膝伸展エクササイズを、週4回の頻度で3ヶ月間に渡り実施した。

膝伸展エクササイズは、最大筋力の70%の負荷で15秒間を10回、30秒の休憩を挟んで行った。

トレーニングの開始前から中断後3ヶ月に至るまでの毎月で計7回、筋力 (膝伸展) や筋肉量 (大腿四頭筋) がどのように変化するのかを調べた。

結果、

筋力は、3ヶ月のトレーニングで約40%増加したが、中断後に有意な減少は確認されなかった。
筋肉量は、3ヶ月のトレーニングで約6%増加したが、中断後1ヶ月で元のレベルまで減少した。

この研究では、トレーニング経験のない男性を対象に、等尺性の膝伸展エクササイズを、週4回の頻度で3ヶ月間に渡り実施しています。

「膝伸展エクササイズ」ですが、これはフィットネスクラブでよく見かける「レッグエクステンション (膝を曲げた状態からグイーンと伸ばすやつ) 」をイメージしてもらえれば大きな問題はありません。

膝を伸ばす力 (筋力) & 太もも前の筋肉の断面積 (筋肉量) がどのように変化するのかを、1ヶ月ごとの計7回測定しています。

そして結果ですが、

・筋力は、3ヶ月のトレーニングで約40%増加し、中断後に有意な減少は確認されなかった。
・筋肉量は、3ヶ月のトレーニングで約6%増加し、中断後1ヶ月で元のレベルまで減少した。

このようになりました。

個人的な感想

「どれくらいの期間トレーニングを中断すると、筋力や筋肉量は落ちてしまうのでしょうか？」的な質問は、これまで何度もお客様から受けてきましたが、先ほどの研究結果を元にするのであれば、おおよそ1ヶ月程度休むと、減少を感じてしまう印象を受けます。

もっとも、筋力に関しては「中断後に有意な減少は確認されなかった」となっていますが、これは統計的に意味のある差ではなかっただけで、純粋な数字としては約7%のマイナスなため、実際の現場では、筋肉量と同様に落ちを実感することでしょう。

しかし、筋力と筋肉量の変化率を見る限り、

筋力：増加しやすく減少しにくい
筋肉量：増加しにくく減少しやすい

という傾向が見られますので、どちらかというと、筋力よりも筋肉量の衰えが目立つかと思われます。

とは言えど、ここで得られたデータが、必ずしも皆様に当てはまるとは限りません。

一口に「トレーニングを中断する」と言っても、完璧に元通りの日常生活に戻るのか、正月のように動く頻度が少なくなるのかではまた変わってくるはずです。

最後に

今回は「トレーニングの中断による筋力や筋肉量の減少について 筋トレは継続が重要」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか？

おおよそ1ヶ月程度トレーニングを中断すると、筋力や筋肉量は減少する可能性があるとの理由から、当ジムでは可能な範囲で「継続」されることを心がけるよう推奨しています。

筋力や筋肉量を最大限維持するのであれば「週に1回」のトレーニングは確保したいものです。

次回作もご期待ください。