札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「なぜ腹筋系の種目はメニューの最後に組まれることが多いのか?」というタイトルで記事を書いていきます。
以前書いた記事「どのエクササイズから始めるべきか?トレーニング種目の順番について」も併せてご覧いただけると理解がより深まるはずです。
ぜひご一読ください。
腹筋系の種目はメニューの最後に組まれることが多い
基本的に、トレーニングをする場合は1回のワークアウトで数種類の種目を行うかと思います。
まずはスクワットから始めて、次にペンチプレスをやって、その後はラットプルダウンに移動して〜、みたいな感じです。
どんな種目を何種類行うかは自由ですので、人によっては2.3種類で終わることもあるでしょうし、場合によっては10種類以上でメニューを組むこともあるでしょう。
これに関しては大まかなガイドラインがあったとしても明確なルールは存在しませんので、その個人の色が出ると言いますか、個々で大きな違いが見受けられます。
しかし、個人的な経験論にはなりますが、トレーニング経験のあるお客様に以前までどのようなメニューを組まれていたのかをお聞きすると、腹筋系の種目は最後に (または最後の方に) 行っていた方が多いかな、という印象を受けます。
全国にはたくさんのスポーツジムが点在しているわけですが、その中には初心者に向けて簡単なマニュアルメニューを提供しているところもあり、それらを見てきた限りでは、腹筋系の種目は最後に行うように記載されていたと記憶しています。
また「スポーツジム メニュー」みたいなワードでネット検索をすると、筋トレ系のWEBサイトがずら〜っと引っかかりますが、
① チェストプレス (胸)
② ラットプルダウン (背中)
③ レッグエクステンション (太ももの前)
④ レッグカール (太ももの裏)
⑤ アブドミナルクランチ (お腹)
↑ こんな感じでやり方 (順番) を教えてくれており、ここでも腹筋系の種目は最後に行うように書いてあるのがわかります。
では、なぜ腹筋系の種目はメニューの最後に組まれることが多いのでしょうか?
その理由はいくつかあるのですが、最も大きなものとしては「トレーニングの安全性を確保しようとすると、結果そうなる」ためです。
トレーニングでは安全性を高めるに越したことはない
そもそもトレーニングは、様々あるスポーツの中でもかなり怪我のしにくい運動だとの報告がなされています (1) 。
サッカーなんかと比べると、怪我のしやすさは 1/1771 です。
しかし、だからと言って「トレーニングでは絶対に怪我をしない」なんてことはありませんし、ベンチプレスで肩を脱臼された人を目の前で見たこともあります。
そのため、いくらトレーニングが怪我のしにくい運動だとの報告がなされていたとしても、当然安全性を高めるに越したことはないでしょう。
では、いったい何をすればトレーニングの安全性を高めることができるのかと言いますと、
・器具が正常に動作するか常にチェックする
・十分な準備体操を実施する
・体調が優れないときは決して無理をせずに勇気を持って休む
・監督者 (専門的知識を持った指導者) に教えを仰ぐ
などいくつかパッと思い浮かびますが、その中の1つに「種目の順番」があります。
例えば今から、
・スクワット (下半身)
・ベンチプレス (上半身)
・ルーマニアンデッドリフト (下半身)
・ラットプルダウン (上半身)
・クランチ (お腹)
上記5種目を行うとして、その難しさ (フォーム難易度) を10段階で私なりに数値化してみます。
・スクワット:8
・ベンチプレス:7
・ルーマニアンデッドリフト:8
・ラットプルダウン:7
・クランチ:2
これに関しては賛否両論あるかと思いますが、まぁでも大きな間違いはないでしょう。
では、この5種目でメニューを組むとしたとき、トレーニングの安全性を考慮するのであれば、少なくともフォーム難易度が高い種目を優先させた方が良いはずです。
つまり、スクワット・ベンチプレス・ルーマニアンデッドリフト・ラットプルダウンを優先させた方が良いはずです。
フォーム難易度が高い種目を後回しにすれば、疲労が溜まった状態で行うことになるため、フォームが乱れ怪我をする危険性が高くなると推測できます。
とすると、必然的に腹筋系の種目 (ここではクランチ) がメニューの最後に組まれることになるわけです。
そして、クランチ以外の腹筋系の種目におけるフォーム難易度も、平均を取ると低いものが多い印象があります。
「トレーニングの安全性を確保しようとすると、結果そうなる」これが、腹筋系の種目がメニューの最後に組まれることが多い理由です。
最後に
今回は「なぜ腹筋系の種目はメニューの最後に組まれることが多いのか?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
最後に1つ付け加えたいのですが、何も「腹筋系の種目はメニューの最後に組まなきゃダメ」というわけではありません。
しかし、トレーニングの安全性を考慮するのであれば、腹筋系の種目はメニューの最後に組まれた方がやはりよろしいでしょう。
次回作もご期待ください。
参考文献
(1) Relative Safety of Weightlifting and Weight Training