札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「長期的に筋トレができないときはストレッチを有効活用しよう」というタイトルで記事を書いていきます。
はじめに
一般的に、筋トレでしっかりと効果を出したいのであれば、週1回以上の頻度での実施が推奨されています。
やればやるだけ良いというわけではないのですが、やはりそれなりの効果を実感したいのであれば、月1回よりも月2回、月2回よりも月4回 (週1回) と頻度は多いに越したことはありません。
しかし、例えば仕事の出張などが理由で、1ヶ月近く筋トレができない環境に置かれることもたまにはあるでしょう。
「筋肉が落ちてしまうのではないか?」「久しぶりに筋トレを再開したときそれまで通りできるか不安になる」と心配される方もいらっしゃるかと思います。
そんな時は、ストレッチを取り入れるのがオススメです。
その理由を2点から説明していきます。
① 関節可動域の低下を防ぐことができる
まず、筋トレの効果は、関節可動域の大きさが影響するとの報告があります。
(1) では、スクワットで深くしゃがんだ場合と浅くしゃがんだ場合、下半身の筋肉がどれくらい増加するのかを調べているのですが、
深くしゃがむ | 浅くしゃがむ | |
前もも | +4.9% | +4.6% |
内もも | +6.2% | +2.7% |
お尻 | +6.7% | +2.2% |
このように、深くしゃがんだ方が浅くしゃがんだ方に比べて、内ももとお尻の筋肉が有意に増加することが確認されました。
この結果を見る限り、筋トレをするときは関節可動域 (関節が動く範囲 = 動作) を大きく取るに越したことはなさそうです。
長期的に筋トレができない (言い換えると運動ができない) ときは、身体の柔軟性が低下する可能性が考えられます。
つまり、身体がかたくなるわけです。
身体の柔軟性が低下すると、久しぶりに筋トレを再開したとき、それまで取れていたはずの関節可動域が取れなくなっているかもしれません。
先ほどのスクワットを例に挙げると「ついこの前までは深くしゃがめていたのに、長期的に筋トレができなかった関係で身体の柔軟性が低下して深くしゃがめない → 内ももとお尻の筋肉に刺激が入りにくくなった」こんなことが起こるかもしれないわけです。
また、身体の柔軟性が低下すると、場合によってはフォームの乱れに繋がり → 結果怪我をするリスクを高めてしまうかもしれません。
そんな状況を回避できるのがストレッチです。
ストレッチをしておけば身体の柔軟性を維持、やり方によっては向上も期待できますので「スクワットでついこの前までは深くしゃがめていたのに、長期的に筋トレができなかった関係で身体の柔軟性が低下して深くしゃがめない」こんなことにならなくて済みます。
② ストレッチで筋肉が増加する?
一般的に、ストレッチは身体の柔軟性を維持・向上させたり、リラクゼーション目的で実施されます。
「ストレッチを取り入れてから身体が柔らかくなった」「ストレッチを取り入れてからリラックスできて寝つきが良くなった」なんて経験は皆様にもあるのではないでしょうか?
しかし、近年では意外かもしれませんが、ストレッチをすることで筋肉が増加したとの報告も増えてきました (2) (3) 。
ただ注意点があるのですが (2) なんかでは、
こんな感じで器具を使い胸の筋肉を15分間伸ばすという、一般的に想像されるであろう遥か上空をいくやり方を採用していますので、現実的かどうかという観点からは「ストレッチをすることで筋肉は増加する」とは言いづらいかなという思いがあります。
ちょっと特殊すぎるストレッチです。
しかし、これは個人的な経験論になるのですが、長期的に筋トレができなかったとしても、(ごく一般的な) ストレッチをしていた方はしていなかった方に比べて、筋肉の落ちをより防ぐことができるという印象を受けています。
ということを考えると、長期的に筋トレができないときは「筋肉を増加させることは難しかったとしても落ちを予防する」という目的でストレッチをする価値は十分にあることでしょう。
最後に
今回は「長期的に筋トレができないときはストレッチを有効活用しよう」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
長期的に筋トレができないときは、身体の柔軟性を維持するためにも筋肉の落ちを予防するためにも、ストレッチをぜひ取り入れていただければと思います。
次回作もご期待ください。
参考文献
(1) Effects of squat training with different depths on lower limb muscle volumes
(2) Influence of 8-weeks of supervised static stretching or resistance training of pectoral major muscles on maximal strength, muscle thickness and range of motion
(3) Combined Effects of Static Stretching and Electrical Stimulation on Joint Range of Motion and Muscle Strength