札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
トレーニングを代表するエクササイズに、スクワットとデッドリフトがあります。
スクワットは主に下肢の筋群を、デッドリフトは主に下肢や後面の筋群を鍛えることが可能で、当ジムでもトレーニングプログラムに取り入れている非常に優秀な種目です。
しかし、これら2つのエクササイズにおける、傷害リスクや筋力向上効果を比較した情報はあまり多くありません。
今回は「スクワット vs. デッドリフト トレーニングの傷害リスクや筋力向上効果の違い」というタイトルで記事を書いていきます。
スクワット vs. デッドリフト
A Comparison Between the Squat and the Deadlift for Lower Body Strength and Power Training
研究内容をざっくり書き出します。
トレーニング経験のある若年男性を対象に、彼らを「スクワットグループ」と「デッドリフトグループ」の2つに分けた。
スクワットグループはスクワットを、デッドリフトグループはデッドリフトを、週3回の頻度で6週間に渡り、70 〜 90%1RMの負荷で3 〜 10回を5セット行った。
ベンチプレスやラットプルダウンなど、それ以外のエクササイズは両グループで統一された。
トレーニング前後で、怪我の発症件数、およびスクワットとデッドリフトの最大挙上重量がどのように変化するのかを調べた (測定項目は他にもあるのですが、ここでは話をスムーズにするため省略しています) 。
スクワットグループ | デッドリフトグループ | |
怪我の発症件数 | 0件 | 3件 |
スクワット最大挙上重量 | + 15.2% | + 5.7% |
デッドリフト最大挙上重量 | + 6.7% | + 16.7% |
怪我の発症件数は、スクワットグループで0件、デッドリフトグループで3件だった。
スクワットの最大挙上重量はスクワットグループでより増加し、デッドリフトの最大挙上重量はデッドリフトグループでより増加した。
この研究では、トレーニング経験のある若年男性を対象に、彼らを「スクワットグループ」と「デッドリフトグループ」の2つに分け、怪我の発症件数、およびスクワットとデッドリフトの最大挙上重量がどのように変化するのかについてを調べています。
グループの名称通り、スクワットグループはスクワットを、デッドリフトグループはデッドリフトを行ったわけですが、頻度・期間・重量・回数・セット数などは統一されており、それに加えてベンチプレスやラットプルダウンなど、主に上肢を鍛える種目も実施されたみたいです。
したがって、グループ間で異なるのは「スクワットか? それともデッドリフトか?」だけになります。
そして結果ですが、まず怪我 (腰痛) の発症件数は、スクワットグループで0件、デッドリフトグループで3件でした。
スクワットもデッドリフトも、股関節の伸展と膝関節の伸展動作が要求されるわけですが、フォームの特性上、後者の方が上体の前傾角度が強くなり、姿勢によっては腰椎に大きな負荷が生じやすくなり、そういった影響が現れたものと推測されます。
当ジムの方針として、スクワットは初期の段階から指導をスタートしますが、デッドリフトはタイミングを見計らってから取り入れるようにしており、その理由がまさにこれです。
次は筋力ですが、スクワットの最大挙上重量はスクワットグループでより増加し、デッドリフトの最大挙上重量はデッドリフトグループでより増加しました。
先述した通り、スクワットもデッドリフトも、股関節の伸展と膝関節の伸展動作が共通して要求されるため、スクワットグループはデッドリフトにも、デッドリフトグループはスクワットにも改善が確認されますが、スクワットはスクワットグループで、デッドリフトはデッドリフトグループでより効果的であり、これはシンプルに「そのエクササイズをやりこんだから」になるでしょう。
個人的な感想
先ほどの研究結果から、いくつかをトレーニングプログラムにも応用することができるのですが、本ブログで強調したい点を1つ挙げるのであれば、やはり「怪我 (腰痛) の発症件数」の違いでしょうか。
スクワットグループは11名、デッドリフトグループは14名から構成されており、つまり後者は「5人に1人」が腰を痛めて脱落したことになります。
なお、参加者たちの平均年齢は20代前半・体重は約85kg・スクワットとデッドリフトのMAXは約125 〜 150kg、かつ投擲・ラグビー・アメリカンフットボールの選手たちで、トレーニング年数は3年を越します。
「ムキムキマッチョマン」「上級者」と形容して差し支えないでしょう。
にも関わらず、腰を痛めた事実を考慮すると、もちろんスクワットにも注意を払うべきなのですが、特にデッドリフトにはより慎重になった方が良いかもしれません。
最後に
今回は「スクワット vs. デッドリフト トレーニングの傷害リスクや筋力向上効果の違い」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
「筋トレ初心者にBIG3 (デッドリフト) をあまりお勧めしていない理由」こちらも併せてご一読いただけると、より理解が深まるかと思います。
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。