札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
一般的に、スクワットを行う際は太ももが床と平行になるくらいまでしゃがむことが推奨されています。
しゃがみが浅いと、言い換えるならば筋の伸長度合いが弱いと、スクワットで得られる筋肉量の増加、および筋力の向上効果が限定的なものになるとの報告がいくつもなされているためです。
しかしながら深くしゃがもうとすると、スクワットの下降時に骨盤が後傾 = 腰が丸まるケースが散見され、この状況は腰椎椎間板の内圧が高まると推測され、そして傷害のリスクが上がるであろうとの考察からあまり良しとされていません。
よって、安全かつ効果的にスクワットを実施したいのであれば、可動域内で骨盤が後傾 = 腰が丸まらないような対策を打つ必要があり、しばしば太もも裏の筋群「ハムストリングス(以下、ハム)」のストレッチによる柔軟性の向上がオススメされています。
が、本当にハムのストレッチ (柔軟性の向上)に取り組むことで、スクワット時に生じる骨盤の後傾 = 腰の丸まりを打破できるのでしょうか?
最初に結論からお伝えしますが、スクワットの下降時に骨盤が後傾 = 腰が丸まる要因は、ほぼほぼハムの硬さ(柔軟性不足)ではありません。
もっとも「ハムの柔軟性不足はスクワットにおける骨盤の後傾 = 腰の丸まりに一切関係しない!」とまでは言いませんが、主たる要因は別のところです。
今回は「スクワットの下降時に骨盤が後傾 = 腰が丸まる原因はハムの硬さではない?」というタイトルで記事を書いていきます。
ルーマニアンデッドリフトと骨盤の後傾について
本題に入る前に、巷では「スクワットの下降時に骨盤が後傾 = 腰が丸まる(主な)原因(の1つ)はハムの硬さ」と言われており、この理由は「ハムには骨盤を後傾させる作用があるから」です。
太もも裏をメインに強化する例えばルーマニアンデッドリフトでは、骨盤をニュートラル or やや前傾に保ちながら股関節を屈曲 & ハムをビキーッと伸ばすわけですが、上体の前傾がある一定のラインを超えると大抵の場合腰は丸まります(= 骨盤後傾)。
股関節の屈曲にしたがってハムは強くストレッチされ、やがて伸ばせる限界が来て、それでも深く上体を前傾させようとすると代償的に骨盤が後傾 = 腰が丸まる、といった流れです。
一方で柔軟性が非常に高い方においては「股関節の屈曲にしたがってハムは強くストレッチされ、やがて伸ばせる限界が来て」⇦ これがなく、深く上体を前傾させても骨盤が後傾 = 腰が丸まることはありません(その前にバーベルやプレートが床に付きます)。
そして上記の考え方はスクワットにも応用がなされ、これが「下降時に骨盤が後傾 = 腰が丸まる(主な)原因(の1つ)はハムの硬さ」と言われる理由になります。
スクワットとハムの肥大
ここから本題に入りますが、皆様ご存知の通りスクワットは下肢の筋群をメインに強化するエクササイズです。
が、脚全体を「バランスよく」鍛えることはおおよそできません。
Effects of squat training with different depths on lower limb muscle volumes
この研究では、週2回の頻度で10週間のスクワットプログラムを実施し、大腿四頭筋・大臀筋・内転筋群・ハムの筋断面積がどう変化するのかについてを調べています。

< 結果 >
大腿四頭筋は4.9%、大臀筋は6.7%、内転筋群は6.2%増加したのに対し、ハムに関しては有意な変化が認めらなかった。
※ 大腿四頭筋の1つ大腿直筋に関してはハムと同じく有意な変化が認められていませんが、解説をわかりやすくするため省略しています。
これと似たような報告は他にもなされており、それらを見る限り「スクワットでハムを鍛えることは不可能」とまではいかなくとも「スクワットでハムを鍛えることは難しい」とまとめて何ら問題ないでしょう。
果たしてなぜこのような結果が得られたのかというと「筋の付着位置による動作中の収縮形態」が理由として挙げられます。
トレーニングを行う際は対象となる筋に負荷を掛け伸び縮み、つまり「伸長」と「短縮」をさせるのが通常です。
空気椅子のように「伸長と短縮がないトレーニングは筋肥大を望めない」なんてことはありませんが、しかし科学的知見を元にすると効率的とは言えないでしょう。
先ほど紹介した研究では、例えば大臀筋は6.7%の増加が確認されましたが、この筋は股関節を跨ぐ「単関節筋」に分けられ、股関節屈曲の際に伸び股関節伸展の際に縮みます。
要は、スクワットのしゃがむ局面で伸ばされ立ち上がる局面で縮む、と捉えていただければ大丈夫です。
それに対しハムは股関節と膝関節2つの関節を跨ぐ「多関節筋(二関節筋)」に分けられ、股関節屈曲の際に伸び股関節伸展の際に縮む反面、膝関節屈曲の際に縮み(ゆるみ)膝関節伸展の際に伸びます。
何を言いたいのかというと、股関節に焦点を当てるとスクワットのしゃがむ局面では伸ばされ立ち上がる局面では縮むと考えられるけど、膝関節に焦点を当てるとスクワットのしゃがむ局面では縮み(ゆるみ)立ち上がる局面では伸ばされる作用が働くため、結論ハムは伸長と短縮がほとんど起こらない = 伸び縮みがほとんど起こらないと判断可能です。
専門用語を使うと、スクワットにおいて「大臀筋はアイソトニック的に力を発揮するが、ハムはアイソメトリック的に力を発揮する」となります。
骨盤が後傾 = 腰が丸まる原因はハムの硬さではない
勘の良い方ならすでにお気づきかもしれませんが、先述したようにそもそもスクワットではハムが引き伸ばされることがないため、ルーマニアンデッドリフトで見られる「股関節の屈曲にしたがってハムは強くストレッチされ、やがて伸ばせる限界が来て」が生じません。
ルーマニアンデッドリフトでハムが強くストレッチされるのは「膝関節をあまり曲げずに固定する」といったフォーム特性があるからで「膝関節も曲げる」といったフォーム特性があるスクワットに応用することはできないのです。
したがって、スクワットの下降時に骨盤が後傾 = 腰が丸まる要因は、ほぼほぼハムの硬さ(柔軟性不足)ではありません。
もっとも「ハムの柔軟性不足はスクワットにおける骨盤の後傾 = 腰の丸まりに一切関係しない!」とまでは言いませんが、主たる要因は別のところ、具体的には骨盤の後傾に関与する大臀筋の硬さ(柔軟性不足)や骨盤の前傾に関与する脊柱起立筋の弱さ(筋力不足)等になります。
最後に
今回は「スクワットの下降時に骨盤が後傾 = 腰が丸まる原因はハムの硬さではない?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。

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