札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
先日、トレーニング後の栄養についてをお客様と会話していたところ「筋トレの後にタンパク質を摂取する重要性は理解できました。ただ、SNSを見ていた時にタンパク質ではなく炭水化物を摂る方が大切だ、的な発信を目にした記憶があるのですが、これって本当なのでしょうか?」とのご質問をいただきました。
今回は「トレーニング後はタンパク質ではなく炭水化物を摂取した方が良いって本当?」というタイトルで記事を書いていきます。
結論
最初に結論からお伝えすると、トレーニング後の栄養摂取における重要度は炭水化物よりタンパク質の方が上です。
タンパク質 vs. 炭水化物 vs. タンパク質 + 炭水化物
The effects of whey protein with or without carbohydrates on resistance training adaptations
この研究では、成人男性を対象に「タンパク質グループ」「炭水化物グループ」「タンパク質 + 炭水化物グループ」のいずれかに割り当て、週2回の頻度で12週間のトレーニングプログラムを実施し、体組成や筋力がどのように変化するのかについてを調べています。
各グループの詳細は至ってシンプルで、
・タンパク質グループ:トレーニング終了後にタンパク質を摂取する。
・炭水化物グループ:トレーニング終了後に炭水化物を摂取する。
・タンパク質 + 炭水化物グループ:トレーニング終了後にタンパク質 + 炭水化物を摂取する。
です。
タンパク質にはホエイプロテインが、炭水化物にはマルトデキストリンと呼ばれるサプリメントが用意され、これらはカロリーが揃えられていました。
細かな数値は違うのですが、プロテインは35gで140kcal、マルトデキストリンも35gで140kcal、よって、
・タンパク質グループ:プロテイン35gで140kca
・炭水化物グループ:マルトデキストリン35gで140kcal
・タンパク質 + 炭水化物グループ:プロテイン35gで140kca + マルトデキストリン35gで140kcal = 280kcal
こんな感じになります。
なお1日のトータル摂取カロリー(通常の食事も含む)は、体重あたりに換算するとグループごとで差はなかったみたいです。
結果は以下の通り(主要な部分のみ抜粋します)。
・除脂肪体重 = 筋肉量は全てのグループで有意に増加し、グループ間で有意差は見られなかった。
・脚部筋断面積は全てのグループで有意に増加し、グループ間で有意差は見られなかった。
・脂肪量はタンパク質グループとタンパク質 + 炭水化物グループで有意に減少したが、炭水化物グループでは変化が見られなかった。
・レッグプレスやレッグエクステンションの最大挙上重量は全てのグループで有意に増加し、グループ間で有意差は見られなかった。
つまり、トレーニング後の栄養素としてタンパク質を炭水化物に変えると脂肪量の減少を抑制し、かつタンパク質に炭水化物を足しても効果には影響及ぼさない可能性が示唆された、とまとめられます。
これと似たような研究はいくつか行われているのですが、結果を眺める限り、トレーニング後における炭水化物の摂取には特別なメリットがほぼ存在しない印象を受けます。
もっとも、これはあくまでも「そのトレーニングの効果」に焦点を当てた発言に過ぎず、例えば明日の朝イチから山登りに行くとか連日の筋トレに挑戦するとか、ハードワークの予定があると言いますか、より多くのエネルギーを確保しておかなければまずい状況に関しては、炭水化物の摂取が後日のパフォーマンスに良い作用を与えることも考えられるでしょう。
そのため「トレーニング後に炭水化物を摂っても一切意味がない」とは全く思いません。
しかしながら、タンパク質を避けてまで炭水化物を優先する必要性は頭に浮かばなく、やはりトレーニング後はプロテインなどを積極的に摂取されることをオススメします。
最後に
今回は「トレーニング後はタンパク質ではなく炭水化物を摂取した方が良いって本当?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。