札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
トレーニングにおけるバーやバーベルの握り方にはいくつかの種類があり、親指を巻き付けるタイプはサムアラウンドグリップ (イラスト左) 、親指を巻き付けないタイプはサムレスグリップ (イラスト右) と呼ばれています。
個人的な肌感覚ですが、初心者には親指を巻き付けるサムアラウンドが、中級者 〜 には種目に応じて親指を巻き付けないサムレスが推奨されている印象を受けており、しかしながらこの2つのグリップ、トレーニングの効果にはどのような影響を及ぼすのでしょうか?
今回は「【グリップ】サムアラウンド vs. サムレス 握り方で筋トレの効果は変わるか?」というタイトルで記事を書いていきます。
結論
はじめに結論からお伝えしますが、サムアラウンドとサムレス、2つのタイプのグリップがトレーニングの効果にどのような影響を及ぼすのかについては、正直なところわかりません。
このトピックに関する研究や報告は、探し方が悪いのかもしれませんが1つも見当たらないためです。
ただ、これまでの指導経験や他のトレーニーからの経験談をまとめると、だいたい下記のような感じになるのではないかと思われます。
・ラットプルダウンなどをはじめとした引く系のエクササイズでは、サムアラウンドではなくサムレスの方が背中の筋群に刺激が入りやすいという人が多く、そのような方においては長期で見た場合、サムアラウンドではなくサムレスの方が背中の筋群を発達させることができるかもしれない。が、おそらくグリップのタイプで得られる効果の差は大きくなく、好みに応じて選択するのが良さそう。
・ベンチプレスなどをはじめとした押す系のエクササイズでも、サムアラウンドではなくサムレスの方がメインターゲットとなる筋群に刺激が入りやすいという人は一定数いる。が、ウエイトの落下の危険性を考慮すると決してオススメできるものではなく、サムラウンドを選択しサムレスは避けた方が良い。
まず、1つ目の「ラットプルダウンなどをはじめとした引く系のエクササイズ」に関してですが、サムアラウンドではなくサムレスの方が背中の筋群に刺激が入りやすいという人が多くなっています。
ハッキリとした理由はわかりませんが「サムアラウンドではなくサムレスを採用することで “握り込む” から “引っ掛ける” に変わり、前腕 (握力) の疲労が抑制され相対的に背中の筋群を意識しやすくなるのでは?」という推測が一般的です。
そして、そのような方においては長期で見た場合、サムアラウンドではなくサムレスの方が背中の筋群を発達させることができるかもしれません。
とは言えど、サムアラウンドとサムレスでは扱える重量が劇的に違うとか、反復できる回数が1.5倍になるとかそこまでの変化はまず聞かないため、グリップのタイプで得られる効果の差は大きくなく、最終的には好みに応じて選択するのが良いかと感じます。
次、2つ目の「ベンチプレスなどをはじめとした押す系のエクササイズ」に関してですが、ウエイトの落下の危険性を考慮するとサムアラウンド一択、サムレスは控えた方が無難です (控えるべきです) 。
もし仮に、サムアラウンドよりもサムレスの方で効果が大きかったとしても、怪我に繋がってはトレーニングどころの話ではなくなりますし、決して大袈裟ではなく場合によっては死亡事故にまで発展するかもしれません。
日本パワーリフティング協会のルールブックにも、
バーは両手共に “サム・アラウンドグリップ” で握り、手掌面でバーを安全確実に保持しなければならない。
との記載があり、言うなればベンチプレスのプロフェッショナル達ですら禁止されている現状を踏まえると、とてもサムレスを提案することはできません。
最後に
今回は「【グリップ】サムアラウンド vs. サムレス 握り方で筋トレの効果は変わるか?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
2025年5月、今現段階ではこれしかお伝えできませんが、何か面白い追加情報を入手でき次第加筆する予定です。
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。