札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「1日あたり1回 vs. 2回のトレーニングがメンタルや反復回数に及ぼす影響」というタイトルで記事を書いていきます。
まとめて vs. 小分けにして のトレーニングがメンタルや反復回数にどのような影響を及ぼすか?
Effects of one long vs. two short resistance training sessions on training volume and affective responses in resistance-trained women
経験者を対象に、1日あたり1回 (まとめて) と、2回 (小分けにして) の条件下でトレーニングを実施した。
トレーニングは、下肢を鍛えるスクワット・ヒップスラスト・レッグエクステンション・レッグプレス・ランジ・レッグカールの6エクササイズで構成され、9RMの重量 (9回が限界の重さ) で3セット・2分のセット間 & 種目間休憩で行った。
トレーニング終了後、アンケートで主観的運動強度や不快感・楽しさ、また各エクササイズの反復回数を調べた。
まとめて | 小分けにして | |
主観的運動強度 | 7 | 6 |
不快感 | 6 | 5 |
楽しさ | 5 | 5 |
反復回数 | 164 ± 8 | 169 ± 11 |
・主観的運動強度や不快感:まとめての方が高かった。
・楽しさ:両グループで差は見られなかった。
・反復回数:小分けにしての方が多かった。
この研究では、経験者を対象に、1日あたり1回 (まとめて) と、2回 (小分けにして) の条件のもと、スクワット・ヒップスラスト・レッグエクステンション・レッグプレス・ランジ・レッグカールの6エクササイズでトレーニングを実施しています。
流れは ⇩ こんな感じになっており、
・月曜日 まとめて:スクワット ⇨ ヒップスラスト ⇨ レッグエクステンション ⇨ レッグプレス ⇨ ランジ ⇨ レッグカール
・金曜日 小分けにして:スクワット ⇨ ヒップスラスト ⇨ レッグエクステンション ⇨ 3.5 〜 5時間の休憩 ⇨ レッグプレス ⇨ ランジ ⇨ レッグカール
どちらの条件も、トレーニング自体の時間は約45分です。
そして、トレーニングが終了したのち、アンケートで主観的運動強度や不快感・楽しさ、また各エクササイズの反復回数を調べています。
主観的運動強度は「どれくらいの努力・労力を要したか?」、不快感は「キツさ・辛さ」、楽しさは「達成感・満足感」だと思っていただければ、おそらく大きな問題はありません。
まずはアンケートの結果ですが、
・主観的運動強度や不快感:まとめての方が高かった。
・楽しさ:両グループで差は見られなかった。
となりました。
まとめては小分けにしてと違い、連続で6つのエクササイズに取り組んでいますので、主観的運動強度や不快感が強くなったのでしょう。
一方、楽しさに関しては、両グループで有意な差は見られていません ( =同じくらいの楽しさだった) 。
次は反復回数の結果ですが、こちらは「小分けにしての方が多かった」とのことです。
反復回数の詳細は、
まとめて | 小分けにして | |
スクワット | 27 ± 2 | 27 ± 2 |
ヒップスラスト | 27 ± 2 | 27 ± 1 |
レッグエクステンション | 28 ± 3 | 29 ± 3 |
レッグプレス | 27 ± 1 | 28 ± 2 |
ランジ | 27 ± 1 | 28 ± 3 |
レッグカール | 27 ± 2 | 30 ± 4 |
上の表のようになっており、レッグプレス・ランジ・レッグカールの後半3種目で、まとめてよりも小分けにしての方が多くなっている印象を受けます。
これは、数時間の休憩を挟んだことによって、疲労をある程度回復できたのが理由でしょう。
個人的な感想
一般的には、1日1回のまとめてのようなトレーニングを行うかと思いますが、小分けにしてのような1日2回行うトレーニングは、通称「ダブルスプリット」と呼ばれています。
先ほど紹介した研究では、長期的なトレーニングの効果を調べているわけではないため、ハッキリ断言はできないものの、反復回数が多くなる = 筋肉にも大きな刺激が入ることに繋がる関係で、まとめてよりも小分けの方が、筋肉量増加や筋力向上は起こりやすくなるかもしれません。
ただ、この結果は「3.5 〜 5時間の休憩」を挟んだうえで得られたものであり、同じ1日の中でも、もっと長い「12時間の休憩」などでは、逆に筋肉痛が生じてきたりして、それが悪影響となり違った結論になっていた可能性も考えられます。
現実問題、このダブルスプリットをメニューに取り入れることは難しい方も多いと思いますが、長いトレーニング時間を確保できない方や、トレーニングに対しての嫌な気持ちを少しでも少なくしたい方は、一度挑戦してみるのも面白いのではないでしょうか。
最後に
今回は「1日あたり1回 vs. 2回のトレーニングがメンタルや反復回数に及ぼす影響」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
ダブルスプリットに関して、長期的なトレーニングの効果を調べた研究を見つけましたら、追って紹介したいと思います。
次回作もご期待ください。