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ウォームアップ・ストレッチ

特異的ウォームアップとは? 覚えておきたい筋トレ前の準備運動について

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

例えば、80kg / 6回 / 4セット このようなメニューでトレーニングをする場合、いきなり80kgからスタートするのではなく、おそらく多くの方が、20kg → 50kg → 80kg のように、徐々に重さを増やしていくかと思います。

このとき「20kg → 50kg」の部分は「特異的ウォームアップ」または「ウォームセット」と呼ばれており、メインセット (この場合は80kg) の質を高めてくれる効果が確認されています。

今回は「特異的ウォームアップとは? 覚えておきたい筋トレ前の準備運動について」というタイトルで記事を書いていきます。

併せて、こちらの記事「筋トレ前の準備運動について アクティブウォームアップを解説」もご一読ください。

特異的ウォームアップとは?

先ほど少し触れましたが、特異的ウォームアップとは「その種目、またはそれと似通った種目を、軽い負荷で行う行為」を指します。

もっと厳密に言うと「メインセットで要求される動作と、同様の動きを孕んだエクササイズを、事前に軽い負荷で行うことによって、トレーニングの効果を高める準備運動の1つ」です。

ある程度トレーニング経験のある方であれば、至極当然に取り入れている印象があり、私がお客様に指導をする時も、特異的ウォームアップは必ず実施しています。

ここからは、特異的ウォームアップにどのような効果があるのか?具体的なやり方は?を詳しく解説していきます。

特異的ウォームアップの効果

まず、特異的ウォームアップの効果ですが、これに関しては「反復回数が増加する」との報告がなされています。

例えば (1) では、レッグプレスやレッグエクステンションなど、下肢を対象としたエクササイズを実施する前に、

・静的ストレッチを行うパターン
・動的ストレッチを行うパターン
・特異的ウォームアップを行うパターン

の3条件を用意して、その後の反復回数にどのような影響を及ぼすのかが調べられました。

ちなみに、特異的ウォームアップを行うパターンは「30%12RMで20回」と指定されており「100kg持てる人は、25kgくらいの重さで20回」だと思っていただければ大丈夫です。

結果は以下の通りです。

上のグラフは、PSS (静的ストレッチ) 、BS (動的ストレッチ) 、SM (特異的ウォームアップ) 、の3条件がこなせた反復回数の合計値を表しているのですが、特異的ウォームアップで大きくなっているのが分かるかと思います。

反復回数が増加すれば、その分筋肉に刺激が入りますし、より重たい重さでトレーニングをすることにも繋がるはずです。

このような結果が得られた理由としては、

・筋温が上昇 → 粘性抵抗が減少 → パフォーマンスアップ
・血管が拡張 → 対象筋への酸素供給が増大 → パフォーマンスアップ
・その動作に必要な神経系が活性 → パフォーマンスアップ

などが考えられています。

ちなみに、これと同じような研究は他にもなされているのですが、ほぼ同様の結果です (2) 。

特異的ウォームアップの具体的なやり方

次、特異的ウォームアップの具体的なやり方ですが、これに関しては、申し訳ないことに何が一番良いのかわかりません。

特異的ウォームアップの影響を調べた研究は数が少ないため、どれがベストか断言できないのです。

しかし、これまでの科学的知見や私個人の経験・同業者の経験・指導経験などを踏まえると、

・まずはフォーム確認のためにも軽い重量からスタート
・段階的に重量を増やしメインセットへの準備を促す (肉体的にも精神的にも)
・疲労が溜まるため追い込むことはNG

に注意を払い、ガイドラインとしては、

・重さ:50%1RM以下から始める
・重さの増やし方:20%前後
・回数:その重さでこなせる最大反復回数の半分以下
・セット数:3セット前後
・セット間休憩時間:1分前後

こんな感じがよろしいかと思います。

仮に、40kgでトレーニングをする場合は、

1セット目:20kgで10回
2セット目:30kgで5回
3セット目:40kgで本番

このようなメニューがオススメです。

最後に

今回は「特異的ウォームアップとは? 覚えておきたい筋トレ前の準備運動について」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

最後に、1点付け加えたいことがあるのですが、ここで紹介した特異的ウォームアップの具体的なやり方は、あくまでも一例に過ぎません。

よって、これを忠実に守る必要は全くありません。

知り合いのパワーリフターは、肩の怪我に悩まされているのですが、上半身を鍛える種目をする際は、10セット近くゆっくりと時間をかけて特異的ウォームアップに取り組んでいます。

また、知り合いのアスリートは、競技練習後にトレーニングをするのが習慣で、もうすでに身体が十分すぎるほど温まっているとの理由から、全種目1セットしか特異的ウォームアップを行いません。

そのため、いくつかのパターンをご自身で試していただき、一番しっくり来るものを見つけていただければ幸いです。

次回作もご期待ください。

 

参考文献

(1) Acute effects of different stretching techniques on the number of repetitions in a single lower body resistance training session

(2) Acute Effects of Different Methods of Stretching and Specific Warm-ups on Muscle Architecture and Strength Performance

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