札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
先日お客様から「友人が、1部位につき3 〜 4種目でメニューを組んでいたんですけど、最近1 〜 2種目に減らしたら (トータルのセット数は変わらない) 筋肉が明らかに増えた、って言っていて、そんなことはあるんですかね?」とのご質問をいただきました。
今回は「【筋トレ】トレーニングの種目数を減らすことで効果が大きくなる?」というタイトルで記事を書いていきます。
結論
最初に結論からお伝えしますと、その可能性は十分に考えられます。
理由
まず、筋肉量の増加といったトレーニングの効果は、たとえ同じ部位を強化する種目であったとしても、どのようなエクササイズを行うのかによって変わることが確認されています。
例えば (1) では、上腕二頭筋を鍛えるプリーチャーカールとインクラインカールを実施したところ、肘に近い部分はプリーチャーカールの方で、肩に近い部分はインクラインカールの方でより大きな肥大が見られました。詳細⇨「プリーチャーカール vs インクラインカール 腕を鍛える効果はどっちが上?」
また (2) では、スクワットのみを実施するグループと、スクワット・レッグプレス・デッドリフト・ランジを実施するグループとでは、後者の方が大腿四頭筋全域での肥大が認められたとのことです。詳細⇨「【トレーニング】 種目数が多すぎるとダメ? 筋トレは何種目やるべき?」
そのため、多角的に筋肉量を増加させるには、1つの種目ではなく複数の種目をメニューに組み込んだ方が良いと判断できるでしょう。
「多角的に筋肉量を増加させるには、1つの種目ではなく複数の種目をメニューに組み込んだ方が良いと判断できるでしょう」とお伝えしましたが、これはあくまでも「それらのエクササイズには、別々のメリットが存在する」という前提があっての話になります。
つまり、先ほどのプリーチャーカールとインクラインカールを例に挙げると、プリーチャーカールには「上腕二頭筋の肘に近い部分をより発達させることができる」というメリットがあり、インクラインカールには「上腕二頭筋の肩に近い部分をより発達させることができる」というメリットがあり、それらの種目を併せて取り入れることで「肘に近い部分も肩に近い部分も発達させることができる」という大きなメリットを生むわけです。
よって、同じ部位を強化する A と B という種目があったとして、筋肉量の増加といったトレーニングの効果において、どちらか一方にしかメリットがなかった場合、もう一方をメニューに組み込む理由・必要性は見当たりません。
では、具体的にはどのような種目があるのかというと、メジャーなものとしてはフレンチプレスとプッシュダウンでしょうか。
フレンチプレスとプッシュダウンは、どちらも上腕三頭筋を鍛えることが可能ですが、その肥大率には有意差が確認されています。
(3) では、一方の腕をフレンチプレス、もう一方の腕をプッシュダウンに割り当てトレーニングを実施したところ、以下のようなデータが示されました。
フレンチプレス | プッシュダウン | |
長頭 | + 28.5% | + 19.6% |
内側頭・外側頭 | + 14.6% | + 10.5% |
全体 | + 19.9% | + 13.9% |
上腕三頭筋は、長頭・内側頭・外側頭の3部位から構成されているのですが、それら全ての肥大がフレンチプレスの方で大きかったとのことです。
ということを考えると、上腕三頭筋を鍛える目的でフレンチプレスとプッシュダウンの2種目を行っているとして、しかしながら効果には差があるため、プッシュダウンはいっそのことなくした方が良いかもしれません。
要は「フレンチプレス3セット・プッシュダウン3セット」というメニューを実施しているのであれば「フレンチプレス6セット・プッシュダウンは取り止め」このように変更するということです。
したがって、先日お客様から「友人が、1部位につき3 〜 4種目でメニューを組んでいたんですけど、最近1 〜 2種目に減らしたら (トータルのセット数は変わらない) 筋肉が明らかに増えた、って言っていて、そんなことはあるんですかね?」とのご質問をいただいたわけですが、先述したフレンチプレスとプッシュダウンのパターンで3 〜 4種目のメニューを組んでいたとするのであれば、1 〜 2種目に減らしたことで筋肉量の増加が促進される可能性は十分に考えられるでしょう。
最後に
今回は「【筋トレ】トレーニングの種目数を減らすことで効果が大きくなるって本当?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
ちなみに、個人的には1部位につき「2 〜 4種目程度」トータルで「20種目前後」の種目数を推奨していますが、どんなエクササイズを取り入れるかは、より吟味された方が良いかと思います。
次回作もご期待ください。
参考文献
(1) Distinct muscle growth and strength adaptations after preacher and incline biceps curl
(2) Changes in exercises are more effective than in loading schemes to improve muscle strength
(3) Triceps brachii hypertrophy is substantially greater after elbow extension training performed in the overhead versus neutral arm position
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