札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
ダイエットを行う際、おそらく多くの方が「体重、どれくらいのペースで落とすのが理想なのだろうか? 2 〜 3ヶ月後、どれくらい落ちているのだろうか?」的な疑問を持たれたことがあるかと思います。
せっかくダイエットに挑戦するのであれば、より健康的に体重を落とすに越したことはないでしょうし、ザックリでも体重減の目安があるとモチベーションにも良い影響が及ぶはずです。
今回は「ダイエットの減量スピードは1ヶ月あたり体重の5%未満に留めておいた方が良い」というタイトルで記事を書いていきます。
結論とその理由
はじめに結論からお伝えしますと、ダイエットの減量スピードは、1ヶ月あたり「体重の5%未満」に留めておいた方が良いかと思います。
つまり、体重70kgの方がダイエットをする場合は、1ヶ月あたり「3.5kg未満」を目処にするということです。
まず「減量スピードが、体組成 (体脂肪量とか筋肉量とか身体を構成する要素) にどのような影響を及ぼすのか?」を調べた研究はいくつか実施されており「体重をどれくらいのペースで落とすのか?」によって、得られる結果には違いが出たとの報告がなされています。
Effect of two different weight-loss rates on body composition and strength and power-related performance in elite athletes
上は、18 〜 35歳の男女アスリートを対象に「ゆっくり体重を落とすグループ」と「速やかに体重を落とすグループ」の2つに分け、トレーニングと食事制限を行ってもらい、研究の前後で、体重・体脂肪量・筋肉量などの体組成がどのように変化するのかを調べているのですが、結果は以下のようになりました。
体重 | 体脂肪量 | 筋肉量 | |
ゆっくり | − 5.6 ± 0.8% | − 31 ± 3% | + 2.1 ± 0.4% |
速やかに | − 5.5 ± 0.7% | − 21 ± 4% | – 0.2 ± 0.7% |
ゆっくりと速やかに、両グループとも同等の体重を落としているわけですが、体脂肪量と筋肉量の変化率には違いが見られ、体脂肪量はゆっくりの方で有意に減少、筋肉量はゆっくりの方で有意に増加しているのが確認できるかと思います。
つまり「ゆっくり体重を落とすと、体脂肪のみを減らして筋肉は逆に増やすことができるよ。速やかに体重を落とすと、体脂肪は減るけど筋肉も減る可能性があるよ」ということです。
こういった類の研究はいくつか実施されているのですが、それらを熟読し個人的な経験論を合わせると、1ヶ月あたり「体重の5%以上」の減量スピードでダイエットを行うと、ほぼ100%に近い確率で、体脂肪だけでなく筋肉も減ってしまう印象を受けます。
もっとも「かなりハードな筋トレ + 多量なタンパク質の摂取」を行えば、もしかしたら1ヶ月あたり「体重の10%」といった減量スピードのダイエットでも、体脂肪のみを減らして筋肉は逆に増やすことができるかもしれませんし、そもそも「体脂肪でも筋肉でもどっちでも良いから、とりあえず肉を削ぎ落として細くなればそれで良い」と思われる方もいらっしゃることでしょう。
しかし、前者に関してはその可能性は極めて低く、後者に関しては全くもって不健康で、とても推奨できるものではありません。
かなりハードな筋トレを行えば、関節等どこかを痛めるリスクが急上昇するでしょうし、筋肉が減ってしまうと、短期間での爆発的なリバウンドも考えられます。
このような理由から『ダイエットの減量スピードは、1ヶ月あたり「体重の5%未満」に留めておいた方が良いかと思います』とお伝えしたわけです。
最後に
今回は「ダイエットの減量スピードは1ヶ月あたり体重の5%未満に留めておいた方が良い」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
結局のところ、ダイエットを「どう定義するか? 何をゴールとするか?」は個人の自由ですので、人様に私がとやかく言うことはありません。
が、これまで数百人単位でダイエットを指導してきたパーソナルトレーナーとしての立場から見解をお伝えするのであれば、繰り返しになりますが、やはりダイエットの減量スピードは、1ヶ月あたり「体重の5%未満」に留めておいた方が良いかと思います。
次回作もご期待ください。