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トレーニング

筋トレ ⇨ 有酸素 vs. 有酸素 ⇨ 筋トレ 順番の違いで効果に差は出るのか?

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

先日「筋トレの後に有酸素を行うパターンと、有酸素の後に筋トレを行うパターンとでは、どちらの方が良いのでしょうか? 効果にどのような違いが出るのでしょうか? 」とのご質問をお客様からいたただきました。

今回は「筋トレ ⇨ 有酸素 vs. 有酸素 ⇨ 筋トレ 順番の違いで効果に差は出るのか?」というタイトルで記事を書いていきます。

結論

最初に結論からお伝えしますと、基本的には「筋トレ ⇨ 有酸素」の流れをオススメしています。

しかし、やり方によっては「有酸素 ⇨ 筋トレ」の流れでも特別問題ないと考えられ、時と場合に応じて順番を使い分けるのが理想です。

はじめに コンカレントトレーニングについて

あまり聞き馴染みのない言葉かと思いますが、例えばスクワットやデッドリフトなどのいわゆる「筋力トレーニング」と、例えばランニングやサイクリングなどのいわゆる「持久力トレーニング ≒ 有酸素運動」を並行して実施する方法は「コンカレントトレーニング」と呼ばれています。
※ concurrent:〔複数の事柄が〕同時に起こる

筋力トレーニングと有酸素運動を並行して、つまり「同時に」実施すると先述しましたが、これは同一セッション 〜 同一サイクル内を指しており、

日曜日筋力トレーニング
直後に有酸素運動
午前 有酸素運動
午後 筋力トレーニング
筋力トレーニング
月曜日有酸素運動
火曜日筋力トレーニング
直後に有酸素運動
水曜日午前 有酸素運動
午後 筋力トレーニング
木曜日筋力トレーニング
直後に有酸素運動
有酸素運動
金曜日筋力トレーニング
土曜日

上記いずれもコンカレントトレーニングです。

よって、コンカレントトレーニングはその名称がいまいち知られていないだけで、何も最先端や特殊なトレーニング方法では全くなく、おそらく多くの方が一度は経験しているであろう身近なものになります。

コンカレントトレーニングの順番

ここから本題へと進みますが、

The Effects of 12 Weeks of Concurrent and Combined Training on Inflammatory Markers, Muscular Performance, and Body Composition in Middle-Aged Overweight and Obese Males

この研究では、平均年齢50歳前後の成人男性を「筋トレ ⇨ 有酸素グループ」「有酸素 ⇨ 筋トレグループ」「筋トレ + 有酸素グループ」の3つに割り当て、週3回の頻度で12週間のトレーニングを実施し、体組成や筋力にどのような影響が及ぶのかを調べています。

つまり、 コンカレントトレーニングの順番が、効果にどう作用するのかを調査したわけです。

参加者たちは「筋トレ ⇨ 有酸素」「有酸素 ⇨ 筋トレ」「筋トレ + 有酸素」の3グループに分けられたわけですが、各グループの詳細およびプログラムは以下のようになっています。

・筋力トレーニング:ベンチプレス・ラットプルダウン・レッグエクステンションなどベーシックなマシントレーニングを6種目。第1週 〜 第6週は2セット、第7週 〜 第12週は3セット、50 〜 80%1RMで負荷を段階的に増加。
・有酸素運動:エアロバイクを使用。第1週 〜 第6週は20分、第7週 〜 第12週は30分。強度は段階的に増加。
・筋トレ ⇨ 有酸素:筋力トレーニングを行い、その後速やかに有酸素運動を実施。
・有酸素 ⇨ 筋トレ:有酸素運動を行い、その後速やかに筋力トレーニングを実施。
・筋トレ + 有酸素:第1週 〜 第6週は6種目のエクササイズを1セットずつ行い、その後エアロバイクを10分、を2往復。第7週 〜 第12週は6種目のエクササイズを1セットずつ行い、その後エアロバイクを10分、を3往復。

< 結果 >

筋トレ ⇨ 有酸素有酸素 ⇨ 筋トレ筋トレ + 有酸素
体重 (kg)− 5.62 ± 4.20− 4.32 ± 3.95− 3.31 ± 3.51
体脂肪量 (kg)− 6.00 ± 8.30− 4.10 ± 7.15− 3.10 ± 6.30
除脂肪体重 (kg)+ 0.35 ± 10.80− 0.22 ± 7.90− 0.40 ± 6.71
チェストプレス (kg)+ 8.1 ± 2.9+ 6.8 ± 2.4+ 4.5 ± 0.9
レッグプレス (kg)+ 8.6 ± 2.8+ 6.7 ± 2.9+ 5.2 ± 2.6

・体重は全てのグループで有意に減少したが「筋トレ ⇨ 有酸素」で最も大きかった。
・体脂肪量は「筋トレ ⇨ 有酸素」「有酸素 ⇨ 筋トレ」で有意に減少したが「筋トレ ⇨ 有酸素」で最も大きかった。
・除脂肪体重は全てのグループで有意な変化は見られなかった。
・チェストプレスは全てのグループで有意に増加したが「筋トレ ⇨ 有酸素」で最も大きかった。
・レッグプレスは全てのグループで有意に増加したが「筋トレ ⇨ 有酸素」で最も大きかった。

よって、体組成や筋力を改善するには「筋トレ ⇨ 有酸素」の順番が望ましいと言えます。

※ ちなみに、ここでは「最大酸素摂取量」と言って、心肺持久力 = スタミナへの影響も調べているのですが、それに関しては「有酸素 ⇨ 筋トレ」で最も大きく増加しており、体力をメインにつけたいのであればこの順番が望ましくなるはずです。


これと似たような研究はいくつか行われており、つい最近報告がなされたもの ↓ でも「筋トレ ⇨ 有酸素」で体組成や筋力は最も大きく改善する可能性が示唆されています。

Impact of sequence in concurrent training on physical activity, body composition, and fitness in obese young males: A 12-week randomized controlled trial

人それぞれで異なりますが、筋力トレーニングと有酸素運動を実施されている大半の方は、例えばダイエットで身体のラインを引き締めたり、例えば健康促進で足腰の力をつけたり、が目的になっている印象です。

とするのであれば、体組成や筋力の改善に最も有効と思われる「筋トレ ⇨ 有酸素」が順番として適しているはずで、そのような理由から当ジムでは、基本的にこのような流れをオススメしています。


しかしながら、コンカレントトレーニングに関する文献を読み込むと、その効果を決定する要素は何個も存在し、やり方によっては「有酸素 ⇨ 筋トレ」の流れでも特別問題ないかもしれません。

つまり、有酸素運動の強度・様式・量・関与する筋群・筋力トレーニングまでの回復間隔などを調整すれば「有酸素 ⇨ 筋トレ」の順番だったとしても、効果に悪影響を及ぼさないこともあるということです。

そのため、確かに「筋トレ ⇨ 有酸素」を推奨しているのですが、例えば有酸素運動の強度を下げたり、例えば筋力トレーニングまでの回復間隔を比較的長い時間空けたりして、特段支障を感じないのであれば「有酸素 ⇨ 筋トレ」を試してみるのもアリでしょう。

このテーマについては、いずれ詳しくブログにアップする予定ですので、完成次第追って紹介したいと思います。

最後に

今回は「筋トレ ⇨ 有酸素 vs. 有酸素 ⇨ 筋トレ 順番の違いで効果に差は出るのか?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

次回作もご期待ください。



札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。


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