札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
ベンチプレスは、大胸筋・上腕三頭筋・三角筋前部をはじめとした上半身の筋群を鍛えることができるエクササイズとして知られており、特に男性から絶大な人気を誇る種目でもあります。
ベンチプレスの最大挙上重量は、その人の筋力レベルを推測する指標にもなるため、おそらく多くの方がMAXの向上を望まれていることでしょう。
今回は「ベンチプレスではバーベルをどこまで下ろすべきか? 効果の違いについて」というタイトルで記事を書いていきます。
ベンチプレスにおけるバーベルを下げる深さと効果の違いについて
Bench Press at Full Range of Motion Produces Greater Neuromuscular Adaptations Than Partial Executions After Prolonged Resistance Training
この研究では、トレーニング経験のある男性50名を「フルレンジ」「2/3レンジ」「1/3レンジ」「コントロール」の4グループに分け、ベンチプレスプログラムを実施し、最大挙上重量がどのように変化するのかを調べています。
各グループの詳細は以下の通りで、
・フルレンジ:バーベルが胸に触れるまで下げる = 全可動域
・2/3レンジ:全可動域の2/3までバーベルを下げる = 深め
・1/3レンジ:全可動域の1/3までバーベルを下げる = 浅い
・コントロール:日常生活を除いて、一切のトレーニングや持久的運動を休止
よって、実際にベンチプレスプログラムを実施したのは「フルレンジ」「2/3レンジ」「1/3レンジ」の3グループです。
ここから大まかな流れを解説しますが (省略している部分もあります) 、まず彼らは事前に「フルレンジ」「2/3レンジ」「1/3レンジ」でベンチプレスの最大挙上重量を測定しました。
これは分けられたグループに関係なく測定されており、フルレンジグループに分けられた方も、2/3レンジグループに分けられた方も、1/3レンジグループに分けられた方も、コントロールグループに分けられた方も、フルレンジでのベンチプレスの最大挙上重量、2/3レンジでのベンチプレスの最大挙上重量、1/3レンジでのベンチプレスの最大挙上重量を記録しています。
その後、ベンチプレスプログラムを実施するわけですが、頻度は週2回・期間は10週間・合計20セッション、セット数は4 〜 5セット・回数 (レップ数) は4 〜 8回・セット間休憩時間は4分に統一されたとのことです。
ちなみに、扱う重量は 60 〜 80%1RMを段階的に増加させており、フルレンジグループに分けられた参加者はフルレンジでのベンチプレスの挙上重量を元に、2/3レンジグループに分けられた参加者は2/3レンジでのベンチプレスの挙上重量を元に、1/3レンジグループに分けられた参加者は1/3レンジでのベンチプレスの挙上重量を元に重さが設定されました。
よって、可動域を目一杯取るフルレンジグループは軽めの重量で、ほんの少ししか肘を曲げない1/3レンジグループは重めの重量でトレーニングを行うことになります。
その結果がこちらです (単位はkg) 。
フルレンジベンチプレスのMAX重量 | 2/3レンジベンチプレスのMAX重量 | 1/3レンジベンチプレスのMAX重量 | |
フルレンジグループ | 71.8 → 80.7 | 83.5 → 91.8 | 107.3 → 118.7 |
2/3レンジグループ | 71.3 → 76.3 | 83.0 ⇨ 89.1 | 111.2 ⇨ 123.2 |
1/3レンジグループ | 75.4 ⇨ 75.2 | 84.0 ⇨ 86.3 | 110.4 ⇨ 117.5 |
コントロールグループ | 68.8 ⇨ 66.0 | 81.0 ⇨ 76.5 | 110.8 ⇨ 105.8 |
・フルレンジグループは、フルレンジ・2/3レンジ・1/3レンジにおけるベンチプレスの最大挙上重量が有意に増加。
・2/3レンジグループは、2/3レンジ・1/3レンジにおけるベンチプレスの最大挙上重量が有意に増加。
・1/3レンジグループは、有意ではないが1/3レンジにおけるベンチプレスの最大挙上重量がわずかに増加。
まとめると「可動域が広いほど効果的で、可動域が狭いほど効果は減少した」と言えます。
ではここから本題である「ベンチプレスではバーベルをどこまで下ろすべきか?」に触れますが、先ほど紹介した研究結果を見る限り「下ろせるところまで下ろす = 胸まで下ろす」が良さそうな気がします。
重たい重量を扱うことができれば、その分筋に対して強い刺激が入り、筋力・筋肉量の効率的な増加に繋がるはずです。
巷では「ベンチプレスの重量を伸ばしたいなら、ケツ上げをして可動域を制限して、とりあえず重さを持て」と言われることもありますが、個人的には反対の立場にいます。
怪我の面から考えても、とてもお勧めできるものではありません。
最後に
今回は「ベンチプレスではバーベルをどこまで下ろすべきか? 効果の違いについて」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。