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怪我

【怪我からの復帰】片方だけのトレーニングの効果は反対側にも現れる

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

縁起でもありませんが、いくら気をつけて生活を送っていたとしても、思わぬ怪我なんかに見舞われて、長期間トレーニングができない状況に陥ることもあるかと思います。

しかし、受傷が左右どちらか一方に留まっており、運動に対しての制限が特別ないのであれば、受傷していない側のトレーニングを行っておいた方が良いかもしれません。

今回は「【怪我からの復帰】片方だけのトレーニングの効果は反対側にも現れる」というタイトルで記事を書いていきます。

cross-education effect クロスエデュケーション効果

当たり前と言えば当たり前ですが、トレーニングの効果は「鍛えた部位」に対して現れます。

スクワットでは大腿四頭筋・内転筋群・大臀筋など下半身の筋が、ベンチプレスでは大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋など上半身の筋が強化される、といった感じです。

※ スクワットでもバーベルを担げば上半身に、ベンチプレスでも脚で踏ん張れば下半身に刺激は入りますが、それは本質ではなく副次的な影響に分類されるかと思いますので、ここでは割愛して話を進めていきます。

そのため、トレーニングを行う際は「どこを鍛えたいのか?」を明確にしておき、目的に沿ったエクササイズを選択する必要があります。

しかし、思わぬ怪我なんかに見舞われて、長期間トレーニングができない状況に陥ることもあるでしょう。

そんなときは、医師をはじめとした医療従事者の判断が重要になりますが、受傷が左右どちらか一方に留まっており、運動に対しての制限が特別ないのであれば、受傷していない側のトレーニングを行うことをオススメしています。

と言うのは、先ほどお伝えした通り、トレーニングの効果は (基本的に) 鍛えた部位に対して現れますが、左右においては、実は「鍛えていない側」にも見られるためです。

つまり、例えば右足首を捻挫したとして、でも左側は全く問題ないので、左脚のトレーニングを行ったら、右脚にもその影響が及んだ、という現象が起こるということです。

(1) では、過去6ヶ月間トレーニング経験のない男性を対象に、伸長性の片脚スクワットを実施し、もう一方の脚の筋力や除脂肪体重 (筋肉量) がどのように変化するのかを調べました。

結果、スクワットを実施していない脚の方でも、筋力や除脂肪体重の増加が確認されたとのことです。

これは「cross-education effect (クロスエデュケーション効果) 」と呼ばれており、今から100年以上も前に認知されていました。

詳しいメカニズムは不明ですが、大脳皮質とか神経系とか、おそらくそういった類のものが関係しているみたいです。

そのため、例えば右足首を捻挫したとすると、トレーニングの中断 & 安静によって、右脚のパフォーマンスはどんどん低下することでしょうが、左側に全く問題がないのであれば、左脚だけでもエクササイズを行っておいた方が良いかと思います。

そうすることで、クロスエデュケーション効果が起こり、怪我をした側のパフォーマンスの低下を抑えることに繋がるはずです。

左右差について

このようなお話をすると「仮に右足首を捻挫して、でも左脚だけでトレーニングを行ったら、左右差が生まれるんじゃない? それは良くない気がする」と思われる方もいらっしゃることでしょう。

確かに、仰られる通りです。

しかし、たとえそうだったとしても、クロスエデュケーション効果を狙った、片方だけのトレーニングを行われることをオススメします。

まず、右足首を捻挫した場合、当然トレーニングは中断になりますし、安静にする必要があるため、日常生活からの刺激も薄くなり、右脚の筋力や除脂肪体重は日に日に減少することでしょう。

そして、全く問題のない左側もトレーニングを中断すると、日常生活での刺激は入るでしょうが、それでも左脚の筋力や除脂肪体重は減少に傾くかと思います。

よって、各脚のパフォーマンスレベルをわかりやすく数値化すると、

左脚右脚 (捻挫)
捻挫前100100
捻挫1ヶ月後9060

こんな感じになるはずです。

今度は、捻挫をしていない左脚だけでもトレーニングを行ったとすると、クロスエデュケーション効果が起こりますので、

左脚右脚 (捻挫)
捻挫前100100
捻挫1ヶ月後11080

このように、捻挫をした右脚のパフォーマンスの低下を抑えることに繋がります。

つまり、何を言いたいのかというと「どちらか一方を怪我した時点で、そもそも左右差は生まれてしまうものであり、だとするのでれば、怪我をしていない方だけでもトレーニングを行うことによって、筋力や除脂肪体重の減少を最低限に留め、いざ復帰した際は、少しでも高い位置から再スタートを切れるようにしておき、そうすると元のレベルに戻るまで時間をかなり短縮できる」ということです。

最後に

今回は「【怪我からの復帰】片方だけのトレーニングの効果は反対側にも現れる」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

簡潔にまとめると「片方だけのトレーニングの効果は反対側にも現れる。左右どちらか一方を怪我したときは、怪我をしていない側のトレーニングを行うようにしましょう」となります。

ちなみに、クロスエデュケーション効果についての詳細 (どれくらい筋力や除脂肪体重が増加するのか? どのようなエクササイズが有効なのか?) は触れませんでしたが、これに関しては、近いうちにまた別のブログでお伝えする予定です。

次回作もご期待ください。

 

参考文献

(1) Effects of Cross-Education After 6 Weeks of Eccentric Single-Leg Decline Squats Performed With Different Execution Times: A Randomized Controlled Trial

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