札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
以前「【トレーニング】 種目数が多すぎるとダメ? 筋トレは何種目やるべき?」というタイトルで記事を書きました。
そこでは「1つの筋肉につき、2 〜 4種目程度の種目数をオススメしています」と記載したのですが、先日、その主張をさらに確固たるものにする報告がなされたみたいです。
今回は「同じ筋肉を対象とした種目でも関節動作が異なれば鍛えられる部位も変わる」というタイトルで記事を書いていきます。
ノルディックハムストリング VS. スティッフレッグドデッドリフト
Minimal Role of Hamstring Hypertrophy in Strength Transfer Between Nordic Hamstring and Stiff-Leg Deadlift: A Blinded Randomized Controlled Trial
研究内容をザックリ書き出します。
トレーニング経験者を対象に、彼らを「ノルディックハムストリング」と「スティッフレッグドデッドリフト」の2グループに分けた。
※ 厳密にはもう1つのグループもあるのですが、説明をわかりやすくするため省略して話を進めていきます。
週3回の頻度で9週間に渡ってトレーニングを実施し、研究前後で太もも裏の筋肉がどのように変化するのかを調べた。
ノルディック | スティッフレッグ | |
半腱様筋 | + 24.4 ± 10.8% | + 5.5 ± 9.3% |
半膜様筋 | + 4.6 ± 5.8% | + 11.2 ± 12.7% |
結果、両グループで太もも裏の筋肉は肥大したが、半腱様筋はノルディックハムストリングで、半膜様筋はスティッフレッグドデッドリフトでより大きかった。
まず、この研究ではトレーニング経験者を対象に、ノルディックハムストリングを行うグループ (左) と、スティッフレッグドデッドリフトを行うグループ (右) に分け、太もも裏の筋肉がどのように変化するのかを調べています。
太もも裏の筋肉は、膝関節の屈曲 (曲げる) と股関節の伸展 (伸ばす) の2つに作用しており、ノルディックハムストリングは前者にて、スティッフレッグドデッドリフトは後者にて鍛えることが可能です。
強度は80%1RM、回数は5 〜 8回・セット数は2 〜 6セットとどちらの種目も等しく設定されており、膝関節の曲げ伸ばしで鍛えるか、股関節の曲げ伸ばしで鍛えるか、つまり鍛え方 = 関節動作が異なります。
そして結果ですが、半腱様筋はノルディックハムストリングで、半膜様筋はスティッフレッグドデッドリフトでより増加しました。
ちなみに、太もも裏の筋肉全体、および大腿二頭筋の肥大は両グループで同等だったとのことです。
個人的な感想
膝関節を動かすというノルディックハムストリング系の種目でも、股関節を動かすというスティッフレッグドデッドリフト系の種目でも、どちらも太もも裏の筋肉を鍛えることはできますが、どこの部位に強い刺激が入るかは変わるみたいです。
当ジムでは、柔軟性の向上であったり、他の種目にもフォームの応用が効くであったり、全面的に筋肉を発達させやすいであったり、そんな理由からスティッフレッグドデッドリフト系の種目を最初に指導することが多いのですが、太もも裏の筋肉をより多角的に鍛えるとの狙いから、頃合いを見計らってノルディックハムストリング系の種目も取り入れており「方向性は間違っていなかったかな」と少し安堵しています。
なぜこのような結果が得られたのかは定かではありませんが、おそらく筋肉の構造と言いますか位置が関係しているはずです。
もっとも、これと似たような研究は他にもいくつか実施されていますが、それらを見る限り、必ずしも「同じ筋肉を対象とした種目でも、関節動作が異なれば鍛えられる部位も変わる」とはならない印象を受けます。
そのため、仮に1種目であったとしても「その筋肉を鍛えるには十分」ということもあるでしょう。
しかし「効果」という点では特に違いはなかったとしても、ずっと同じ種目を継続するのはモチベーションに悪影響を及ぼすかもしれません。
ということを考えると、やはり最終的には「1つの筋肉につき、2 〜 4種目程度」の種目数を確保するに越したことはないでしょう。
最後に
今回は「同じ筋肉を対象とした種目でも関節動作が異なれば鍛えられる部位も変わる」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
2024年も本日で最後となります。
皆様にとって、2024年はどのような年でしたでしょうか?
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。