札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「呼吸筋を鍛えることでベンチプレスの1RM = MAX挙上重量がより増加するって本当?」というタイトルで記事を書いていきます。
呼吸筋トレーニングがベンチプレスの1RMに及ぼす影響
この研究では、トレーニング経験のある若年男性を対象に「呼吸筋トレーニンググループ」と「コントロールグループ」に分け、6週間のプログラムがベンチプレスの1RM = MAX挙上重量にどのような影響を及ぼすのかについてを調べています。
流れは至ってシンプルで「呼吸筋トレーニンググループ」は通常の筋トレにプラスして呼吸筋も鍛える群、「コントロールグループ」は通常の筋トレのみで呼吸筋は鍛えない群、です。
呼吸筋トレーニングには「POWER breathe®」が使用され、週6の頻度で朝と夜の1日2回、30レップの呼吸サイクルを行いました。
詳細は下の動画をご覧いただきたいのですが、吸入器的なグッズを用いて息の吐き・吸いに負荷を生じさせます。
その結果がこちらです。
呼吸筋トレーニング | コントロール | |
増加率 (%) | 14.39% | 9.43% |
ベンチプレスの1RMは、呼吸筋トレーニンググループの方がコントロールグループよりも有意に増加した。
詳しくは別のブログで投稿するとして、ここではザックリとした概要にだけ触れますが、横隔膜をはじめとした呼吸動作に直接関わる筋は「呼吸筋」と呼ばれています。
先ほど紹介した研究では、参加者の半数に呼吸筋トレーニングを実施していますが、これは「横隔膜などを強化した」と捉えていただければ大丈夫です。
呼吸筋のいくつかは「腹圧」と言って、腹腔の内側に掛かる圧力に関与しており、そしてこれは体幹 = 脊柱の安定性に寄与するとの報告がなされています。
特に高重量を扱えるエクササイズのパフォーマンスにおいて、腹圧は重要な因子に考えられることがあり、呼吸筋トレーニング → 横隔膜など呼吸筋の強化 → 腹圧の上昇 → 脊柱の安定性向上 といったプロセスを経て「ベンチプレスの1RMは、呼吸筋トレーニンググループの方がコントロールグループよりも有意に増加した」このような結果が得られたのかもしれません。
所感
先述した通り、特に高重量を扱えるエクササイズのパフォーマンスにおいて、腹圧は重要な因子に考えられることがあるのですが、個人的な感覚としてはスクワットやデッドリフトのように「脊柱に対して長軸方向に重さが加わる種目」でこそ大切になるという印象があり、ベンチプレスにはそこまで大きな影響は及ばないだろう、、と推測していたものの、予想以上の差が認められたみたいで驚きました。
当ジムでは筋力だけでなく、例えば筋肥大であったり関節可動域の拡大であったり骨密度の改善であったりを目的にトレーニング指導をしており、股関節・肩関節・膝関節・肘関節等全身を満遍なく動かすプログラムを原則組むため「呼吸筋も鍛えられた」はあり得れど「呼吸筋に焦点を当てて鍛える」といったメニューを取り入れることは時間制約的な観点からまずありません。
しかしながら、呼吸筋トレーニングは手間暇も少なくかつ場所も選ばないため、日常生活の一部として = 習慣化してみるのも面白いかと思います。
最後に
今回は「呼吸筋を鍛えることでベンチプレスの1RM = MAX挙上重量がより増加するって本当?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。