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トレーニング

筋肉の活動様式 コンセントリックとエキセントリックとは?

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

今回は「筋肉の活動様式 コンセントリックとエキセントリックとは?」というタイトルで記事を書いていきます。

アイソトニックにおける2つの分類

以前「覚えておきたい筋トレ知識 アイソメトリックとアイソトニック」というタイトルの記事を書きました。

ザックリ説明をしますと、

・アイソメトリック:筋が長さを変えずに張力を発揮している状態、空気椅子やプランクなど。
・アイソトニック:筋が長さを変えながら張力を発揮している状態、スクワットやレッグレイズなど。

的な内容になっているのですが、このアイソトニックは、さらに2つに分類することができます。

それが、コンセントリックとエキセントリックです。

アームカールを例に解説していきます。

コンセントリックとエキセントリック

ダンベルを持ち上げるところ、言い換えるならば「肘を伸ばした状態から ⇨ 肘を曲げた状態へ」もっと厳密に言うと「筋長を短くしながら力を発揮する筋肉の活動様式」をコンセントリック (コンセントリック コントラクション) と呼びます。

一方、逆にダンベルを下ろすところ、言い換えるならば「肘を曲げた状態から ⇨ 肘を伸ばした状態へ」もっと厳密に言うと「筋長を長くしながら力を発揮する筋肉の活動様式」をエキセントリック (エキセントリック コントラクション) と呼びます。

スクワットでは「しゃがむ ⇨ 直立」がコンセントリック「直立 ⇨ しゃがむ」がエキセントリック、他にもラットプルダウンでは「頭上にあるバーを胸元に引く局面」がコンセントリック「胸元にあるバーを頭上に戻す局面」がエキセントリックです。


こういった運動生理学は「お尻を鍛える最強のエクササイズは何?」とか「セット間の休憩時間は何分が適切か?」とか、今日いますぐにでも使える知識とは違い、若干敬遠される印象を受けますが、トレーニングの効果や質を高めたいのであれば、知っておいて全く損はありません。

例えば (1) では、トレーニング経験のない若年成人を対象に「コンセントリックとエキセントリックの両方を行うグループ」「コンセントリックのみを行うグループ」「エキセントリックのみを行うグループ」の3つを作り、週2回・5週間に渡ってアームカールを実施させ、上腕二頭筋の筋力や筋肉量がどのように変化するのかを調べています。

結果、コンセントリックとエキセントリックの両方を行うグループと、エキセントリックのみを行うグループで、筋力と筋肉量は同等に増加しましたが、コンセントリックのみを行うグループでは、有意な変化が確認されませんでした。

いずれ詳しくブログで取り上げる予定ですが、筋力や筋肉量の増加効果に対する貢献度は、コンセントリックよりもエキセントリックの方が大きい可能性が示唆されています。

ということを考えると、トレーニングを行う際は、エキセントリックでより丁寧な動作を心がけた方が良いかもしれません (コンセントリックは雑でOK、というわけでは決してありません) 。

また、例えば筋肉痛は、エキセントリックで生じるとの報告がなされています (2) 。

シーズン中、重要な試合が高頻度で続くとして、最高のパフォーマンスを発揮するために、できるだけ筋肉痛が少ない状態で臨みたいのであれば、良い戦略かどうかは別として、トレーニングを行う際、可能な限りエキセントリックを削減し、コンセントリック中心の刺激を狙うのも、1つの考え方としてはありかもしれません。

こんな感じで、トレーニングの効果や質を高めたいのであれば、こういった運動生理学も、知っておいて全く損はないのです。

最後に

今回は「筋肉の活動様式 コンセントリックとエキセントリックとは?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

次回作もご期待ください。

 

参考文献

(1) Comparison between concentric-only, eccentric-only and concentric-eccentric resistance training of the elbow flexors for their effects on muscle strength and hypertrophy

(2) 筋肉痛の科学

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