札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
まずは下の動画をご覧いただきたいのですが、デッドリフトのスタートポジションに入る直前、この少年は何かを嗅いでいるように映るかと思います。
実はこれ、刺激臭のするあのアンモニアです。
今回は「筋トレのセット前にアンモニア等の刺激臭を嗅ぐことでパフォーマンスは向上するか?」というタイトルで記事を書いていきます。
トレーニングとアンモニア
YoutubeやSNSでもほぼ見かけることはなく、かなりマニアックなテクニック? の1つとして知られているのですが、特に高重量のトレーニングを実施する際は「アンモニア」が使用されることがあります。
アンモニアを吸入することによって、鼻・粘膜・肺等がその臭いで急速に刺激され、よっしゃ行くぞ!!的なスイッチが入り、今まで持ち上げられなかった重量を持ち上げられたり、今まで反復できなかった回数を反復できたり、要はトレーニングのパフォーマンスに良い影響が及ぶといった流れです。
脳が活性すると言いますか覚醒すると言いますか、そんな作用を期待してアンモニアは一部のトレーニーから絶大な支持を集めています。
しかしこれ、本当に効果はあるのでしょうか?
アンモニアがスクワットとベンチプレスの挙上重量に及ぼす影響について
The impact of ammonia inhalants on strength performance in resistance trained males
この研究では、3年以上のトレーニング経験を持つ若年男性を対象に「吸入なし」「アンモニアを吸入」「メントール香料を吸入」の3パターンでスクワットとベンチプレスの挙上重量を測定し、どのような変化が起こるのかについてを調べています。
各パターンでの測定は少なくとも48時間、最大96時間の休息期間が設けられており、
1日目:吸入なしで測定 → 2日目:アンモニアを吸入して測定 → 3日目:メントール香料を吸入して測定 みたいなイメージです。
<結果>
スクワット | ベンチプレス | |
吸入なし(kg) | 170.7 ± 33.1 | 129.2 ± 20.4 |
アンモニアを吸入(kg) | 176.4 ± 35.5 | 128.9 ± 21.4 |
メントール香料を吸入(kg) | 177.4 ± 33.9 | 129.7 ± 21.2 |
スクワットに関しては、やや「吸入なし」よりも「アンモニアを吸入」「メントール香料を吸入」の方が高い印象を受けますが、条件間で統計的に有意な差は確認されておらず、つまりアンモニア等の刺激臭を嗅いだとしてもパフォーマンスは向上しない可能性が示唆された(ただ臭いだけだったかも、、、)とまとめられます。
先ほどの研究結果を元にすると、トレーニング中にアンモニア等の刺激臭を嗅ぐメリットはあまりなさそうです。
もっとも、調査されていない項目(例えばレップ数とか疲労度合いとか)によっては良い影響が及ぶかもしれません。
最後に
今回は「筋トレのセット前にアンモニア等の刺激臭を嗅ぐことでパフォーマンスは向上するか?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。