札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
6月に入り、もうそろそろ本格的な夏が訪れようとしています。
薄着の季節ですので「特に腕周りやお腹周りの体脂肪が目立つ時期だから痩せなきゃ!」という方も多いのではないでしょうか?
今回は「食事前 vs. 食事後 ダイエットでランニングを行う際の注意点」というタイトルで記事を書いていきます。
ランニングは怪我をしやすい?
まずはじめに、体脂肪を落とすためには「アンダーカロリー」が必須条件になります。
アンダーカロリーとは、摂取カロリーと消費カロリーを比べたとき、
摂取カロリー < 消費カロリー
このような状態のことです。
これは「給料」「出費」「貯金」の3つに例えられるのですが、例えば給料が20万円で、出費が30万円だとした場合、足りない10万円分は貯金から補填することになるかと思います。
ダイエットも同じで、摂取カロリーが2,000kcal、消費カロリーが3,000kcalだった場合、不足分の1,000kcalは体脂肪を分解・燃焼して補われるという流れです。
そのため、ダイエットを成功させるには、
・食事を制限 (改善) する = 摂取カロリーを減らす
・運動をする = 消費カロリーを増やす
・食事を制限 (改善) する & 運動をする = 摂取カロリーを減らす & 消費カロリーを増やす
以上、3つのいずれかを実践する必要があります。
しかし、食事を制限 (改善) する = 摂取カロリーを減らすのは、なかなか大変という方も多いでしょう。
そんなときは、よくランニングがオススメされたりします。
ランニングは、道と靴さえあれば今すぐにでも手軽に始めることができますし、かつ消費カロリーも大きいため、体脂肪を落とす効果は抜群です。
皆様の周りにも、一切の食事制限を行わず、ランニングのみで体脂肪を落としたという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ただ、私の経験論からお伝えすると、ダイエット目的でいきなりランニングを行うのは、結構注意が必要です。
ランニングは、両足が地面から離れる瞬間があるため、着地の際にどうしても強い衝撃が発生します。
これはそのまま「着地衝撃」と呼ばれており、ごく一般的なランニングでは体重の2.2倍、走速度・着地の仕方・シューズの性能・地面の材質などによっては、最大で5倍の負荷がかかるとのことです (1) 。
仮に、体重70kgの方がランニングを行ったとすると、状況次第ですが、MAXで350kgの負担を強いられることになります。
ランニングは、一般に思われている以上に怪我をしやすいとの報告があり、最大で70%のランナーが、1年間で疲労骨折・脛骨過労性骨膜炎・膝蓋軟骨軟化症・足底筋膜炎・アキレス腱炎などに悩まされているとか。
このような理由から、個人的な見解としては「ダイエットをしよう → よし、ランニングだ!」ではなく「ダイエットをしよう → まずは筋トレで脚周り (もちろん上半身も) を強化だ → 筋肉も増えてきたし体脂肪も減ってきた → よし、少しずつランニングにも挑戦してみよう!」という流れをオススメしています。
食事前 vs. 食事後
では、ここから本題に入っていきたいと思うのですが、ダイエット目的でランニングを行うとした場合「その時間帯はいつが良いのか?」というご質問をいただくことがあります。
結論をお伝えすると、基本的にはいつでも構わなく「お好きな時間帯」でOKです。
少し前までは食事前、厳密には空腹時で特に朝食前、がオススメされていました。
食事後よりも食事前の方が、運動中のエネルギー源として体脂肪を利用する傾向にあるとの報告がなされたためです。
同じ時間・同じ距離・同じ強度でランニングを行うのであれば、当然効率的に体脂肪を減少する方が望ましいでしょう。
しかし、これはあくまでも運動中、言い換えるのであれば、かなり限られた時間枠での話です。
では「長期的にはどうなのか?」というと、いくつか研究が実施されています。
(2) では、ランニングを食事前にするグループと、食事後にするグループに分け、1時間・週3日・4週間継続してもらい、体組成がどのように変化するのかが調べています。
結果、どちらのグループも体重・体脂肪量が減少しましたが、グループ間で差は確認されなかったとのことです。
つまり、長い目で見ると「結局どれくらいランニングをしたのか?」が重要であり、時間帯はほぼ意味をなさないということになります。
ダイエット目的でランニングを行う場合は、ご都合に合わせて、お好きな時間帯で構いません。
最後に
今回は「食事前 vs. 食事後 ダイエットでランニングを行う際の注意点」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
参考文献
(1) Impact and overuse injuries in runners
(2) Body composition changes associated with fasted versus non-fasted aerobic exercise