札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「筋トレに特異的ウォームアップは必要ない? トレーニング前の準備運動」というタイトルで記事を書いていきます。
特異的ウォームアップ
トレーニングを行う場合は「20kgで10回 ⇨ 40kgで5回 ⇨ メインセットは60kgで限界までを3セット」のように、いきなり高重量から始めるのではなく、低重量からスタートし段階的に負荷を高める流れが一般的です。
「20kgで10回 ⇨ 40kgで5回」この部分は「特異的ウォームアップ」や「ウォームセット」などと呼ばれており、メインセットの質を高めてくれると考えられています。
が、果たしてそれは本当なのでしょうか?
特異的ウォームアップがトレーニングの質に及ぼす影響
Warming up to improved performance? Effects of different specific warm-up protocols on neuromuscular performance in trained individuals
この研究では、過去1年間に渡ってトレーニング経験のある成人男女を対象に、3つのウォームアップ条件の後でレッグプレスとベンチプレスを行い、反復回数にどのような変化が現れるのかについてを調べています。
まず、ウォームアップの条件としては、以下の3つが用意されました。
① 75%10RM・3 ~ 4回
② 55%10RMおよび75%10RM・3 ~ 4回
③ なし
「75%10RM」とか「55%10RM」とか、あまり聞きなれない言葉が見られるかもしれませんが、これらはそれぞれ「10回で限界が来る重さの75%」と「10回で限界が来る重さの55%」を指します。
仮に、10回で限界が来る重さが100kgだとすると、① は「75kgで3 ~ 4回 (1セット)」を、② は「55kgで3 ~ 4回、次は75kgで3 ~ 4回 (計2セット)」をウォームアップとした感じです。
その後は、レッグプレスとベンチプレスを10RMで限界までを4セット行い、反復回数を記録します。
なお、③ のなしは文字のごとく「ウォーアップをしない」といった条件であり、そのまま本番に臨みました。
多少省略している部分もあるのですが、大まかな流れは上記の通りで、そして結果はどうだったのかというと「どの条件でもレッグプレスとベンチプレスの反復回数に有意な差は認められなかった」とのことです。
つまり「ウォームアップを行おうと行わなかろうと、トレーニングの質に影響は及ばない」可能性が示唆されたと言えます。
冒頭で触れたように、特異的ウォームアップはメインセット = その後のトレーニングの質 (反復回数) を高めてくれると考えられています。
しかし先ほど紹介した研究では、どうもそのような結論には至らなかったみたいです。
では、なぜこのような結果が得られたのかというと「特異的ウォームアップのやり方」と「トレーニングのメニュー」が候補として挙げられます。
1つ目の「特異的ウォームアップのやり方」ですが、これはそのま特異的ウォームアップの恩恵を受けるためには「適切なやり方 = 方法がある」というものです。
「75%10RM・3 ~ 4回」ではなく「75%10RM・6 ~ 8回」とか「55%10RMおよび75%10RM・3 ~ 4回」ではなく「55%10RMおよび65%10RMおよび75%10RM・3 ~ 4回」とかだったら、違った結果になっていたかもしれません。
2つ目の「トレーニングのメニュー」ですが、これもそのままでレッグプレスではなく「スクワット」とか、10RMで限界までではなく「6RMで限界まで」とかだったら、また違った結果になっていたかもしれません。
個人的な見解をお伝えすると、特異的ウォームアップの恩恵を受けるためには「適切な方法もあるし、トレーニングのメニューも関係してくる」という印象を受けるのですが、はっきりとわからないのが現状です。
とは言えど「レッグプレスとベンチプレスを10RMで限界までを4セット」こんなメニューにおいては、特異的ウォームアップの有用性が認められなかったのは事実であるため、時間短縮に重点を置くのであれば、そのままメインセットに突入するのを試してみるのもアリかもしれません。
最後に
今回は「筋トレに特異的ウォームアップは必要ない? トレーニング前の準備運動?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
ちなみに、当ジムではほぼ必ずと言って良いほど、特異的ウォームアップを行っています。
言い方を変えると「トレーニング前に特異的ウォームアップは必要」と考えています。
確かに、特異的ウォームアップの有用性が認められなかったとの報告がなされているのは事実です。
しかし、特異的ウォームアップには「フォームを確認する」というメリットがあり、いきなりメインセットに臨むよりかは、間違いなく怪我のリスク低減には繋がるはずです。
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。