札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「限界まで追い込まなくてもトレーニングの効果を得ることは可能って本当?」というタイトルで記事を書いていきます。
最初に結論からお伝えしますと、限界まで追い込まなくてもトレーニングの効果を得ることは「可能」です。
余力変動 vs. 余力固定
この研究では、トレーニング経験のある若年男女を「余力を1回で固定させるグループ」と「余力を4回から1回まで変動させるグループ」に分け、週4回の頻度で10週間のプログラムを実施し、筋力や筋肉量がどのように変化するのかについてを調べています。
※ 説明をわかりやすくするため、省略している部分が多々あります。
両グループに指示されたメニューのうち、種目・回数・セット数・セット間の休憩時間などの基本的な変数は統一さており、異なる点は「負荷」と「どこまで追い込むか = どれほどの余力を残すか?」です。
例えば、第1週目 〜 第4週目には、両グループに下のトレーニングプロトコルが手渡されました。
種目 | 回数・セット数 |
スクワット | 7 〜 9回・3セット |
レッグプレス | 7 〜 9回・3セット |
ルーマニアンデッドリフト | 7 〜 9回・3セット |
カーフレイズ | 7 〜 9回・3セット |
レッグレイズ | 7 〜 9回・3セット |
まず「余力を1回で固定させるグループ」は「1回分の余力を残して7 〜 9回」言い方を変えると「7 〜 9回で終わった時に余力が1回分だけ残る」という重さでトレーニングを行います。
よって、このグループが扱う負荷は「8 〜 10回で限界が来る重量」です。
次の「余力を4回から1回まで変動させるグループ」は、
第1週目:4回分の余力を残して7 〜 9回 → 11 〜 13回で限界が来る重量
第2週目:3回分の余力を残して7 〜 9回 → 10 〜 12回で限界が来る重量
第3週目:2回分の余力を残して7 〜 9回 → 9 〜 11回で限界が来る重量
第4週目:1回分の余力を残して7 〜 9回 → 8 〜 10回で限界が来る重量
を負荷として扱うことになります。
かなり簡潔ですが「余力を1回で固定させるグループは毎週ほぼ限界まで追い込みましょう! 余力を4回から1回まで変動させるグループはそんなに追い込まない週もあればほぼ限界まで追い込む週もあります!」と捉えていただければ大きな問題はないかと。
そのため「余力を1回で固定させるグループ」の方が「余力を4回から1回まで変動させるグループ」よりも、トレーニングは間違いなく辛いものになることでしょう。
結果がこちらです。
余力を固定 | 余力を変動 | |
スクワット挙上重量 | + 9.2% ± 7.7% | + 9.8% ± 3.9% |
ベンチプレス挙上重量 | + 9.6% ± 7.3% | + 7.0% ± 6.0% |
大腿四頭筋断面積 | + 5.5% ± 3.6% | + 6.5% ± 4.2% |
上腕三頭筋断面積 | + 2.2% ± 4.9% | + 5.8% ± 5.9% |
・スクワットの挙上重量 / ベンチプレスの挙上重量 / 大腿四頭筋の断面積は両グループで有意に増加し、上腕三頭筋の断面積は余力を4回から1回まで変動させるグループでのみ有意に増加した。
・筋力や筋肉量の増加において、グループ間で有意な差は確認されなかった。
つまり、限界まで追い込まなくてもトレーニングの効果を得ることは可能で、かつ4回分の余力を残す週があったとしても筋力や筋肉量は増加する可能性が示唆された、とまとめられます。
個人的な見解
先ほど紹介したものと似たような研究はいくつか実施されており、もちろんやり方によっても変わるでしょうが、限界まで追い込まなくても筋力や筋肉量を増加させることは十分にできるといった印象を受けます。
不適切なフォームによる怪我のリスクや、キツさが及ぼすモチベーションへの影響なんかを考えると、むしろ毎セットごとに疲労困憊まで至る必要性は低いでしょう。
とは言えど、トレーニングの効果を高めるためにはそれなりの刺激は大切で、余裕を持たせすぎるのもあまり良くありません。
経験論になりますが、個人的な見解としては「2 〜 3回分の余力」=「あと2 〜 3回で限界が来る」程度を下限とされることをオススメします。
最後に
今回は「限界まで追い込まなくてもトレーニングの効果を得ることは可能って本当?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。