札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「ケーブルカール プリーチャー vs. ベイジアン 上腕二頭筋へのトレーニング効果」というタイトルで記事を書いていきます。
はじめに
特に男性において、たくましい上腕は憧れの対象かと思います。
上腕を構成する筋群はいくつかあるのですが、おそらく最も有名なものとしては力こぶの「上腕二頭筋」が挙げられ、この筋を鍛えるエクササイズはかなり豊富に存在し、トレーニーは皆試行錯誤しながらも効果的な種目を模索している印象です。
上腕二頭筋は、肘関節と肩関節をまたいで付着しており、いわゆる「多関節筋」に分類されます。
そのため「身体のどこに肘を位置させるか?」で部位ごとの成長具合は変わると考えられ、肘を身体の前方に位置させる種目と、肘を身体の後方に位置させる種目、の2パターンを取り入れるのが望ましい、といったアドバイスを見かける方も多いのではないでしょうか?
しかし「肘を身体の前方に位置させるパターン」と「肘を身体の後方に位置させるパターン」で、上腕二頭筋をはじめとした筋の発達にどのような違いが生じるのかはほぼ知られていません。
そんな中2025年、ケーブルを使用したプリーチャーカールとベイジアンカールにおけるトレーニング効果を調査した報告がなされました。
プリーチャーカール vs. ベイジアンカール
この研究では、少なくとも過去半年の間トレーニング経験のない若年男性に、一方の腕をプリーチャーカール、もう一方の腕をベイジアンカールに割り当て、計10週間に渡るプログラムを実施し、上腕二頭筋をはじめとした筋の厚みがどのように変化するのかについてを調べています。
プリーチャーカールは肘を身体の前方に位置させるエクササイズでイラスト上段、ベイジアンカールは肘を身体の後方に位置させるエクササイズでイラスト下段です。
両エクササイズとも肘関節を屈曲 = 曲げる際に負荷がかかりますが、上腕二頭筋の伸ばされ方 = 筋長が異なります。
トレーニングは週2回の頻度で行われ、8 〜 12回できる重さを用い3 〜 5セット実施したとのことです。
結果が以下になります。
プリーチャー | ベイジアン | |
上腕二頭筋 | + 7% | + 9% |
上腕筋 | + 10% | + 8% |
近位 | + 6% | + 9% |
中部 | + 8% | + 10% |
遠位 | + 7% | + 8% |
全体 | + 8% | + 9% |
上腕二頭筋は力こぶそのもの、上腕筋は二頭の奥に見られる筋、近位は肩に近い部分、中部は中間、遠位は肘に近い部分、全体はそれらのトータルを示しており、要は多角的に筋厚を計測したわけですが、プリーチャーカールとベイジアンカール両方で有意な肥大が確認され、グループ間で差は認められませんでした。
つまり「肘関節屈曲エクササイズにおいて、肘を身体の前方に位置させても、肘を身体の後方に位置させても、部位ごとの成長具合は変わらない可能性が示唆された」とまとめられます。
詳しくは以前投稿した こちらのブログ をご覧いただきたいのですが、先ほど紹介したものと似たような研究はいくつか行われているものの、一致した結果は得られていません。
個人的な経験論としては、肘を身体の前方に位置させるプリーチャーカールやスパイダーカールと、肘を身体の後方に位置させるベイジアンカールやインクラインカールでは、同じく上腕二頭筋・上腕筋を鍛える効果があったとしても、近位・中部・遠位の発達は多少なりとも違いが生じると感じられます。
1年とか2年とか、長期間でようやく差が確認されるレベルかもしれませんが、、。
もし仮に、肘を身体の前方に位置させる種目と、肘を身体の後方に位置させる種目で、上腕二頭筋をはじめとした筋の発達に全く違いが生じなかったとしても、異なるエクササイズの実施はトレーニングの飽きを防ぐことに繋がるため、継続性の向上に寄与するはずです。
よって「効果」の点ではあまり期待できなかったとしても、2パターンのカール系種目をメニューに取り入れるのは、モチベーションの維持にプラスに働きこそすれ、マイナスになることはまずないでしょう。
最後に
今回は「ケーブルカール プリーチャー vs. ベイジアン 上腕二頭筋へのトレーニング効果」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。