札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「筋トレの効果が弱まるからレップ間に休憩を挟むな! 負荷を抜くな! は本当か?」というタイトルで記事を書いていきます。
インター・レペティション・レストとは?
トレーニングには、効果を高めるための様々なテクニックが存在しますが、その中の1つに「インター・レペティション・レスト (Inter-Repetition Rest) 」と呼ばれる方法があります。
インター・レペティション・レストは「レップ間に休憩を挟む」というもので、イメージとしては下の動画のような流れです。
「1回の反復ごとに数秒 〜 数十秒の短いインターバルを取るトレーニング」だと捉えていただければ問題ありません。
しかし、このインター・レペティション・レスト、瞬間的とは言えど筋群から負荷が抜けるため「筋力向上や筋肉量増加などのトレーニング効果が弱まるのでは?」といった意見も時折耳にするのですが、果たして本当のところどうなのでしょうか?
インター・レペティション・レスト法 vs. 従来のトレーニング法
Effect of Inter-Repetition Rest vs. Traditional Strength Training on Lower Body Strength, Rate of Force Development, and Muscle Architecture
この研究では、少なくとも過去6ヶ月間に渡ってトレーニング経験のない男性を対象に、彼らを「インター・レペティション・レストグループ」と「従来のトレーニンググループ」の2つに分け、7週間のプログラムが筋力や筋肉量にどのような影響を及ぼすのかについてを調べています。
両グループともにレッグプレスを週2回の頻度で実施しており、85%1RMの重量を6回・4セット、セット間には3分の休息を取りました。
グループ間で唯一違う点は「レップ間に休憩を挟むかどうか?」で、インター・レペティション・レストグループは各反復間に「20秒」の間隔を設けたとのことです (※ 従来のトレーニンググループはレップ間の休憩なし) 。
研究の前後で、レッグプレスの最大挙上重量や大腿四頭筋の断面積を測定したところ、変化率 (%) は以下のようになりました。
インター | 従来 | |
レッグプレス最大挙上重量 | + 20.4 ± 5.9 | + 20.4 ± 10.8 |
外側広筋断面積 | + 23.4 ± 17.9 | + 16.7 ± 12.7 |
中間広筋断面積 | + 15.7 ± 9.6 | + 12.1 ± 9.6 |
大腿直筋断面積 | + 5.7 ± 14.7 | + 0.8 ± 4.8 |
内側広筋断面積 | + 7.8 ± 18.2 | + 19.7 ± 11.5 |
大腿四頭筋トータル断面積 | + 14.3 ± 9.5 | + 12.5 ± 7.6 |
レッグプレスの最大挙上重量も大腿四頭筋の断面積も、両グループで同様の増加が確認されたみたいです。
以前、ほぼ同じ内容のブログをアップしたことがあるのですが「筋トレでは筋肉から負荷を抜かないようにした方が良いって本当?」そこで紹介した研究では上半身の筋群を対象としており、インター・レペティション・レストグループは従来のトレーニンググループに比べて「ベンチプレスの最大挙上重量を増やすのに効果的だった」との報告がなされています (※ 上腕三頭筋の断面積は両グループで同等に増加) 。
ここで紹介した研究では、インター・レペティション・レストグループに有利な結果は得られていませんが、しかしながら「85%1RMの重量を6回・4セット、セット間には3分の休息」という統一されたプログラムにおいては、従来のトレーニンググループよりも筋力向上や筋肉量増加などの効果が弱まることはなかったようです。
そのため、これは個人的な意見になりますが、トレーニングを行う際の「レップ間に休憩を挟むな!」「負荷を抜くな!」といった主張に関しては、どうもいささかの疑問を覚えます。
むしろ、レップ間に休憩を挟まない・負荷を抜かないことによって = 疲労が溜まることによってフォームが乱れる危険性があることを考慮すると、状況によっては積極的にレップ間に休憩を挟む・負荷を抜くことを意識した方が好ましいときも存在するはずです。
最後に
今回は「筋トレの効果が弱まるからレップ間に休憩を挟むな! 負荷を抜くな! は本当か?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。