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トレーニング

【筋トレ】ふくらはぎの筋肉はつきにくい? 筋肥大しにくいって本当?

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

つい先日、お客様から「トレーニングを始めて2ヶ月、肩とか胸とかは明らかに筋肉がついたんですけど、ふくらはぎは変わっていない気がするんですが、これ何でですかね?」とのご質問をいただきました。

今回は「【筋トレ】ふくらはぎの筋肉はつきにくい? 筋肥大しにくいって本当?」というタイトルで記事を書いていきます。

結論

最初に結論からお伝えしますが、ふくらはぎの筋肉は「つきにくい」かと思われます。

つまり、腓腹筋やヒラメ筋は、他の部位と比較して「肥大しにくい」ということです。

異なる2つのトレーニングがふくらはぎの筋肥大に及ぼす影響について

Muscle growth adaptations to high-load training and low-load training with blood flow restriction in calf muscles

研究内容をザックリ書き出します。

少なくとも過去半年間に渡って、トレーニングを行っている18 〜 35歳の男女を対象に、シーテッド、およびスタンディングでのカーフレイズを、週3回の頻度で6週間実施した。

各脚でプログラムは異なり、一方の脚は70%1RM・8 〜 12回・4セット・セット間休憩60秒で、もう一方の脚は30%1RM・15 〜 30回・4セット・セット間休憩30秒・血流制限下 (BFR) でシーテッドカーフレイズを行った。

シーテッドカーフレイズ終了後、BFR脚は血流制限を維持したまま、自体重・両脚でのスタンディングカーフレイズを20回・4セット行った。

トレーニング前後で、腓腹筋・ヒラメ筋がどのように変化するのかを調べた。

結果、両脚ともに、腓腹筋・ヒラメ筋の肥大は確認されなかった。


まず、この研究では、右脚と左脚でプログラムを異らせています。

具体的な流れの例を書くと、

1種目め:右脚でのシーテッドカーフレイズ (70%1RM・8 〜 12回・4セット・セット間休憩60秒)
2種目め:左脚でのシーテッドカーフレイズ (30%1RM・15 〜 30回・4セット・セット間休憩30秒・BFR)
3種目め:両脚でのスタンディングカーフレイズを20回・4セット (左脚は血流制限を維持)

こんな感じです。

ちなみに、BFRは「blood flow restriction」の頭文字を取ったもので、いわゆる「加圧トレーニング」だと捉えていただければ問題ありません。

そして、トレーニング前後で、ふくらはぎにある2つの筋肉 (腓腹筋・ヒラメ筋) がどのように変化するのかを調べたわけですが、両脚ともに、有意な肥大は見られませんでした。

ふくらはぎに関しては、以前から筋肥大への反応が悪いとのデータがあり、例えば大腿四頭筋 (厳密には外側広筋) の筋タンパク質合成率を仮に「100%」だとすると、ふくらはぎ (厳密にはヒラメ筋) は「35%」ほどしか起こらなかった、との報告もなされています (1) 。

では、なぜふくらはぎは筋肥大しにくいのかというと、ハッキリとしたことは分かりません。

しかし「ふくらはぎの筋肉 (特にヒラメ筋) は主に遅筋線維で構成されており、速筋線維と比べて肥大しにくい傾向があるから」や「ふくらはぎの筋肉は日常で頻繁に使われており、もうすでに通常の生活である程度の肥大が起きていて、さらに成長させるにはかなり大きな刺激が必要になるから」「ふくらはぎの筋肉は身体の下部、心臓から遠いところにある関係で、血流が悪くなる可能性が考えられ、肥大を起こすに十分な栄養素を提供しにくいから」とか、いくつかの理由は挙げられています。

ただ、全くもって的外れかもしれませんが、完全に個人的な見解を述べさせていただくと「先端の筋肉だから」だと思っています。

極端な例ですが、馬なんかを見ていただけると、お尻 (脚の付け根) はとんでもない量の筋肉を搭載していますが、ふくらはぎ (スネと言った方が良いかもしれません) は相当スリムです。

おそらく、歩くとか走るとか、そういった類の運動をするにあたっては、内側を太く・外側を細くした方が効率が良いのでしょう。

これは、私たち人間にも当てはまり、つまり運動効率という点から、遺伝子レベルでふくらはぎは筋肥大しにくいのではないかと考えています。

ふくらはぎの筋肉を肥大させるには?

先ほど、ふくらはぎの筋肉は肥大しにくいことをお伝えしましたが、何も「一切筋肥大が起こらない」というわけではありません。

先ほど紹介した研究の論文に添付されているグラフなんかを見てみると、主観ではありますが、腓腹筋・ヒラメ筋ともに、統計的に有意な差が確認されなかったというだけで、わずかながらも肥大は起きている印象を受けます。

6週間ではなく、期間を8週間・10週間と延ばせば、ふくらはぎの有意な筋肥大が認められていたはずです。

また、トレーニング未経験者に関しては、腓腹筋・ヒラメ筋の両方で、筋肉量の増加が観察されています。

詳しくは「スタンディング vs. シーテッドカーフレイズ ふくらはぎに効果的なのはどっち?」をご一読ください。

では、どうすれば効果的かつ効率的に、ふくらはぎの筋肉を肥大させることができるのかというと、これも完全に個人的な経験論ですが、低重量・高回数・高セット数がオススメです。

つまり「60%1RM前後の重量・20回前後の回数・可能な限り多くのセット数をこなす (週あたり12セットとか) 」というメニューがよろしいかと思います。

筋肥大を決定する要素の1つに「トレーニングボリューム」と呼ばれる概念があるのですが、低重量・高回数・高セット数では、それを爆発的に増やすことが可能だからです。

ただ、このようなメニューでは、トレーニング対する不快感 (キツさ) が高いとの報告もなされているため、ちょっと大変かもしれません (2) 。

最後に

今回は「【筋トレ】ふくらはぎの筋肉はつきにくい? 筋肥大しにくいって本当?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

ちなみに、ここではふくらはぎにしか触れませんでしたが、これまでの内容は「前腕の筋肉」にも当てはまるかと思います。

次回作もご期待ください。

 

参考文献

(1) Human soleus muscle protein synthesis following resistance exercise

(2) Heavier and lighter load resistance training to momentary failure produce similar increases in strength with differing degrees of discomfort

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