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トレーニング

経験者 vs. 未経験者 トレーニング経験の長さによる効果の違いについて

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

時々、長期間トレーニングを行われているお客様から「最近、効果が停滞している気がするのですが、努力が足りないのでしょうか?」といったご質問を受けることがあります。

確かに、その可能性も捨てきれませんが、基本的にトレーニングの効果は「経験が長くなるほど弱まる」という報告がなされていますので「そういった時期」なのかもしれません。

今回は「経験者 vs. 未経験者 トレーニング経験の長さによる効果の違いについて」というタイトルで記事を書いていきます。

経験者と未経験者におけるトレーニング効果の違いについて

Muscle hypertrophy, hormonal adaptations and strength development during strength training in strength-trained and untrained men

研究内容をザックリ書き出します。

経験者と未経験者を対象に、21週間に渡ってトレーニングを実施した。

経験者は週3回の頻度で、未経験者は週2回の頻度でレッグプレスやレッグエクステンションなどを行った。

レッグエクステンションにおける両脚での最大筋力や片脚での1RM、そのほか大腿四頭筋の断面積がどのように変化するのかを調べた。

結果、両脚での最大筋力は経験者で4%・未経験者で21%、片脚での1RMは経験者で7%・未経験者で19%の増加と、経験者よりも未経験者の方が有意に大きかった。

大腿四頭筋の断面積は、経験者では変化が見られなかったものの、未経験者では有意な増加が確認された。


この研究では、経験者と未経験者を対象に、21週間に渡るトレーニングで、筋力・筋肉量がどれくらい増加するのかを調べています。

トレーニングプログラムですが、経験者はそれまで行っていた内容を週3回の頻度で継続、未経験者は週2回の頻度で全身を満遍なく鍛えるようなエクササイズが処方されました。

重さと回数とセット数を掛け合わせたトレーニングボリュームは、経験者で11,700 〜 12,388kg、未経験者で8,400 〜 9,800kgとなっており、筋肉に対して、経験者の方がより大きな刺激を入れていたことが伺えます。

そして結果は、筋力・筋肉量ともに、未経験者の方でより大きな増加が確認されました。

これと似たような研究は他にもなされているのですが、どうもそれらを見る限り、筋力・筋肉量の増加には、いわゆる「初心者ボーナス」的なものが存在するようで、イメージとしては、⇩ こんなグラフになります。

筋力・筋肉量の増加は、初期の頃ほど著しく「トレーニングの経験が長くなるほど弱まる」という感じです。

特に、この研究に参加した経験者は全員で8名いたのですが、うち5名がボディビルダー、うち3名がウエイトリフター or パワーリフターで、平均の年齢は30歳・身長は177㎝・体重は92kg・体脂肪率は17%と、おそらくかなりのマッチョたちになっています。

彼らにおいて、筋力で微増、筋肉量で変化が見られなかった理由は、上のグラフでいうところの右側に位置していたためでしょう。

未経験者はその逆で、グラフの左側に位置していたはずです。

効果の停滞 ≠ 努力不足

冒頭でお伝えした通り、長期間トレーニングを行われているお客様から「最近、効果が停滞している気がするのですが、努力が足りないのでしょうか?」といったご質問を受けることがあるわけですが、先に示したように、必ずしも「効果の停滞 = 努力不足」とはなり得ません。

もちろん、トレーニングの経験が長くなるほど、ご自身が気付かぬうちに、例えば「重さを追い求めるあまり、可動域が狭くなっていた」とか「適切なフォームから逸脱し、狙ったところに効かなくなっていた」みたいなことは十分に考えられますし、実際この目で何人もそういう方達を見てきました。

しかし、トレーニングの効果は「経験が長くなるほど弱まる」という報告がなされているのは事実ですので、特に思い当たる節がないのでれば、レベルアップを重ねて辿り着いた「そういった時期」なのかもしれません。

最後に

今回は「経験者 vs. 未経験者 トレーニング経験の長さによる効果の違いについて」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

ちなみに、トレーニングをどれくらい継続すれば、効果がどれくらい弱まるのか? に関しては、正直なところわかりません。

仮に、トレーニング年数が同じAさんとBさんがいたとして、

AB
トレーニング歴1年1年
年齢20歳55歳
頻度週1回週3回
時間20分60分
追い込み具合ほぼ追い込まない限界近くまで追い込む
過去の運動歴一切なし若い頃から定期的なランニング

こんな生活を送っていたとすると、Aさんに関しては、筋力も筋肉量も相当な伸びが期待できます。

一方、Bさんに関しては、もちろんまだまだ伸び代はあるでしょうが、劇的な増加は期待できなさそうです。

このように、効果がどれくらい弱まるのか? は、トレーニング年数だけでは一概に判断できないのです。

ただ、個人的な見解をお伝えさせていただくと、1 〜 2年前後のトレーニング期間であれば、大抵の場合、効果が (完全に) 停滞することは、ほぼ100%ないかと思います。

次回作もご期待ください。

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