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トレーニング

筋トレの “RIR” とは? トレーニングの重さを決める新しい手法

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

今回は「筋トレの “RIR” とは? トレーニングの重さを決める新しい手法」というタイトルで記事を書いていきます。

RIR

まず「RIR」とは「Reps In Reserve」または「Repetitions in Reserve」の頭文字を取ったもので「あと何回反復可能か?」を主観的に表したものになります。

「RIR 2 」とか「2 RIR」みたいに表記されるのが一般的で、この場合「あと2回反復可能 (だと思う) 」という意味です。

RIRは、特にここ4 〜 5年で、日本のトレーニング業界に広まってきた印象を受けており、パーソナルトレーナーの間でも、指導に取り入れている方を多く聞くようになってきました。

トレーニングの負荷 = 重さを決める「%1RM」について

例えば「筋肉量の増加」を目的にトレーニングを行うとした場合、基本的には「70%1RM」前後の負荷 = 重さを扱うことが推奨されています。

70%1RMは「最大挙上重量の70%」を表しており、仮に最大挙上重量 = 1RMが「50kg」だったとすると「35kg」がそれです。

そして、この70%1RMでは、個人や種目によって差や違いはあるものの、最高でおおよそ「12回」が反復可能だと考えられており、もしメニューを作るのであれば、

スクワット 1RM50kg
セット%1RM重さ回数
1セット目70%1RM35kg10回
2セット目70%1RM35kg10回
3セット目70%1RM35kg10回
ベンチプレス 1RM35kg
セット%1RM重さ回数
1セット目70%1RM25kg10回
2セット目70%1RM25kg10回
3セット目70%1RM25kg10回
デッドリフト 1RM75kg
セット%1RM重さ回数
1セット目70%1RM52.5kg10回
2セット目70%1RM52.5kg10回
3セット目70%1RM52.5kg10回

⇧ のような感じになります。

トレーニングにおける疲労は、セットを重ねるごとに溜まるため、スクワット・ベンチプレス・デッドリフトともに、1セット目は余力があり、2セット目もまだ余力があり、3セット目で限界 (または限界近く) まで追い込む流れです。

しかし、%1RMを使用した負荷の設定方法は「その日の調子を反映していない」というデメリットが存在します。

先ほど、スクワットでは「35kg・10回・3セット」とメニューに記載しましたが、その日の調子によっては、35kgが軽く感じる時もあれば、逆に重く感じる時もあるはずです。

よって、35kgが軽く感じる日であれば、このメニューだと「余裕」が生じ、トレーニングの効果が少し落ちてしまうかもしれません。 37.5kgとか、何なら40kgとかでもできたはずでしょうから。

一方、35kgが重く感じる日であれば、このメニューだと「過剰な負担」が生じ、設定された10回という回数をこなすことができなく、こちらもトレーニングの効果が落ちてしまうほか、怪我のリスクも高まるかもしれません。32.5kgとか、何なら30kgまで減らした方が無難でしょう。

そんな時に使える手法・概念が、冒頭で触れたRIRです。

RIRの使用方法

では、RIRを具体的にはどのように使用するのかというと、項目を1つ追加し ⇩ のような感じにします。

スクワット 1RM 50kg
セット%1RM (%)重さ (kg)回数 (回)RIR
17035103
27035102
37035101

「1セット目は、70%1RMで35kgを10回行いましょう。10回終わったあと、RIRは“3” = あと3回反復できるくらいの余力が残っているはずです」ということになります。

よって「1セット目が終わったけど、あと5回くらいはできそうだな。RIRは“5”だ。とすると、このまま35kgで2セット目に突入すれば、おそらくRIRは“4”になる。これだと刺激が足りないので、2セット目は37.5kgに増やしてみよう」だったり「1セット目が終わったけど、ギリギリで超きつかった〜。間違いなくRIRは“0”。よし、2セット目は30kgまで減らそう」みたいに、トレーニングの重さを決める指標にするわけです。

こうすれば、その日の調子に合わせた、質の高いトレーニングを行うことができます。


なお、RIRのデメリットとしては「ズレ」が挙げられるでしょう。

結局のところ、RIRは「あと何回反復可能か? を主観的に表したもの」言うなれば「予測」です。

RIRに関する研究はいくつか実施されており (1) 、比較的精度が高いとの報告もなされているですが、特にトレーニングの経験が浅い方においては、実数値との間に差が生じる可能性も十分考えられます。

そのため、どこかのタイミングを見て、RIRのズレを把握・修正しておくのも良いかもしれません。

先ほどのスクワットを例に取ると「今日は、1セット目から35kgで限界まで回数をこなしてみよう。10回繰り返したところでRIRを頭に思い浮かべ、最高何回できるかを調べる。もしRIRを“4”と予測し、でも実際に6回できたならその差はマイナス2。自分はRIRを過小評価していることになる。もしRIRを“4”と予測し、でも実際に2回しかできなかったらその差はプラスの2。自分はRIRを過大評価していることになる。そうやってプラマイ0になるまで練習だ」的な感じです。

最後に

今回は「筋トレの “RIR” とは? トレーニングの重さを決める新しい手法」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

ちなみに、ここで紹介した内容はほんの一例に過ぎず、RIRを駆使したトレーニングはこれ以外にも山ほどあります。

いずれ、そちらもブログに掲載する予定ですのでお楽しみに。

次回作もご期待ください。

 

参考文献

(1) Accuracy of Intraset Repetitions-in-ReservePredictions During the Bench Press Exercise inResistance-Trained Male and Female Subjects

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