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トレーニング

ドロップセット 従来のトレーニング方法との違いや効果について

札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。

トレーニングの効果を高めるとされている方法の1つに「ドロップセット」と呼ばれるテクニックがあります。

従来のトレーニング方法では、セット間に1 〜 2分前後の休憩を挟み、ある程度疲労が回復したのち、次のセットへと移行するのが一般的ですが、ドロップセットは、そのセットで限界 (または限界近く) まで追い込み、ほぼ休憩を挟まず、重りを減らして、再び限界 (または限界近く) までセットに臨む、というやり方です。

今回は「ドロップセット 従来のトレーニング方法との違いや効果について」というタイトルで記事を書いていきます。

ドロップセット vs. 従来のトレーニング方法

Effects of drop sets with resistance training on increases in muscle CSA, strength, and endurance: a pilot study

研究内容をザックリ書き出します。

トレーニング経験のない男性を対象に「高重量グループ」「低重量グループ」「ドロップセットグループ」の3つに分け、週2 〜 3回の頻度で8週間に渡り、ダンベルカールを実施した。

・高重量グループ:80%1RMで3セット セット間休憩3分
・低重量グループ:30%1RMで3セット セット間休憩90秒
・ドロップセットグループ:80% ⇨ 65% ⇨ 50% ⇨ 40% ⇨ 30%1RMの5セット セット間休憩は無し

トレーニング前後で、筋力や筋肉量の変化を調べた。

高重量低重量ドロップセット
ダンベルカール1RM+ 3.2 kg+ 1.2 kg
(有意な変化なし)
+ 1.7 kg
上腕の筋断面積全て同様に増加

この研究では、トレーニング経験のない男性を、高重量・低重量・ドロップセットの3グループに分け、ダンベルカールを実施し、1RM (筋力) や 上腕の筋断面積 (筋肉量) がどのように変化するのかを調べています。

まず、高重量グループと低重量グループは、持つことができる最大の重さの80%と30%に負荷を設定し、各セット限界まで追い込みました。

セット間の休憩は、それぞれ3分と90秒です。

1セット目2セット目3セット目
高重量8.86.35.1
低重量104.441.331.8

上の表は、高重量グループと低重量グループにおける、各セットの平均回数を表したものですが、セット数を追うごとに減少しているのが確認できます。

一方、ドロップセットグループは、80% ⇨ 65% ⇨ 50% ⇨ 40% ⇨ 30%1RMと負荷を下げ、合計5セット、セット間に休憩は挟まず (ダンベルの持ち替えは5秒以内) 、各セット限界まで追い込みました。

1セット目2セット目3セット目4セット目5セット目
6.2回4.9回5.3回5.8回12.9回

重さ・回数・セット数を掛け合わせたもの (トータルで何kg持ち上げたか?) は「ボリューム」と呼ばれているのですが、高重量で約4,724kg、低重量で15,365kg、ドロップセットで5,308kgとなっており、合計の所要時間は、高重量で約7分、低重量で12分、ドロップセットで2分かかっています。

そして、結果はどうだったのかというと、筋力は高重量とドロップセットで増加 (低重量は有意な変化なし) 、筋肉量は3つのグループで同様の増加が確認されました。

ドロップセットと従来のトレーニング方法 どちらを取り入れるべきか?

先ほど、ドロップセットと従来のトレーニング方法で「筋力や筋肉量は同様に増加した (低重量を除いて) 」という報告を紹介しましたが、これはあくまでも「80% ⇨ 65% ⇨ 50% ⇨ 40% ⇨ 30%1RMの5セット セット間休憩は無し」プログラムと「80%1RMで3セット セット間休憩3分」プログラムでは、の話であり、異なるプログラムでも、これと同じ結果が得られるかどうかはわかりません。

冒頭でお伝えした通り、ドロップセットは「追い込む ⇨ 重りを減らす ⇨ すぐ追い込む」を繰り返すテクニックなわけですが「どれほどの重りを減らすか?」によって、反復できる回数も変わり、効果に影響を及ぼす可能性が考えらるためです。

しかし、これと似たような研究はいくつか実施されており、かつ個人的な経験論も合わせると、もちろんやり方によっても違うでしょうが、適切にプログラムを組み込めるのであれば、ドロップセットは従来のトレーニング方法と比較して「効果を落とすことなく時間を短縮できる」という印象を受けます。

ただし、ドロップセットは「セット間休憩は無し」という特性上、例えばプレートがたくさんついた高重量でのスクワットやベンチプレスでは、重りを減らす過程で時間が取られ、場合によってはやりにくいかもしれませんし、追い込むほどにバーンアウト (筋肉が燃えるような痛み) でキツさを感じ、フォームが乱れるリスクもあるでしょう。

そのため、基本的には従来のトレーニング方法をメインにし、時間が限られているときにのみ、タイミングを見てドロップセットを採用する流れが良いかと思います。

最後に

今回は「ドロップセット 従来のトレーニング方法との違いや効果について」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?

ちなみに、ドロップセットの具体的なプログラムですが「セットごとに、10 〜 20%1RMの範囲で重りを減らす」が一般的になっています。

仮に、MAXが100kgでドロップセットを組み込む場合は、

1セット目:85kgで限界まで
2セット目:70kgで限界まで
3セット目:55kgで限界まで
4セット目:40kgで限界まで

みたいな感じです (セットごとに15%減) 。

次回作もご期待ください。

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