札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
トレーニングは、関節を動かしながら鍛える「アイソトニック」と、関節を固定しながら鍛える「アイソメトリック」に分類することができます。
分かりやすい例を挙げると「立って ⇨ しゃがんでを繰り返すスクワット」はアイソトニック「ずっとその姿勢をキープする空気椅子」はアイソメトリックです。
どちらのトレーニング法にもメリット・デメリットがあるのですが、しかしながら後者のアイソメトリックは「意味ない」「効果がない」と言われることも珍しくありません。
今回は「アイソメトリックトレーニングに筋肥大や筋力向上効果はある? ない?」というタイトルで記事を書いていきます。
アイソメトリックトレーニングが筋肥大や筋力向上に及ぼす影響について
A Study on Training Effect on Strength Per Unit Cross-Sectional Area of Muscle by Means of Ultrasonic Measurement
研究内容をザックリ書き出します。
若年成人男性を対象に、右上腕屈筋のアイソメトリックトレーニングを実施した。
アイソメトリックトレーニングは、日曜日を除く週6回の頻度で100日間行われ、右上腕屈筋と左上腕屈筋の断面積や筋力がどのように変化するのかを調べた。
右上腕 | 左上腕 | |
断面積 | + 23.0% | 変化なし |
筋力 | + 91.7% | + 32.1% |
右上腕屈筋では、断面積と筋力で有意な増加が確認された。
左上腕屈筋では、断面積に変化は見られなかったが、筋力で有意な増加が確認された。
1970年とかなり古いものではあるのですが、この研究では若年成人男性を対象に、右上腕屈筋のアイソメトリックトレーニングを実施し、左右上腕屈筋の断面積や筋力がどのように変化するのかを調べています。
具体的なプログラムは、
⇧ こんな感じの機械を使用しており、肘関節を90度に固定・全力で肘を曲げる方向に10秒間力を入れる (アームが動くことはない) ・60秒間の休憩を挟んで3セット、とのことです。
そして結果ですが、まず右上腕屈筋では、断面積と筋力で有意な増加が確認されました。
つまり、アイソメトリックトレーニングを行ったら「腕の筋肉がついて力も増えたよ」ということです。
一方、左上腕屈筋では、断面積に変化は見られなかったものの、筋力で有意な増加が確認されています。
刺激を入れていなかったにも関わらず「腕の筋肉はつかなかったけど力は増えたよ」と言えるでしょう。
個人的な感想
冒頭で触れた通り、アイソメトリックトレーニングは「意味ない」「効果がない」と言われることも珍しくありません。
もちろん、どれほどの力を発揮するか? 何秒間キープするか? 何セット繰り返すか? などの変数によっても変わってくるかと思いますが、しかしこれと似たような報告はいくつかなされており、それを眺める限り、アイソトニックトレーニングよりかは効果が劣るかもしれませんが、十分に意味があるトレーニング法だという印象です。
また、刺激を入れていなかった左上腕屈筋にも影響が認められましたが、これは神経系によるものと考察されており、このような現象は俗に「cross-education effect (クロスエデュケーション効果) 」と呼ばれています。
クロスエデュケーションについては、以前のブログ「【怪我からの復帰】片方だけのトレーニングの効果は反対側にも現れる」で紹介していますので、ご興味のある方はご一読ください。
最後に
今回は「アイソメトリックトレーニングに筋肥大や筋力向上効果はある? ない?」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
「アイソメトリック vs. アイソトニック 筋トレの効果が大きいのはどっち?」⇦ こちらも併せてお読みいただけると、より理解が深まるかと思います。
次回作もご期待ください。
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。