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トレーニング

【筋トレ】重量と最大反復回数の関係 RM換算表についての再考

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

トレーニング経験の長い方であれば、すでにご存知かもしれませんが「RM換算表」と呼ばれるものがあります。

%1RM回数
1001
952
904
856
808
7510
7012
6515

左側の%1RMは、MAX重量、つまり「最高で何㎏持ち上げることができるか?」の%を、右側の回数は、その重量における最大反復回数を表しており、仮にMAX重量が50㎏だとすると、40㎏ (80%1RM) では、最大で8回反復できる (だろう) という意味です。

また逆に、40㎏で最大8回反復できたとすると、その重量は80%1RMに該当するはずなので、MAX重量は50㎏になる (だろう) との予測も立ちます。

RM換算表は、トレーニングプログラムの作成や、1RM (MAX重量) の測定なんかに利用されており、私たちパーソナルトレーナーにとっては、まさに必須の知識です。

それについては、以前『【筋トレ知識】トレーニングをするうえで覚えておきたい「RM」について』でブログにしていますので、ご興味のある方はご一読ください。

しかし、RM換算表は、その種目やその個人によって大きなズレが生じることがあり、決して万能とは言えません。

いえむしろ「そもそも、このRM換算表自体、信頼するに足りるのだろうか?」的な議論もあったりします。

そんな中、2023年つい最近、重量と最大反復回数の関係についてをメタ分析した報告がなされました。

今回は「【筋トレ】重量と最大反復回数の関係 RM換算表についての再考」というタイトルで記事を書いていきます。

重量と最大反復回数の関係

参考文献 ⇩

Maximal Number of Repetitions at Percentages of the One Repetition Maximum: A Meta-Regression and Moderator Analysis of Sex, Age, Training Status, and Exercise

詳細ついては、上に貼り付けたリンク先を参照にしていただきたいのですが、個人的ニュアンスでザックリ内容をまとめますと、

・以前から使用されているRM換算表は、1987年と1990年に実施されたHoegerらの研究をもとにしている。
・RM換算表は、その種目やその個人によって大きなズレが生じることがあり、また同一の個人内でも日によって (調子によって) 変動したりする。
・仮に、RM換算表通りに実行できたとしても、一般的にトレーニングは複数のセットで構成されており、当然疲労が蓄積されるため、2セット目、3セット目でもそれが当てはまるとは限らない。
・今現在は「repetitions in reserve (RIR) 」や「velocity based training (VBT) 」など、負荷を設定する別のアプローチ方法がいくつか提唱されている。
・しかし、RIR・VBTにも欠点は見られ、RM換算表にも依然としてメリットがある。
・そのため、重量と最大反復回数に関係した文献を検索・分析し、新たなRM換算表を作成することにした。

的な感じになっています。

そして結果はどうだったのかというと、以下3つのモデルが示されました。

<全種目>
%1RM
回数95%信頼区間
下限
95%信頼区間
上限
953.282.664.04
904.944.355.61
857.156.697.65
809.759.3210.20
7512.3711.8712.88
7014.8014.2315.40
6517.1116.3617.90
6019.5318.5220.59
5522.4321.2223.71
5025.9924.5427.53
4530.3728.2232.68
4035.7531.9739.98
3542.3735.6250.39
3050.5039.1365.16
2560.4842.6985.69
2072.7546.47113.89
1587.7950.51152.58
<ベンチプレス>
%1RM
回数95%信頼区間
下限
95%信頼区間
上限
952.591.713.92
904.113.195.28
856.235.347.26
808.827.7210.08
7511.5110.1313.08
7014.0812.3816.01
6516.5914.2819.28
6019.3416.3322.91
5522.7919.1627.11
5027.2521.8034.06
4533.0122.8647.66
4040.4522.4372.96
3550.1020.96119.72
3062.6218.86207.89
2578.8816.44378.39
20100.0213.97715.87
15127.4911.641396.63
<レッグプレス>
%1RM
回数95%信頼区間
下限
95%信頼区間
上限
957.041.6729.75
908.693.7120.39
8510.696.9816.37
8013.059.7817.41
7515.7911.7121.30
7018.9614.1425.43
6522.5916.2431.41
6026.7417.6040.62
5531.4719.0052.15
5036.8620.0967.63
4542.9619.7893.30
4049.8717.61141.26
3557.6714.16234.86
3066.4710.43423.49
2576.417.15816.76
2087.624.621663.55
15100.302.843537.30

これだと少しわかりにくいかと思いますので、もっと簡潔にしたものが ⇩ です。

%1RM従来のモデル全種目に適用
新モデル
ベンチプレスに適用
新モデル
レッグプレスに適用
新モデル
1001111
952337
904549
8567611
80810913
7510121216
7012151419
6515171723

個人的な感想

この報告では、新たなRM換算表として、全種目 (大抵の種目) に適用できるモデル・ベンチプレスに適用できるモデル・レッグプレスに適用できるモデル、の3つが提供されています。

こうやって、従来のモデルと並べてみると、特にレッグプレスに関しては大きくズレている印象です。

が、それ以上に気になるのは、特に重量が軽くなれば軽くなるほど「個人間の差やバラツキがあまりにも大きすぎる」という点でしょうか。

そのため、新たなRM換算表を利用する際は、

① その種目やその個人によって大きなズレが生じることがある。
② 同一の個人内でも日によって (調子によって) 、またセット数を重ねるごとに変動したりする。
③ 特に重量が軽くなれば軽くなるほどデータの精度が低くなる。

などに注意を払い、あくまでも目安・参考程度に留めたうえで、柔軟な活用を心がける必要がありそうです。

最後に

今回は「【筋トレ】重量と最大反復回数の関係 RM換算表についての再考」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

次回作もご期待ください。

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