札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は『【筋トレ知識】トレーニングをするうえで覚えておきたい「RM」について』というタイトルで記事を書いていきます。
※ ちなみに「RM」は、そのまま「アールエム」と読みます。
RMとは?
まず、RMは「Repetition Maximum」の頭文字を取ったもので、日本語だと「最大反復回数」と訳されます。
「8RM」や「70%1RM」こんな感じで表記されることが多く、8RMは「最大8回反復することのできる重さ」70%1RMは「1回しか反復できない最大挙上重量の70%の重さ」という意味です。
RMは、トレーニングをする際の重量の設定に役立てられることが多く、下の「RM換算表」が幅広く利用されています。
回数 | %1RM |
1 | 100 |
2 | 95 |
4 | 90 |
6 | 85 |
8 | 80 |
10 | 75 |
12 | 70 |
15 | 65 |
RM換算表は、回数と最大挙上重量の%を表しており、最大60kgの重さを持ち上げられる人がいたとすると、
回数 | kg |
1 | 60 |
2 | 57 |
4 | 54 |
6 | 41 |
8 | 48 |
10 | 45 |
12 | 42 |
15 | 39 |
このような関係が成り立ちます。
もっとも、個人差の関係で、必ずしも当てはまるわけではないのですが、最大60kgの重さを持ち上げられる人は「39kgだと15回、54kgだと4回反復できる (だろう) 」ということです。
逆に、回数と重さから最大挙上重量を求めることもでき、例えば「MAXどれくらい持ち上げられるか?」に挑戦する際は、RM換算表を利用して重量を設定する流れです。
RM換算表のズレ
先ほど、RM換算表には個人差があるとお伝えしましたが、特にトレーニング経験の少ない初心者の方では、種目によって想像以上に大きなズレが出る可能性が考えられます。
これは「体重」が原因です。
例えば、スクワットは「しゃがむ → 立ち上がる」という動作を伴うわけですが、このとき重りを何1つ持っていなかったとしても、体重がすでに負荷として掛かっています。
スクワットでは、太もも前の筋肉 大腿四頭筋を働かせて膝関節をググッと伸ばしていきますので、基本的には膝より上の部分がすでに負荷として掛かっているものと考察できます。
(1) によると、膝より下、スネの部分は片方で5%、足の部分は片方で1.5%とのことですので、左右合わせて体重の13%を引いた87%が、スクワットにおけるおおよその体重の負荷です。
これを踏まえたうえで、体重60kgの人が、50kgのバーベルを持って最大8回のスクワットができ、MAXどれくらい持ち上げられるかにガチで挑戦するとしたとき、
・60kg × 0.87 + 50kg = 102kg が負荷
・RM換算表より8回は80%1RMに相当するため、102kg ÷ 0.8 = 127kg が推定の最大挙上重量
・127kg − 60kg × 0.87 = 「75kg」のバーベルを持って挑戦
という流れが適切です。
しかし、一切体重を考慮しないと、
・50kgのバーベルを持っているので負荷は50kg
・RM換算表より8回は80%1RMに相当するため、50kg ÷ 0.8 = 62.5kg が推定の最大挙上重量
・「62.5kg」のバーベルを持って挑戦
という流れになり、10kg以上のズレが出ていることがわかるかと思います。
最後に
今回は『【筋トレ知識】トレーニングをするうえで覚えておきたい「RM」について』というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
RM換算表は、個人差があったり、種目によっては体重を考慮しなければ大きなズレが出る可能性が考えられますが、それでもトレーニングをする際の重量の設定に (ある程度は) 役立てられるかと思いますので、ぜひ参考にしていただければ、と思います。
もっとも「そもそも、このRM換算表自体、信頼するに足りるのだろうか?」という議論もあるのですが、それはまた別の機会にでもお話しできれば。
次回作もご期待ください。
参考文献
(1) 人間工学からの発想