札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
例えば、80kg / 10回 / 3セット このようなメニューでトレーニングを行う場合、いきなり80kgからスタートするのではなく、おそらく多くの方が、20kg → 50kg → 80kg のように、徐々に重量を増やしていくかと思います。
このとき「20kg → 50kg」の部分は「特異的ウォームアップ」または「ウォームアップセット」と呼ばれているのですが、どれくらいの重量を扱うべきなのでしょうか?
今回は「【筋トレ】特異的ウォームアップの重量について 低重量 vs. 高重量」というタイトルで記事を書いていきます。
特異的ウォームアップの重量がボリュームに及ぼす影響について
High-load and low-volume warm-up increases performance in a resistance training session
研究の概要をザックリ書き出します。
トレーニング経験者を対象に、10RMの「40%で15回」「60%で10回」「80%で5回」以上3グループに分け、特異的ウォームアップを行い、ベンチプレス・レッグプレス・ラットプルダウンのボリュームを測定した。
結果、40%で15回・60%で10回と比較し、80%で5回の方でボリュームは有意に大きかった。
この研究では、特異的ウォームアップの重量が、ボリュームにどのような影響を及ぼすのかについてを調べています。
流れですが、まずはトレーニング経験者を「10RMの40%で15回グループ」「10RMの60%で10回グループ」「10RMの80%で5回グループ」の3つに分けました。
10RMとは「最大で10回反復することのできる重量」のことで、仮に最高で100kg持ち上げられる方がいた場合は、だいたい75kgくらいがそれになります。
各グループは、10RMの40%・60%・80%となっていますので、先ほどの例を元にすると、
・10RMの40%で15回グループ ⇨ 75kgの40% (30kg) で15回
・10RMの60%で10回グループ ⇨ 75kgの60% (45kg) で10回
・10RMの80%で5回グループ ⇨ 75kgの80% (60kg) で5回
こんな感じで、特異的ウォームアップを行ったわけです。
そのあとは、10RM / 限界まで / 3セット このようなメニューで、ベンチプレス・レッグプレス・ラットプルダウンを追い込み、ボリューム (重量 × 回数) を測定します。
そして、結果はどうだったのかと言うと、40%で15回・60%で10回と比較し、80%で5回の方でボリュームは有意に大きくなりました。
つまり「40%で15回・60%で10回と比較し、80%で5回の方でより多くの回数を反復することに繋がった」さらに言うと「特異的ウォームアップは、低重量よりも高重量の方が、トレーニングの質や効果を高める可能性がある」ということです。
感想
私が知る限り、このトピックに関する研究は、そこまで多く実施されていないため、何とも断言しにくいところではあるのですが、特異的ウォームアップを行う場合は「疲れない範囲で」という前提を踏まえたうえで、そのトレーニングのメニューに近い重量を扱った方が良いかもしれません。
個人的な経験論も含まれますが、具体的な数値としては「メインセットの80%前後」でしょうか。
80kg / 10回 / 3セット このようなメニューでトレーニングを行う場合は、65kg前後での特異的ウォームアップを取り入れる感じです。
もちろん「メインセットの20%」とか、軽い負荷で特異的ウォームアップを行っても何1つ問題はありませんし、フォームの確認や体温の上昇などの観点からは、むしろそうした方が良いかと思いますが、そこで終わってしまうと、トレーニングの質や効果を高めることはあまりできない気がします。
そのため、80kg / 10回 / 3セット このようなメニューでトレーニングを行う場合は、
・20kg ⇨ 50kg ⇨ 80kg (メインセットの80%前後がない)
・65kg ⇨ 80kg (軽い負荷がない)
上記2つの特異的ウォームアップのパターンよりも、
・20kg ⇨ 65kg ⇨ 80kg (メインセットの80%前後がある & 軽い負荷がある)
みたいなやり方の方がオススメです。
最後に
今回は「【筋トレ】特異的ウォームアップの重量について 低重量 vs. 高重量」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
特異的ウォームアップに関しては、以前にも「特異的ウォームアップとは? 覚えておきたい筋トレ前の準備運動について」というタイトルで記事を書いていますので、ご興味のある方は、こちらもご一読いただければと思います。
次回作もご期待ください。