札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「異なる重量・回数・セット数でのトレーニングが筋力や筋持久力に及ぼす影響について」というタイトルで記事を書いていきます。
高重量 vs. 中重量 vs. 低重量
Effects of Three Resistance Training Programs on Muscular Strength And Absolute and Relative Endurance
研究内容をザックリ書き出します。
トレーニング未経験者を対象に、彼らを「高重量グループ」「中重量グループ」「低重量グループ」の3つに分け、ベンチプレスを週に3回・9週間に渡り実施した。
トレーニング前後で、ベンチプレスの最大挙上重量 (筋力) ・絶対的筋持久力・相対的筋持久力がどのように変化するのかを調べた。
高重量 | 中重量 | 低重量 | |
最大挙上重量 | + 20.22% | + 8.22% | + 4.92% |
絶対的筋持久力 | + 23.58% | + 39.23% | + 41.30% |
相対的筋持久力 | − 6.99% | + 23.45% | + 28.45% |
筋力は高重量で最も増加し、筋持久力 (相対的) は低重量で最も増加した。
この研究では、トレーニング未経験者を対象に、彼らを高重量・中重量・低重量の3グループに分け、ベンチプレスを週に3回・9週間に渡り実施し、最大挙上重量 (筋力) ・絶対的筋持久力・相対的筋持久力がどのように変化するのかを調べています。
= 各グループと項目の詳細 =
・高重量:6 〜 8回できる重量・6 〜 8回・3セット
・中重量:30 〜 40回できる重量・30 〜 40回・2セット
・低重量:100 〜 150回できる重量・100 〜 150回・1セット
・最大挙上重量:MAX何kg持ち上げられるか?
・絶対的筋持久力:約27kgの負荷で何回持ち上げられるか?
・相対的筋持久力:MAXの40%の負荷で何回持ち上げられるか?
そして結果ですが「筋力は高重量で最も増加し、筋持久力 (相対的) は低重量で最も増加した」とのことです。
個人的な感想
※ ここから個人的な感想を記載していきますが、一般的に「高重量」「中重量」「低重量」というと、高重量は「1 〜 6回前後できる重量」中重量は「8 〜 15回前後できる重量」低重量は「20回前後以上できる重量」と認識されているのですが、ここでは高重量「6 〜 8回できる重量」中重量「30 〜 40回できる重量」低重量「100 〜 150回できる重量」と定義し話を進めていきます。
< 筋力について >
当サイトでは、これまで異なる重量・回数・セット数などが、トレーニングの効果にどのような影響を及ぼすのかをいくつかブログにしてきましたが、筋力を増加させる = 発揮できる力を大きくするためには、やはり「高重量」が効率的な印象を受けます。
個人的には「3 〜 6回前後できる重量」がオススメです。
もちろん、中重量や低重量でも筋力は増加するのですが「効率」という点ではあまり推奨できません。
< 筋持久力について >
筋持久力は、一般的に「比較的軽い負荷で、筋肉が持続的に発揮できる力」のことを指します。
厚生労働省の「e-ヘルスネット」によると、
繰り返しの負荷を何回続けられるかというある特定の筋肉の持久力
とのことです。
先ほど紹介した研究では、この筋持久力を「絶対的」と「相対的」に分類して計測しており、例えばここに A と B の2人がいたとすると、
A | B | |
最大挙上重量 | 80kg | 70kg |
絶対的筋持久力 | 27kg | 27kg |
相対的筋持久力 | 32kg | 28kg |
このような重量に設定がなされています。
つまり、絶対的筋持久力は「人によって変わらない固定された重量で何回できるか?」相対的筋持久力は「人によって変わり40%の重量で何回できるか?」を調べたわけです。
具体的な回数の変化ですが、
高重量 | 中重量 | 低重量 | |
最大挙上重量 (kg) | 67.73 ⇨ 81.43 | 65.96 ⇨ 71.38 | 65.44 ⇨ 68.66 |
絶対的筋持久力 (回) | 40.46 ⇨ 50.00 | 36.81 ⇨ 51.25 | 35.33 ⇨ 49.92 |
相対的筋持久力 (回) | 40.93 ⇨ 38.07 | 39.25 ⇨ 48.06 | 37.50 ⇨ 48.17 |
高重量における絶対的・相対的筋持久力:10回増加・3回減少
中重量における絶対的・相対的筋持久力:14回・9回増加
低重量における絶対的・相対的筋持久力:15回・11回増加
だいたいこんな感じで、絶対的・相対的問わず、筋持久力は高重量よりも中重量や低重量で効率的に高められています。
これは俗に「特異性」と呼ばれており、より多くの回数を反復したことによって、その状況に身体が適応したためでしょう。
筋力と筋持久力に対する効果をまとめると「扱う重量が重くなれば筋力に効果的で、逆に扱う重量が軽くなれば筋持久力に効果的」と言えそうです。
もっとも、筋肥大に関しては調べられていないのでわかりませんが、これと似たような報告を眺める限り、程度は定かではないものの、どのグループでも大胸筋や上腕三頭筋は肥大したものと思われます。
そのため「筋力狙いなら回数が減っても良いので扱う重量を重くする、筋持久力狙いなら回数を増やすために扱う重量を軽くする」と覚えて問題ないでしょう。
しかし、高重量はまだしも、中重量と低重量に関しては、筋力・筋持久力の効果に差がそこまで出なさそうなので、あえて何百回もできる重量を扱う意味はあまりないかもしれません。
最後に
今回は「異なる重量・回数・セット数でのトレーニングが筋力や筋持久力に及ぼす影響について」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。