札幌市中央区東本願寺前駅にある、初心者向けスポーツジム フィットメソッドです。
今回は「筋トレ vs. 有酸素運動 どちらがより高血圧の改善に効果的か」というタイトルで記事を書いていきます。
高血圧について
皆様ご存知の通り、
・収縮期血圧 (上) が140mmHg以上
・拡張期血圧 (下) が90mmHg以上
の状態は「高血圧」と呼ばれており、例えば脳血管疾患や死亡リスクを高めるとの報告がなされています。
当ジムにお通いの方にも、高血圧と診断を受けた方は多くいらっしゃり、日常的に降圧剤を服用されていることも珍しくありません。
高血圧の原因には、過剰な塩分摂取・過剰なアルコール摂取・ストレス・肥満・喫煙などが挙げられるわけですが、その中の1つに「運動不足」が考えられています。
よって、日常に何らかの運動を取り入れれば、それなりの期間はかかるかもしれませんが、高血圧の改善に繋がることでしょう。
では、一体どのような運動が推奨されているのかというと、一般的にはウォーキング・軽めのランニング・エアロバイクなどの「有酸素運動」がオススメされている印象です。
有酸素運動は、もちろんメニューによっても変わりますが、高血圧の原因として挙げられている肥満の対策としても優秀で、かつ始めるうえでの敷居が低いこともその理由だと思われます。
一方、ダンベル・バーベル・トレーニングマシンなどの重りを扱った「筋トレ」は、いまいち避けられているような気がしないでもありません。
むしろ「筋トレは、高血圧の改善に効果的どころか逆に悪化させる」と認識されている節も見受けられます。
そんな中、つい先日「筋トレと有酸素運動が高血圧の改善に及ぼす影響」についてを分析したメタアナリシスが公開されました。
高血圧患者における運動の降圧効果
Resistance exercise has an antihypertensive effect comparable to that of aerobic exercise in hypertensive patients: a meta-analysis of randomized controlled trials
このメタアナリシスでは、これまでに実施された84件の研究をもとに、高血圧患者における運動の降圧効果についてを調べています。
個人的に重要だと思われる点をいくつか抜粋したものが以下です。
・5065人の高血圧患者のうち、2700人が運動群、2365人が非運動群に割り当てられ、運動は収縮期血圧を「7.52mmHg」拡張期血圧を「4.36mmHg」低下させた。
・有酸素運動は、収縮期血圧を「7.85mmHg」拡張期血圧を「4.80mmHg」低下させた。
・筋トレ (スポーツジムで見られるような普通の筋トレ) は、収縮期血圧を「6.44mmHg」拡張期血圧を「3.19mmHg」低下させた。
・有酸素運動と筋トレは同様に高血圧の改善に効果的だった。
筋トレには、以前から高血圧を改善させる効果の報告がなされていましたが、有酸素運動と同レベルに有効な治療手段となり得るみたいです。
もっとも、一口に「筋トレ」「有酸素運動」とは言えど、それらには様々なやり方が存在しますので「筋トレと有酸素運動であれば、どんなプログラムでも高血圧を改善させる効果がある」と断言することはできません。
しかし、例えば (1) では、
⚪︎ 平均年齢46歳の高血圧患者が対象
⚪︎ 週3の頻度で12週間のトレーニングを実施
⚪︎ レッグプレス・レッグカール・チェストプレス・ラットプルダウン・ショルダープレス・アームカール・トライセプスエクステンションの7エクササイズを採用
⚪︎ 60%1RM・12回・3セット・セット間休憩2分
というデザインで研究が行われた結果、
・収縮期血圧:150 ± 13 mmHg ⇨ 134 ± 12 mmHg
・拡張期血圧:93 ± 5 mmHg ⇨ 81 ± 6 mmHg
とのデータが得られているため「ごく一般的」と言いますか、スポーツジムで見られるような普通の筋トレであれば、3ヶ月前後で高血圧の改善を実感できるかと思われます。
最後に
今回は「筋トレ vs. 有酸素運動 どちらがより高血圧の改善に効果的か」というタイトルで記事を書いてきましたがいかがだったでしょうか?
次回作もご期待ください。
参考文献
(1) Effect of 12 weeks of resistance exercise on post-exercise hypotension in stage 1 hypertensive individuals
札幌市近郊にお住いの方は、
ぜひ フィットメソッド をご利用ください。