札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
以前「【筋トレ】精神的な疲労がトレーニングの反復回数に及ぼす影響について」というタイトルの記事を書きました。
詳細を知りたい方は、上のリンク先を辿っていただきたいのですが、簡単に説明をすると「トレーニングの前に、脳に認知的な負担 (精神的な疲労) が生じる作業を行うと、反復回数が減少する可能性がありますよ」というものです。
そこで紹介した研究では「ストループ課題」と呼ばれるテストを実施しており、ディスプレイに
赤 青 緑 黄
こんな感じで、意味と色が異なる文字を浮かび上がらせ「この文字 (に着色されている色) は何色ですか?」と問いかけるのですが、意味から得られる情報と色から得られる情報に不一致があるため、それらの情報を処理する過程で、脳に認知的な負荷 (精神的な負担) がかかる、という流れになっています。
ストループ課題に対して、本格的に取り組んだ経験はないのですが「これは頭が疲れそうだな〜」と想像するには容易く、その後のトレーニングにおける反復回数が減少するのは、サクッと簡単にイメージできるのですが、実はスマートフォンをちょこっと使うだけでも、筋トレの質は下がってしまうかもしれません。
今回は「SNSはダメ? スマホの使用でトレーニングの質が下がるって本当?」というタイトルで記事を書いていきます。
スマホの使用がトレーニングの質に及ぼす影響
Mental Fatigue From Smartphone Use Reduces Volume-Load in Resistance Training: A Randomized, Single-Blinded Cross-Over Study
研究内容をザックリ書き出します。
トレーニング経験者を対象に「30分間スマホを使用」と「30分間ドキュメンタリーを視聴」の2つの条件の後で、スクワットを3セット限界まで実施した。
結果、どちらの条件下でも、セットをこなすごとに反復回数が減少した。
が、1セット目と3セット目で、30分間スマホを使用した条件の方が、30分間ドキュメンタリーを視聴した条件よりも、反復回数が有意に減少した。
説明をわかりやすくするため、省略している部分もあるですが、この研究の大まかな流れは、下のイラストのようになっています。
まずはスマホを使用した後でスクワットを3セット限界まで行い、十分な休養期間を挟んで、今度はドキュメンタリーを視聴した後でスクワットを3セット限界まで行い、それぞれの反復回数を記録した、という感じです。
スマホの使用に関しては、30分間に渡って、Facebook・Instagram・TwitterなどのSNSにアクセスし、例えばテキストを読んだり、メッセージを作成したり、何か投稿をしたりと、積極的な活動が促されました。
ドキュメンタリーの視聴に関しては、同じく30分間に渡って、ディスカバリーチャンネル・ブラジルが映されたとのことです。
そして結果はどうだったのかというと、スマホを使用した条件の方が、ドキュメンタリーを視聴した条件よりも、1セット目と3セット目で、反復回数の有意な減少が確認されました (グラフを見る限り、4 〜 5回くらいの差があります) 。
つまり「スマホを使用した後でスクワットを行うと、ドキュメンタリーを視聴した後でスクワットを行うよりも、こなせる回数が減って、トレーニングの質が下がるよ」ということです。
感想
冒頭で「精神的な疲労が生じている状態では、トレーニングの質が下がる可能性がある」とお伝えしましたが、どうもSNSを利用するだけでも、筋トレに悪影響を及ぼすリスクがあるみたいです。
皆様もご存知の通り、SNSは誹謗中傷やマウント、全くもって事実無根のデタラメが拡散される危険性を孕んでいます。
もっとも、SNSには有益な情報を手軽に収集できたり、通常は出会うことのなかった方と繋がったり、そういったポジティブな側面があるのも事実でしょう。
しかし、SNSの利用は、私たちが思っている以上に、精神的な疲労を生じさせるのかもしれません。
そのため「最近トレーニングの調子が良くないな〜」と少しでも感じているようであれば「スマホの使用頻度を下げる」「SNSと距離を置く」を試してみても良いかと思います。
最後に
今回は「SNSはダメ? スマホの使用でトレーニングの質が下がるって本当?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。