札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
以前「トレーニングで効果を出すために 過負荷・漸進性の原則について」というタイトルの記事を書きました。
簡単に言うと「トレーニングで効果を出すためには、過負荷・漸進性の原則が重要になります」という内容だったのですが、これ以外にも覚えていただきたい原則が2つありまして、今日はそちらを紹介したいと思います。
今回は「全面性の原則・個別性の原則とは? 安全なトレーニングにするために」というタイトルで記事を書いていきます。
全面性の原則
まず1つ目が「全面性の原則」です。
全面性の原則は「全身を満遍なく鍛えていきましょう」「身体全体をバランスよく強化していきましょう」というものになります。
見方を変えると「ある特定の部位だけを発達させるのは避けましょう」ということです。
太もも裏の筋肉ハムストリングスは、よく肉離れを起こす箇所として知られていますが、その原因の1つに、太もも前の筋肉大腿四頭筋との筋力差があげられています (1) 。
ハムストリングスが弱く、大腿四頭筋が強いと、肉離れを起こすリスクが高くなる可能性があるのです。
ある特定の部位だけが発達していると ( =ある特定の部位が発達していないと) 、今紹介した肉離れなどの傷害や、姿勢の悪化・慢性的な痛みに繋がると考えられています。
そのため、各部位における強さを数値化するのであれば、
パターンA | パターンB | |
背中 | 10 | 8 |
胸 | 2 | 7 |
肩 | 8 | 8 |
お腹 | 8 | 6 |
太もも裏 | 1 | 8 |
太もも前 | 9 | 9 |
パターンAよりも、パターンBの方が望ましいということになります。
もっとも、例えば何か特殊なスポーツを行っており、全身を満遍なく鍛えることで競技力に悪影響が及ぶのであれば、それはこの限りではありません。
個別性の原則
次2つ目が「個別性の原則」です。
個別性の原則は「個人に合ったトレーニングに取り組んでいきましょう」というものになります。
もっと厳密には「状況・目的・年齢・性格・体格などを考慮したうえで、その個々に沿ったメニューを実施したり、フォームを習得したりしましょう」というものです。
例えば、比較的時間に余裕があり、ムキムキマッチョを目指している、エネルギッシュな20代前半の男性がいた場合「1回あたり1時間のトレーニングを週3回、各種目の最終セットでは追い込みをかけて限界まで」といったメニューでも、特に問題なくこなすことができるかと思います。
一方で、育児と仕事に追われている、肩こりや姿勢を改善したい、運動経験の一切ない40代後半の女性がいた場合、先ほどのメニューは全くもって不適切になるでしょう。
疲労からフォームが乱れ、大きな怪我をしてしまうかもしれません。
このような方に対しては「1回あたり30分のトレーニングを週2回、無理に追い込まず適度な疲れを感じるまで」といったメニューの方が断然良いはずです。
最後に
今回は「全面性の原則・個別性の原則とは? 安全なトレーニングにするために」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
全面性の原則・個別性の原則を無視すると、トレーニングは非常に危険なものになり、安全を確保できないことも考えられます。
・全身を満遍なく鍛え、身体全体をバランスよく強化する。
・その個々に沿ったメニューを実施、フォームを習得する。
以上2点にご注意のうえ、トレーニングを楽しんでいただけると幸いです。
次回作もご期待ください。
参考文献
(1) Relationship between hamstring strains and leg muscle strength. A follow-up study of collegiate track and field athletes