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トレーニング

筋トレで “チーティング” を利用すると効果が増加するのは本当? 嘘?

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

基本的に、トレーニングを行う際は「丁寧なフォーム」での実施が推奨されています。

「丁寧な」という表現をどのように解釈するかは、個々人によって変わるかと思いますが、一般的には「反動を使わない」や「対象となる関節のみを動かす」など、そんなイメージで認識されている印象です。

一方「反動を使う」「対象となる関節以外も動かす」は、通称「チーティング (またはチート) 」と呼ばれており、賛否両論ありますが、より高重量を扱える関係から、筋肉量の増加をさらに促進するテクニックの1つと考えられています。

が、これは本当なのでしょうか?

今回は「筋トレで “チーティング” を利用すると効果が増加するのは本当? 嘘?」というタイトルで記事を書いていきます。

丁寧 VS. チーティング

Do cheaters prosper?Effect of externally supplied momentum during resistance training on measures of upper body muscle hypertrophy

研究内容をザックリ書き出します。

過去1年間に渡ってトレーニング経験のない男女を対象に、一方の腕を「丁寧」もう一方の腕を「チーティング」条件に分けた。

片腕アームカールと片腕プッシュダウンを、それぞれの条件で8 〜 12RM・限界まで・4セットを、週2回の頻度で8週間行った。

トレーニング前後で、上腕の筋厚がどのように変化するのかを調べた。

丁寧チーティング
上腕二頭筋 (近位)+ 5.8%+ 8.0%
上腕二頭筋 (遠位)+ 5.6%+ 5.9%
上腕三頭筋 (近位)+ 9.9%+ 10.5%
上腕三頭筋 (遠位)+ 14.7%+ 14.0%

上腕の筋厚は、両腕ともに同様の増加が確認された。


この研究では、過去1年間に渡ってトレーニング経験のない男女を対象に、一方の腕を「丁寧」もう一方の腕を「チーティング」条件に分け、片腕ごとのアームカールとプッシュダウンを行い、上腕二頭筋と上腕三頭筋の厚みがどのように変化するのかを調べています。

各条件の詳細は以下の通りです。

・丁寧アームカール:足幅は肩幅 or 腰幅に開き、ダンベルを胴体の真横に位置させ片手で持つ。手の平を正面に向け、かつ肘を完全に伸ばした状態からスタート ⇨ 完全に曲げる。身体をスイングしたり、肩をすくめたり、爪先立ちをするなどして、挙上動作の補助を一切してはならない。
・チーティングアームカール:足幅は肩幅 or 腰幅に開き、ダンベルを胴体の真横に位置させ片手で持つ。手の平を正面に向け、かつ肘を完全に伸ばした状態からスタート ⇨ 完全に曲げる。身体をスイングしたり、肩をすくめたり、爪先立ちをするなどして、可能な限り挙上動作を補助する。

・丁寧プッシュダウン:ケーブルマシンを使用。胴体を直立させ、肘は脇腹に固定。肘関節のみの伸展・屈曲を意識し、前方に身体を傾けたり、脚のクッションなどを使って勢いをつけてはいけない。
・チーティングプッシュダウン:ケーブルマシンを使用。胴体を直立させ、肘は脇腹に固定。肘関節以外の関節も活用し、前方に身体を傾けたり、脚のクッションなどを使って可能な限り勢いをつける。

よって、丁寧よりもチーティングの方で、より高重量を扱うことができます。

ボリューム
(重さ × 回数 × セット数)
丁寧
上:アームカール
下:プッシュダウン
チーティング
上:アームカール
下:プッシュダウン
1週目11641
9097
22751
16879
2週目10850
9702
22339
18630
3週目11159
10586
21866
19260
4週目11613
8469
20354
17166
5週目12822
10030
24680
21834
6週目12675
11200
24852
22215
7週目13131
10786
24558
21552
8週目9872
8070
18228
16365

そして、トレーニング前後で、上腕二頭筋厚と上腕三頭筋厚を計測したところ、両腕で有意な増加が確認されましたが、腕間で差は見られなかったみたいです。

つまり「丁寧とチーティング、どちらも筋肉量を増加させる効果は同じだった」と結論付けられます。

感想

冒頭で「チーティングは、より高重量を扱える関係から、筋肉量の増加をさらに促進するテクニックの1つと考えられています」とお伝えしましたが、どうもこの研究結果を見る限り、そのようなことはない可能性が示唆されました。

また、私個人的な見解としては元々逆で「チーティングによって、ターゲットとなる筋群への刺激が減ってしまい、筋肉量の増加を弱める」と踏んでいたのですが、それも支持されなかったようです。

そのため、シンプルに「筋肉量の増加」に焦点を当てるのであれば、もちろん前提は存在するでしょうが、チーティングを利用しようと利用しなかろうと、ある程度はどちらでも良いのかもしれません。

ちなみに、当ジムでは原則として、チーティングは「NG」と指導しています。

確かに、チーティングを利用することによって、直接的な筋肉量増加の促進は認められませんでしたが、より高重量を扱えるのは事実なため、副次的な肥大への好影響は十分に考えられるでしょう (ダンベルやケーブルを握る前腕の筋群とか) 。

しかし、チーティングを利用することによって、例えば過剰に腰が反るとか、例えば関節への負担が増すとか、怪我のリスク上昇はやはり懸念事項です。

そのため、トレーニングを行う際はフォームを丁寧に実施することを基本とし「状況に応じてちょこっとチーティングも取り入れる」程度に留めるくらいをオススメしています。

最後に

今回は「筋トレで “チーティング” を利用すると効果が増加するのは本当? 嘘?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

次回作もご期待ください。



札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。


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