札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
基本的に、筋力や筋肉量の増加といったトレーニングの効果は、頻度 (=週あたりのセット数) が多くなるほど大きくなると考えられています (1) (2) 。
頻度が多いと、週あたりのセット数もそれに伴い多くなり、より大きな刺激が筋肉に入るためです。
そのため、A と B こんな感じのプログラムがあったとすると、
A | B | |
日曜日 | スクワット:2セット | スクワット:2セット |
月曜日 | ー | ー |
火曜日 | ー | スクワット:2セット |
水曜日 | ー | ー |
木曜日 | ー | スクワット:2セット |
金曜日 | ー | ー |
土曜日 | ー | ー |
A よりも B の方が、脚周りの筋力や筋肉量を増加させることになります。
では「トレーニングをやればやるだけ効果が出るのか?」というと、実はそうではないかもしれません。
今回は「 筋トレのやりすぎには注意? やればやるだけ効果が出るとは限らない?」というタイトルで記事を書いていきます。
異なるプログラムが筋力や筋肉量の増加に及ぼす影響について
Dose-response effects of 8-week resistance training on body composition and muscular performance in untrained young women: A quasi-experimental design
研究内容をザックリ書き出します。
トレーニング経験のない若年女性を対象に、彼女たちを「週3回グループ」「週4回グループ」「週5回グループ」のいずれかに分けた。
1セッションあたり12種類のエクササイズを、8 〜 12RMで3セット、2分の休憩を挟み計8週間実施した。
トレーニング前後で、筋力や筋肉量がどのように変化したのかを調べた。
3回 | 4回 | 5回 | |
トータル挙上重量 | + 23.4% | + 43.2% | + 27.3% |
大腿四頭筋の厚み | + 10.5% | + 20.0% | + 9.1% |
結果、全てのグループで筋力や筋肉量の増加が確認されたが、最も大きな改善は「週4回グループ」で見られた。
この研究では、異なるトレーニング頻度 (=週あたりのセット数) が、筋力や筋肉量の増加に対してどのような影響を及ぼすのかについてを調べています。
流れは先に記載した通りで、トレーニングを週に3回・4回・5回行うグループを作り、ごく一般的と思われるプログラムを8週間に渡って実施しました。
結果はどうだったのかというと、まずは筋力 (トータル挙上重量) ですが、全てのグループで増加が確認されたものの、最も大きな改善は週4回グループで見られたとのことです。
「トータル挙上重量」と一括りにまとめていますが、これはベンチプレスやスクワットなど、いくつかのエクササイズにおける挙上重量を測定しており、それらを合わせたものになります。
一方筋肉量 (大腿四頭筋の厚み) ですが、こちらも全てのグループで増加が確認されたものの、最も大きな改善は週4回グループで見られたとのことです。
個人的な感想
冒頭で触れたように、筋力や筋肉量の増加といったトレーニングの効果は、頻度 (=週あたりのセット数) が多くなるほど大きくなると考えられることがありますが、実はそうではない可能性が示唆されました。
トレーニングの効果を最大化するためには、その個人にとっての「適切な量」があり、少なすぎてもダメだし多すぎてもダメ、みたいなイメージです。
では、なぜこのようなデータが得られたのか? その原因は何なのか? というと、はっきりとはわかりません。
回復の関係かもしれませんし、ホルモンの関係かもしれませんし、心理的な疲労の関係かもしれませんし、食事内容が関係しているかもしれません。
しかし、どのようなメカニズムが働くにせよ「やればやるだけ効果が出る」とは限らないため、目に見えた結果を感じていないのであれば、トレーニングの頻度 (=週あたりのセット数) を少なくしてみるのもアリでしょう。
最後に
今回は「筋トレのやりすぎには注意? やればやるだけ効果が出るとは限らない?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
参考文献
(1) Effect of Resistance Training Frequency on Gains in Muscular Strength: A Systematic Review and Meta-Analysis
(2) Effects of Resistance Training Frequency on Measures of Muscle Hypertrophy: A Systematic Review and Meta-Analysis