札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
トレーニング用語の1つに「クールダウン」と呼ばれる運動後の軽運動があります。
緩めのジョギングであったり、ウォーキングであったり、あとはストレッチなんかが代表的な例です。
私は、中学生くらいの時から我流で筋トレに取り組んでいたのですが、その当時はこのクールダウンを「身体を冷やすこと」と勘違いしており、いつもトレーニング後に冷水でのシャワー (時々冷水浴) を浴びていました。
そうすることで筋肉痛が軽減されたり、疲労回復が促進されたり、そして何よりもトレーニングの効果が高まると信じていたためです。
しかし、この「身体を冷やす」という行為、果たして本当にトレーニングの効果を高めることができるのでしょうか?
今回は「トレーニング後の冷水浴について 身体を冷やすと効果が落ちるって本当?」というタイトルで記事を書いていきます。
アクティブ vs. 冷水
Post-exercise cold water immersion attenuates acute anabolic signalling and long-term adaptations in muscle to strength training
研究内容をザックリ書き出します。
トレーニング経験のある成人男性を対象に、彼らを「アクティブリカバリーグループ」と「冷水リカバリーグループ」に分けた。
週2回の頻度で12週間に渡り、主に下肢を強化するエクササイズを行った。
トレーニング前後で、大腿四頭筋の筋肉量やレッグプレス・レッグエクステンションの最大挙上重量がどのように変化するのかを調べた。
アクティブ | 冷水 | |
筋肉量 | + 309 ± 73 g | + 103 ± 71 g |
レッグプレス | + 201 ± 65 kg | + 133 ± 43 kg |
レッグエクステンション | + 33.8 ± 8.5 kg | + 17.8 ± 9.2 kg |
結果、大腿四頭筋の筋肉量やレッグプレス・レッグエクステンションの最大挙上重量は両グループで増加したが、前者の方が後者よりも有意に大きかった。
この研究では、トレーニング経験のある成人男性を対象に、彼らを「アクティブリカバリーグループ」と「冷水リカバリーグループ」に分け、週2回の頻度で12週間に渡り、主に下肢を強化するエクササイズを行って、大腿四頭筋の筋肉量やレッグプレス・レッグエクステンションの最大挙上重量がどのように変化するのかを調べています。
まずはアクティブリカバリーと冷水リカバリーの概要ですが、前者は「エアロバイクにて10分間の軽いペダリング」後者は「両脚を腰の高さまで10分間冷水に浸ける (水温は冷却装置を用い10°に維持) 」だったみたいです。
そして結果ですが「大腿四頭筋の筋肉量やレッグプレス・レッグエクステンションの最大挙上重量は両グループで増加したが、前者の方が後者よりも有意に大きかった」このようになりました。
よって、アクティブリカバリーと比較して冷水リカバリーは「長期的な筋肥大、および筋力のトレーニング効果を低下させる可能性がある」ことを示唆していると言えます。
トレーニング後の冷水浴について
トレーニング後の冷水浴についてはいくつか報告がなされており、つい2年ほど前にメタアナリシスが公開されています。
・Effects of cold water immersion after exercise on fatigue recovery and exercise performance–meta analysis
・Effects of post-exercise cold-water immersion on resistance training-induced gains in muscular strength: a meta-analysis
それらを端的にまとめると、
・トレーニング後の冷水浴は、筋肉痛の軽減や疲労回復の促進に効果的である。
・トレーニング後の冷水浴は、筋力の向上を抑制する働きがある。
とのことです。
前者はメリット、後者はデメリットと捉えて問題ないでしょう。
そのため、トレーニング後の冷水浴が日常になっているのであれば、この機会に実施されるのを検討してみても良いかもしれません。
例えば水温であったり、例えば所要時間であったり、例えばタイミングであったり、そういった変数を上手く調整すれば先述したメリットのみを享受、デメリットのみを排除できる可能性は考えられますが、今現段階では残念なことに不明です。
最後に
今回は「トレーニング後の冷水浴について 身体を冷やすと効果が落ちるって本当?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。