札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
つい昨日「トレーニング後の “ゴールデンタイム” は存在しますか? 筋トレとタンパク質」こんなブログを更新しており、内容を簡単にまとめると、
・トレーニング終了直後 〜 30分以内は、一般的に「ゴールデンタイム」と呼ばれている。
・ゴールデンタイムにタンパク質を摂取することで、筋の成長が大きく促されると考えられている。
・しかし「トレーニング終了直後 〜 30分以内にタンパク質を摂取することで筋肥大が最大化される」といった定義でのゴールデンタイムは近年否定されつつある。
・トレーニングの直前直後にタンパク質を摂取するグループと、トレーニングの3時間前後にタンパク質を摂取するグループを対象とした研究では、どちらのグループも体組成や筋力の改善に有意な差は認められなかった。
・結論として、筋肥大はタンパク質の摂取量によって促進され、そのタイミングは重要に関与しないとまとめられる。
となっています。
この投稿を読まれたお客様から「トレーニングの直前直後にタンパク質を摂る場合と、トレーニングの3時間前後にタンパク質を摂る場合とでは、効果(体組成・筋力の改善)に差がないのはわかりました。ただ、後者がもし4時間前後とか5時間前後とか、もっとトレーニングから時間が空いたパターンではどうなるのでしょうか?」とのとても鋭いご質問をいただきました。
今回は「筋トレの効果を高めたいならタンパク質の摂取量だけでなくタイミングにも気をつけよう」というタイトルで記事を書いていきます。
直前直後 vs. 5時間以上前後
Effects of supplement timing and resistance exercise on skeletal muscle hypertrophy
この研究では、少なくとも過去半年間に渡りトレーニング経験のある若年男性を対象に「トレーニングの直前直後にタンパク質を摂取するグループ」と「トレーニングの5時間以上前後にタンパク質を摂取するグループ」に割り当て、10週間のプログラムを実施し、体組成や筋力がどのように変化するのかについてを調べています(厳密にはタンパク質の他、クレアチンや炭水化物が含まれたサプリメントを摂取しています)。
両グループとも、これまで通りの食習慣を維持するよう指示が出されており、異なる点はトレーニングの直前直後にタンパク質を摂取するか、トレーニングの5時間以上前後にタンパク質を摂取するか、です。
よって、仮に15時 〜 16時の1時間でトレーニングを行う場合、
・トレーニングの直前直後にタンパク質を摂取するグループ:12時55分と16時05分にタンパク質を摂取。
・トレーニングの5時間以上前後にタンパク質を摂取するグループ:8時00分と22時00分にタンパク質を摂取。
このようにイメージをしていただければ支障ありません。
結果は以下の通りです。
直前直後 | 5時間以上前後 | |
除脂肪体重(kg) | 69.5 ± 2.3 → 72.3 ± 2.3 | 65.2 ± 1.5 → 66.7 ± 1.5 |
体脂肪率(%) | 13.7 ± 1.4 → 12.6 ± 1.3 | 15.7 ± 1.4 → 15.7 ± 1.5 |
スクワット挙上重量(kg) | 144.4 ± 8.2 → 164.8 ± 8.6 | 138.3 ± 8.5 → 154.4 ± 7.9 |
ベンチプレス挙上重量(kg) | 126.9 ± 6.9 → 139.1 ± 6.8 | 121.9 ± 4.7 → 130.9 ± 4.5 |
除脂肪体重・体脂肪率・スクワット挙上重量・ベンチプレス挙上重量で、トレーニングの直前直後にタンパク質を摂取するグループは、トレーニングの5時間以上前後にタンパク質を摂取するグループよりも大きな改善が認められた。
つまり、タンパク質の摂取がトレーニングから5時間以上前後空くと、体組成や筋力の改善効果が低減される可能性が示唆されたと言えます。
トレーニーにとって、タンパク質の摂取タイミングは興味深いテーマの1つだと思うのですが、先ほど紹介した研究結果を眺める限り、トレーニングを基準に時間間隔が広すぎる(具体的には5時間以上)のは、得られる効果に悪影響を及ぼすリスクがあるみたいです。
とは言っても、1分・1秒単位でタンパク質の摂取タイミングを管理する必要まではなく、トレーニングから3時間前後以内であれば、直前直後と有意な差は確認されていないため「あまり空けすぎないように心がける」程度の意識で問題ないでしょう。
最後に
今回は「筋トレの効果を高めたいならタンパク質の摂取量だけでなくタイミングにも気をつけよう」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。